【育毛サプリとは】「ボストン」「亜鉛」などに育毛効果は期待できるのか

薄毛が気になっている方は、気軽に購入することができる「育毛サプリ」を試してみたいと考えた事がある方もいるのではないでしょうか。しかし、育毛サプリを飲む事で、本当に「育毛効果」が得られるのでしょうか。また、商品によって配合されている有効成分は異なるため、どのサプリを選んだらいいのか困りますよね。ここでは、サプリメントと医薬品の違いから、育毛サプリの育毛効果は医学的に証明されているのかについて解説し、加えて育毛サプリメントに含まれる成分、市販されている主な育毛サプリを紹介していきます。

Okada
岡田 里佳 医師監修
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

目次

  1. 01育毛サプリの医学的位置付け
  2. 02医学的に効果はどこまで期待出来るのか
  3. 03主な市販の育毛サプリとその成分
  4. 04まとめ

育毛サプリの医学的位置付け

ここがポイント!

  • サプリメントに明確な定義や基準はなく、その効果は医学的に証明されていない
  • 病気に対する安全性や有効性が医学的に証明されているのは、「医薬品」のみである

ドラッグストアやコンビニで手軽に購入する事ができる「サプリメント」は、「医薬品」とどこが異なるのでしょうか。ここでは、「サプリメント」と「医薬品」の違いを紹介していきます。

サプリメントとは

サプリメントには、明確な定義や基準はなく「特定成分が凝縮された錠剤やカプセル形態の製品」であるとされています。「健康食品」の一種に分類されますが、「トクホ(特定保健用食品)」や「栄養機能食品」などのように、国によって健康補助機能が認められていたり、栄養成分の基準が設けられていたりするものとは区別されています。また、サプリメントは、医薬品とは違って、服用した際の効果が医学的に証明されていません。

医薬品とは

医薬品とは、病気の治療や予防を目的とした、厚生労働大臣の許可を受けている薬をいいます。医薬品として許可を受けるためには、国の機関が定める安全性や有効性の基準を満たさなければなりません。つまり「医薬品」の効果は、国内の臨床試験において医学的に証明されているのです。

サプリについて詳しくは発毛・育毛サプリについて徹底解説|それぞれの成分と発毛・育毛効果について医学的根拠に基づき徹底解説をご参照ください。
サプリの発毛・育毛効果に医学的根拠はありません

参考

医薬品副作用被害救済制度 独立行政法人医薬品医療機器総合機構
脱毛症診断チェック

医学的に効果はどこまで期待出来るのか

ここがポイント!

  • サプリメントが体にもたらす効果については、医学的検証がされていない
  • そのため、育毛サプリの育毛効果は医学的に証明されていない

サプリの効果は医学的に証明されていない

前の章で解説しましたが、体にもたらす効果が医学的に証明されているのは「医薬品」として国から認可を受けている薬のみであり、「サプリメント」には医学的に証明された効果はないと考えられます。そのため、「育毛サプリ」の育毛効果も医学的に証明されたものではないのです。サプリメントを使用する際には、あくまでも不足している栄養素を補助する目的であることを心得ておく必要があります。

また、頭皮や髪の毛に良いとされる成分や栄養素でも過剰に摂取すると副作用により身体に様々な症状が起こる可能性があります。サプリメントを摂取する場合には、用法容量を必ず守るようにしましょう。

サプリメントに含まれる有効成分

サプリメントには、医学的に育毛効果があると証明されているものはありませんが、ここではサプリメントに含まれており、育毛効果が期待されている成分をいくつか紹介します。

ノコギリヤシ

ノコギリヤシエキスには、前立腺肥大症やAGAの発症に関与している「ジヒドロテストステロン(DHT)」という男性ホルモンの産生を抑制する効果があるとされています。主な脱毛の原因であるAGA(男性型脱毛症)は、「DHT」という男性ホルモンが脱毛に関連しています。
複数の研究でノコギリヤシエキスが、「DHT」の量を減少させ、AGAの症状を改善する効果が認められたとの報告がなされています。また、毛根を含む体内の炎症を抑制する可能性があると示した論文もあり、ノコギリヤシの脱毛症に対する育毛効果が期待されています。

ノコギリヤシサプリの抜け毛改善効果を示した論文については「【男性注目のサプリ「ノコギリヤシ」とは】AGAや頻尿の改善効果が期待される理由や女性の使用~髪や腎臓に対する副作用の可能性などまで」をご参照下さい。

