頭皮トラブルは皮膚科を受診しよう|かゆみ・フケ・湿疹など症状別に原因から治療法までを紹介

一言に頭皮トラブルと言っても、その症状は人によって様々です。「かゆみ」や「ふけ」や「湿疹」などの症状を経験した事があるという方もいるのではないでしょうか。頭皮トラブルに対する、頭皮ケア商品や市販薬は様々な種類が売られています。頭皮トラブルが発生したら、病院を受診せずにこれらの商品を利用するという方も少なくはないでしょう。もちろん、症状が改善すれば問題はありませんが、使用を続けても症状が改善されない場合には
、医療用医薬品による治療が必要なケースもあります。頭皮トラブルが気になる方は、原因を特定し、早期に治療を開始するためにも、医療機関で医師に相談することをおすすめします。
ここでは、頭皮トラブルの症状別に原因や治療法を紹介します。

Okada
岡田 里佳 医師監修
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

目次

  1. 01頭皮の症状は皮膚科を受診しよう
  2. 02頭皮の痒みは皮膚科で治療出来る
  3. 03頭皮のフケは皮膚科で治療出来る
  4. 04頭皮の湿疹は皮膚科で治療出来る
  5. 05東京には頭皮治療が受けられる皮膚科が多い
  6. 06まとめ

頭皮の症状は皮膚科を受診しよう

ここがポイント!

  • 皮膚の病気はその種類や原因や程度により治療法が異なるため、医師の診察を受けることが重要
  • 頭皮の治療は、病院の皮膚科や皮膚科専門クリニックなどで受けられる

頭皮にかゆみや湿疹などの症状が現れても、「病院に行くほどではないだろう」と様子を見たり、市販薬で対処したりする人も多いのではないでしょうか。
しかし、皮膚の病気はその種類や原因や程度などによって、治療法が異なるため、医師の診察を受ける事は重要です。頭皮の症状は、皮膚科のある医療機関で治療をすることが出来ます。頭皮に、かゆみ、フケ、湿疹などの症状が出ているにも関わらず、対策を取らないと頭皮環境がさらに悪化してしまう場合もあります。頭皮に異常を感じたら、早めに皮膚科を受診するようにしましょう。

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頭皮の痒みは皮膚科で治療出来る

ここがポイント!

  • アトピー性皮膚炎では、かゆみを伴う湿疹が頭皮にも現れる場合がある
  • 頭皮の乾燥、皮脂の過剰分泌、頭皮のダメージなどがかゆみの原因になる
  • 病院でのアトピー性皮膚炎の治療には、ステロイド外用が主に用いられる

頭皮のかゆみの原因とは

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が繰り返し現れる病気です。皮膚の乾燥とバリア機能異常に、様々な刺激およびアレルギー反応が関わり、慢性の炎症が生じるとされています。汗、空気の乾燥、皮膚に触れる様々な物質、ストレスなどにより悪化すると考えられています。全身の皮膚に症状が現れ、頭皮にも症状が出現した場合はかゆみの原因になります。

乾燥

頭皮が乾燥すると肌のバリア機能が落ちるため、かゆみの原因になることがあります。洗浄成分の強いシャンプーを使用していたり、長時間エアコンにあたっていたりすると頭皮は乾燥してしまいます。適度に保湿をするなどして.乾燥から頭皮を守りましょう。

頭皮の保湿については頭皮の保湿が脱毛予防や発毛・育毛に重要な理由|ローションやオイルなどに含まれる保湿成分も紹介をご参照ください。

皮脂

過剰に皮脂が分泌されると、頭皮の毛穴に皮脂が詰まり炎症が起きたり、頭皮環境が悪化したりして、かゆみの原因になります。しかし、皮脂は落としすぎても頭皮環境のバランスが悪くなります。シャンプーのやりすぎなどで、皮脂を落としすぎてしまうと、肌のバリア機能が低下してしまい、外的刺激を受けやすくなります。

頭皮のダメージ

シャンプーの洗い残しがあると、刺激になり頭皮に負担をかけていまいます。シャンプー後は、しっかり洗い流すことを意識ましょう。また、カラーリングや白髪染めも、使用される薬剤により頭皮にダメージを与えてしまいます。紫外線も皮膚の乾燥を促進させてしまうことがあるので、長時間外に出る際などは帽子を被るなど紫外線対策をするようにしましょう。

