【頭皮のニキビを治す方法とは】原因から使用する薬など対策方法を解説します

思春期の頃には男女共に顔にニキビが出来やすく、悩んだ経験がある方も多いのではないでしょうか。ニキビは思春期の頃だけではなく大人になってからも起こる症状です。毛穴がある部分であれば、顔だけでなく全身に出来る可能性があるのです。頭皮は髪の毛に隠れているのでなかなか気づきにくいですが、頭皮も皮膚の一部なのでニキビが出来る場合があります。ここでは、頭皮にできるニキビの原因と対策、予防法などを紹介していきます。

Okada
岡田 里佳 医師監修
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

目次

  1. 01頭皮のニキビの正体
  2. 02頭皮ニキビの原因はアクネ菌
  3. 03頭皮ニキビに効果的な市販薬
  4. 04頭皮ニキビの対策法
  5. 05まとめ

頭皮のニキビの正体

ここがポイント!

  • ニキビは「尋常性痤瘡」と言い、過剰に分泌された皮脂が頭皮の毛穴に詰まり、ニキビの原因である「アクネ菌」が増え、炎症を引き起こした症状

頭皮のニキビとは何か

頭皮に出来るニキビは、髪の毛に隠れているため見た目には気付きにくいです。しかし、髪の毛を洗う際に、頭皮ニキビが出来ている事に気が付いたことはないでしょうか。頭皮は毛穴が多く、髪の毛に覆われており湿気も溜まりやすいため、ニキビが出来やすい環境と言えます。また、頭皮ニキビを放置しておくと炎症の原因となり、状態がさらに悪化してしまう可能性があるので、頭皮ニキビが出来てしまったら、適切なケアをすることが大切です。

通常のニキビと違うのか

頭皮のニキビも顔のニキビも、同じ毛穴なのでニキビが出来るメカニズムは同じです。
私たちのよく知るニキビは、正式名称を「尋常性痤瘡」といい、青年期の男女の顔や身体などに好発する皮膚の慢性炎症性疾患の一つとされています。ニキビは、年齢や性別に関係なく誰にでも出来るものですが、自然に治ることもあり医療機関を受診して治療をしない人も多いようです。しかし、症状が重いものだと治癒までに時間がかかったり、治っても痕が残ったりする事があるため、ニキビで悩んでいる方は皮膚科を受診し、医師に相談してみてはいかがでしょうか。

参考

日本皮膚科学会 Q&A
日本皮膚科学会 尋常性痤瘡治療ガイドライン 2017
脱毛症診断チェック

頭皮ニキビの原因はアクネ菌

ここがポイント!

  • アクネ菌はすべての人の皮膚に存在する「常在菌」
  • 皮脂が多量に分泌され、毛穴に詰まるとアクネ菌が増殖する
  • アクネ菌が増えるとその部分に「炎症」を起こしニキビができる

アクネ菌とは

アクネ菌とは正式名称を「プロピオニバクテリウム・アクネスニキビ」と言い、ニキビの原因菌で知られています。アクネ菌は、全ての人の皮膚に存在する「常在菌」です。ニキビの原因となるため悪いイメージを抱いている人も多いですが、特別な細菌という訳ではないのです。
ただ、アクネ菌が増えるとその部分が「炎症」を起こし、赤くぶつぶつしたニキビや膿がたまったニキビになります。こうした炎症によって、毛穴周りの皮膚に強いダメージが与えられると、ニキビが治っても痕が残ってしまう場合があります。痕を残さないためには、なるべく早いうちから皮膚科を受診して、適切な治療を開始することが重要です。

ニキビが出来るメカニズム

ニキビは、皮脂の過剰分泌によって毛穴が詰まる事が原因で起こります。皮脂が、毛穴に詰まってしまっている状態を「面皰(めんぽう)」と言い、面皰の中は、皮脂が豊富で酸素が少なく「アクネ菌」が増えやすい環境にあります。
先ほど解説した通り、アクネ菌が増えると炎症が起こり、ブツブツした赤いニキビができます。そのまま治療しないと、腫れや炎症が治まってもニキビ痕ができてしまうことがあります。

マラセチア菌が原因の場合も

私たちの皮膚には、アクネ菌だけではなく、マラセチアという真菌の一種が存在しています。マラセチア菌が原因で炎症が起こる場合があり、「マラセチア毛包炎」といいます。マラセチア毛包炎は、ニキビとは異なる治療が必要となります。
頭皮に痛みや痒みなどの異常を感じたら、原因を特定するためにも医療機関を受診し医師に相談してみてはいかがでしょうか。

参考


頭皮ニキビに効果的な市販薬

ここがポイント!