魚鱗コラーゲンペプチド

魚鱗コラーゲンペプチドを摂取することで、健康な成人女性の毛髪の太さが改善されたという研究報告があります。このことから、育毛効果が期待されますが、薄毛の原因は様々であり、すべての脱毛効果があるとは言い切れません。
また、この研究は「健康な成人女性を対象だった事」に加えて、男性についての検証がされておらず、どのようなケースで有効であるか、明確ではありません。 そのため、現状では医学的根拠が乏しいと考えられています。

亜鉛

亜鉛を摂取することで、育毛効果があるという医学的根拠は、現在のところ得られていません。ですが、亜鉛は髪の毛の成長に欠かせないミネラルの一つです。髪の毛の約90%は「ケラチン」というタンパク質で出来ています。亜鉛には、タンパク質の合成をサポートする働きがあります。そのため、髪の毛の健康維持を目的として必要量を摂取することは望ましいでしょう。
また、亜鉛が極端に不足すると「亜鉛欠乏症」を発症し、脱毛症状が現れることが明らかになっていますが、亜鉛欠乏症は、亜鉛を全く摂取しなかったり、亜鉛の吸収が出来ない状況になければ、発症する可能性は限りなく低いとされています。つまり、健康な成人で通常の食生活を送っている限り、亜鉛欠乏症を発症する可能性は低いと考えられます。

抜け毛と亜鉛の関連性について詳しくは「亜鉛不足は抜け毛につながるのか|メカニズムや亜鉛サプリの効果~女性でダイエットや産後に特に不足しがちな理由まで」をご参照下さい。

参考

男性型脱毛症診療ガイドライン2010|日本皮膚科学会(pdf資料)
亜鉛「総合医療」情報発信サイト
亜鉛欠乏症診療ガイドライン 一般社団法人 日本臨床栄養学会
ノコギリヤシ|「統合医療」情報発信サイト

齊藤 典充 コラーゲンペプチド含有食品摂取による毛髪への影響に関する検討 二重盲検群間比較試験 Aesthetic Dermatology18(4) .311-320 2008.

主な市販の育毛サプリとその成分


育毛サプリの育毛効果は医学的に証明されていませんが、髪の毛や頭皮の健康をサポートするための成分を含んだ商品はいくつか販売されています。
ここでは、市販されている「育毛サプリ」と配合されている成分をいくつか紹介します。

DHC「亜鉛」
会社名 株式会社 DHC
価格 30日分 288円(税込み)
主な有効成分 クロム酵母、セレン酵母、グルコン酸亜鉛、ゼラチンなど
URL https://www.dhc.co.jp/goods/goodsdetail.jsp?gCode=2169

ボストン
会社名 株式会社エスロッソ
価格 30日分 7,380円(税込み)
主な有効成分 ノコギリヤシエキス、サフラワー油、フィッシュコラーゲンペプチド、亜鉛含有酵母、大豆抽出物(イソフラボン含有)など
URL https://g-prj.com/product-buy-form/boston_is

ぐんぐん
会社名 株式会社 美彩
価格 30日分 5,980円(税込み)
主な有効成分 ノコギリヤシエキス、ゼラチン、デキストリン、菊芋、コラーゲンペプチド、根昆布末、イソフラボンなど
URL http://hatsumouryoku.com/adg/b/?utm_expid=84473644-0.P-FsB_AkS_WprNMu-P0aCg.1&gclid=EAIaIQobChMI2bvkh7qe1gIVUKFoCh3SdQViEAAYASAAEgJ0cPD_BwE&utm_referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.co.jp%2F

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まとめ

サプリメントはドラッグストアや通販などで簡単に購入でき、気軽に飲み始めることができます。育毛効果が期待されている成分を含んでおり、育毛効果を謳っている商品もありますが、育毛効果が医学的に証明されているのは「医薬品」のみです。
サプリメントには、育毛に対する明確な効果はなく、あくまでも、髪の毛と頭皮の健康をサポートする役割であることを理解した上で利用する事が重要です。
薄毛が気になっており、確実な育毛効果が得たいのであれば、病院の皮膚科や毛髪外来などの医療機関を受診し医師による診察を受ける事をおすすめします。脱毛は、原因によって治療法や対処法が異なりますので、まずは原因を特定する事が重要です。

円形脱毛症・前頭脱毛症などの脱毛症でお悩みの方へ

Okada
岡田 里佳 医師
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

プロフィール

2008年名古屋市立大学医学部卒業。内科を中心に初期研修を行い、その後皮膚科へ進む。大学病院での勤務を経て、皮膚疾患を合併しやすいアレルギー・膠原病診療を経験するため、約3年間内科医として勤務。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本内科学会認定内科医、日本リウマチ学会認定リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医を取得。2017年11月、誰にでも最適な医療を提供するためTMクリニック 皮フ科を開設。

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