  • ニキビ治療に用いられる市販薬には、抗菌作用や抗炎症作用などがある
  • ニキビ治療の市販薬は「第2類医薬品」に分類されるものが多く、医学的に効果が認められている有効成分が配合されている
  • 頭皮ニキビ専用の市販薬はないが、顔や体に出来るニキビと同じなので、一般的なニキビ治療薬を使用しても問題ないと考えられる

頭皮ニキビに対する効果

ニキビの治療を目的とした市販薬には、殺菌作用や抗炎症作用があり、ニキビの原因菌であるアクネ菌を殺菌したり、ニキビの腫れや赤みを抑えたりする働きなどがあります。市販薬は、「一般用医薬品」に分類されるため、薬局やドラックストアやインターネットなどで、手軽に購入する事が出来ます。頭皮ニキビ専用の市販薬はありませんが、顔や体に出来るニキビと変わらないので、一般的なニキビ治療薬を頭部に使用しても、問題はないと考えられます。ニキビ治療の市販薬は、一般用医薬品の中でも「第二類医薬品」に分類されているものが多いです。

第2医薬品とは
病気の治療に用いられる医薬品には、医師の処方が必要な「医療用医薬品」と市販されている「一般用医薬品」の2種類があります。頭皮ニキビの市販薬は、「一般用医薬品」に分類されているため、薬局やドラックストアやインターネット等で購入することが出来ます。
一般用医薬品は、薬の飲み合わせや副作用などの項目から評価され、薬の取り扱いに注意が必要な順番で「第一類医薬品」「第二類医薬品」「第三類医薬品」に分類されています。
先ほどもお話したように、ニキビ治療薬は第2類医薬品に分類されるものが多く、薬剤師などの専門家による情報提供の努力義務はありますが、第1類医薬品のように、購入の際に薬剤師による情報提供が義務付けられているものとは区別されます。

「医療用医薬品」と「一般用医薬品」の区別については下記の表をご参照ください。

分類 定義
医療用医薬品 医師もしくは歯科医師によって使用され又はこれらの者の処方せんもしくは指示によって使用されることを目的として供給される医薬品。
一般用医薬品 一般の人が薬局等で購入し、自らの判断で使用する医薬品であって、通常、安全性が確保出来る成分が配合されているもの。以下の3種類に分類される。
第1類:安全性に特に注意を要するものであり、販売は薬剤師による書面での情報提供が義務。
第2類:安全性に注意をようするものであり、専門家からの情報提供は努力義務。
第3類:上記に該当しないもの。

市販薬に含まれる有効成分

ここでは、ニキビ治療の市販薬をいくつか紹介していきます。


商品名 クレアラシル ニキビ治療薬クリーム
成分 イオウ、レゾルシン、グリチルリチン酸ニカリウム、トコフェロール酢酸エステルなど
価格 1,300~1,400円(税込)*
URL http://www.clearasil.jp/core-product-lines/treatment/treatment/treatment-cream-white-type-(18g)//)

商品名 ペアアクネクリームW
成分 イブプロフェンピコノール、イソプロピルメチルフェノールなど
価格 14g950円 / 24g1,450円
URL http://www.lion.co.jp/ja/products/160

商品名 ピンプリット にきび治療薬C
成分 イオウ・レゾルシン・グリチルレチン酸など
価格 1,000円 (税抜)
URL http://medical.shiseido.co.jp/pimplit/cream-c.html

商品名 アンナザルべ・エース
成分 イオウ・レゾルシン・グリチルレチン酸など
価格 税込1,188円(税抜1,100円)
URL https://www.ssp.co.jp/product/all/anna/
 *上記の商品は、メーカーが希望小売価格を設定していないため、ドラッグストアや通販サイトの価格を参考にしています。

参考


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頭皮ニキビの対策法

ここがポイント!

  • 正しくシャンプーを行い、頭皮を清潔に保つ
  • 生活リズムを整え、睡眠をしっかりとる
  • バランスの摂れた食生活を送る
  • ニキビを触ったり潰したりしない

ニキビの原因は、皮脂の過剰分泌や頭皮環境の悪化が要因であると考えられています。
ここでは、薬以外のニキビ対策法をご紹介していきます。

正しいシャンプーで頭皮を清潔にする

ニキビが出来にくい頭皮環境を保つには、頭皮を清潔に保つ事が重要です。日々のシャンプーは正しい方法で行えているでしょうか。間違った方法でシャンプーを行うと、頭皮や髪の毛を傷つけてしまい、かえって頭皮環境を悪化させてしまう場合があります。
正しいシャンプーの方法を身につけて、頭皮ケアを心掛けていきましょう。

<正しいシャンプーの方法>
1)シャンプーの前にはブラッシングを行う
2)熱すぎないお湯で、地肌までしっかりと濡らす
3)シャンプーは手のひらで泡立ててから使用する
4)爪を立てず、指の腹でマッサージするように洗う
5)洗い残しがないようにしっかりと洗い流す

また、髪の毛は濡れたまま放置すると、痛みやすくなるので、シャンプー後にはしっかりと乾かす事が重要です。タオルドライをする際には、髪の毛を擦り合わせないよう、タオルで軽く叩くように水気を取っていきます。ドライヤーを使用する際には、地肌に近づけ過ぎたり長時間当てたりすると地肌を痛めてしまいますので、頭皮から20センチメートル程度離して使用するように注意しましょう。

睡眠をしっかりとる

慢性的な睡眠不足は、日中の眠気などの不調を引き起こすだけではなく、体内のホルモン分泌や自律神経機能などにも大きな影響を及ぼすことがあります。
ホルモンバランスが崩れると「皮脂」が多く分泌され、頭皮の毛穴が詰まる原因になります。睡眠をしっかりと摂ることで、ホルモンバランスを整え、頭皮環境が改善されるので、規則正しい生活リズムを心掛けましょう。

快眠のポイントとしては、毎日同じ時刻に眠る、起床時に日光を浴びる、寝具を整える、就寝の2〜3時間前に入浴を行い体温を上げるなどがあります。また、寝酒や就寝前のカフェインの摂取は睡眠の質を悪くしてしまうので控えましょう。不眠で悩んでいる方は、一度試してみてはいかがでしょうか。

バランスの摂れた食事

インスタント食品やファストフードばかりを食べていると、必要な栄養バランスが偏ってしまい、皮脂が過剰に分泌してしまう原因になります。1日3食バランスの良い食事と摂ることを心がけましょう。ここでは、ニキビの原因である皮脂の分泌を抑えたり、肌荒れなどに効果がある栄養素をいくつかご紹介します。

成分 効果 豊富に含まれている食材
ビタミンB2 脂質の代謝を助け、皮脂の分泌を抑える 肉、卵黄、緑黄色野菜など
ビタミンB6 ビタミンB2と協力して皮脂の分泌を調節する 魚、レバー、じゃがいも、バナナなど
ビタミンC 肌荒れなどの治癒で重要な役割があり、代謝を高めます。 赤ピーマン、キウイフルーツ、ブロッコリー、イチゴなど
食物繊維 便通を良くし、脂肪や糖分を吸収して体外へ運び出す 玄米などの穀類、いも、こんにゃく、野菜、果物、海藻類など

ニキビを触らないよう気を付ける

頭皮ニキビが出来ると、つい気になって触ったり潰してしまったりする方もいるのではないでしょうか。しかし、指で触れると雑菌が患部に付着し「感染」の原因になり、ニキビが悪化してしまう可能性があるのです。炎症が強くなると治るまでの期間も長くなってしまうので、ニキビには触らず、頭皮環境を清潔に保つことが重要です。
また、ブラッシングをする際も、ブラシで強く触れないように注意しましょう。ニキビが出来ている所は避けたり、ブラシも柔らかい素材のものを使用したりするなど、頭皮ニキビを刺激しないよう心掛けていきましょう。

参考

健やかな睡眠と休養 e−ヘルスネット|厚生労働省
ビタミン 農林水産省
食物繊維 農林水産省
ビタミンC 「統合医療サイト」厚生労働省
ビタミンB6 「統合医療サイト」厚生労働省

まとめ

頭皮ニキビは、毛穴に皮脂が詰まる事でアクネ菌が増殖してしまい、炎症を引き起こしてしまう事が原因です。アクネ菌は、誰の皮膚にでもいる常在菌であり、通常であれば体に害を与える菌ではありません。しかし、皮脂の詰まった毛穴は、アクネ菌にとって快適な環境なので、増殖し炎症の原因となってしまうのです。頭皮ニキビだけではなく、顔に出来るニキビもほとんどが「アクネ菌」が原因です。
そのため、頭皮のニキビの対策では、頭皮環境を清潔に保つことが重要になります。枕やシーツなどの寝具が不衛生でもニキビができる原因の一つになります。頭皮が直接触れるところなので、こまめにカバーを替えるなどして清潔に保つようすると良いでしょう。
また、ニキビに効果的な市販薬は複数販売されており、抗菌作用や抗炎症作用が認められている有効成分を含んでいるものもあります。ニキビの市販薬は、ほとんどが「第二類医薬品」に指定されており、ドラッグストアやインターネットで手軽に購入する事が出来ますので、一度試してみてはいかがでしょうか。

しかし、炎症が強い場合には、セルフケアではなかなか治らないこともあります。また、マセラチア菌という真菌の一種が原因の場合には「マラセチア毛包炎」といい、異なる治療が必要となる場合もありますので、症状が改善しない場合には病院の皮膚科を受診し、医師の診察を受ける事をおすすめします。

円形脱毛症・前頭脱毛症などの脱毛症でお悩みの方へ

Okada
岡田 里佳 医師
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

プロフィール

2008年名古屋市立大学医学部卒業。内科を中心に初期研修を行い、その後皮膚科へ進む。大学病院での勤務を経て、皮膚疾患を合併しやすいアレルギー・膠原病診療を経験するため、約3年間内科医として勤務。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本内科学会認定内科医、日本リウマチ学会認定リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医を取得。2017年11月、誰にでも最適な医療を提供するためTMクリニック 皮フ科を開設。

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