皮膚科で受けられるかゆみに対する治療

アトピー性皮膚炎の治療は、体に対してはステロイドの外用薬、顔ではタクロリムス軟膏の外用が主に使用されています。かゆみを抑えるために抗ヒスタミン剤(内服薬)が併用されることもあります。頭皮の健康を維持するために、シャンプーで清潔に保ち、保湿剤などを塗るといったスキンケアをすることも重要です。
皮膚科で処方される保湿剤には、ヘパリン類似物質を有効成分とする「ヒルドイド」という外用薬があります。ヒルドイドは、「皮脂欠乏症」の人にも使用され保湿作用が高く、軟膏・クリーム・ローションの3つのタイプがあります。また、ヒルドイドのジェネリック医薬品に「ヘパリン類似物質外用泡状スプレー0.3%」というスプレータイプの外用薬があり、こちらは泡タイプになっているので、髪の毛の生えている頭皮にも使用が容易です。

参考


頭皮のフケは皮膚科で治療出来る

ここがポイント!

  • フケ様の症状が現れる病気には、「乾皮症」「脂漏性皮膚炎」「乾癬」「頭部白癬」などがある
  • 「乾皮症」は頭皮が乾燥しすぎて、フケやかゆみが生じる状態をいう
  • 脂漏性皮膚炎、頭部白癬はそれぞれ原因の菌が特定されている
  • 乾癬は症状に応じて、外用療法、内服療法、光線療法、抗体療法の中から適したものが選択される

フケが出る原因とは

乾燥

シャンプーのしすぎなどで、頭皮に必要な皮脂が洗い流され乾燥することにより、フケやかゆみの原因になることがあります。この状態を「乾皮症」とも言います。かゆみが強く、掻いてしまうことでさらにフケやかゆみが増えるといった悪循環になる場合もあります。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎とは、頭皮や顔などの皮脂を多く分泌する部分に、「マラセチアというカビの一種である常在菌」が増えることで炎症が起きる皮膚炎の一種です。症状の一つに、フケがあります。

乾癬

乾癬とは、皮膚に赤い発疹が出来、次第に広範囲に拡大していく病気です。表皮の細胞が過剰に作られるため、皮膚は厚く盛り上がり、銀白色の皮膚の粉がフケのようにポロポロと剥がれ落ちます。
原因は、完全には解明されていませんが、現在最も有力であると考えられているのは、免疫機能の異常により、皮膚の表皮細胞が過剰に増殖することによって起こる「炎症性角化症」です。

白癬

白癬は、ケラチンというタンパク質を栄養にして増えるカビの一種が原因で、全身どこにでも感染する可能性がある病気です。フケのように皮膚の角質細胞が細かく剥がれ落ちます。これを、「鱗屑(りんせつ)」といい、かゆみなどの症状は起こりません。髪の毛は、約90%がケラチンでできているので、毛に感染することもあります。頭皮に症状が見られた場合、「頭部白癬」と呼ばれます。

皮膚科で受けられるフケに対する治療

乾燥

乾燥が原因でフケが生じている場合、まずはシャンプーなどの生活習慣を見直すことが大切です。しかし、フケやかゆみの症状が強い人は、生活習慣を見直すだけでは改善できない
こともあります。頭皮に保湿剤を塗ったり、炎症を抑えるステロイド剤が使用されることもあります。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は、増えすぎた常在菌を抗真菌剤で減らす必要があり、抗真菌薬の外用薬やステロイド外用薬を使用されます。また、肌を清潔に保つために適切なスキンケアやシャンプーの指導も行われます。

乾癬

乾癬の治療法は、ステロイド、ビタミンD3などの外用療法、シクロスポリン(免疫抑制剤)、レチノイド(ビタミンA誘導体)などの内服療法、紫外線照射による光線療法、生物学的製剤の注射、点滴で行う抗体療法などがあり、症状や生活スタイルに応じて、適切な治療が選ばれます。

白癬

白癬は、皮膚症状には主に「イミダゾール系抗真菌薬の外用薬」が用いられます。白癬菌が頭皮や髪の毛に感染している場合には、イトラコナゾールやテルフェナビンなどの内服薬が使用される場合もあります。

参考


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頭皮の湿疹は皮膚科で治療出来る

ここがポイント!

  • 頭皮湿疹の原因には「乾皮症」「アトピー性皮膚炎」「脂漏性皮膚炎」「接触性皮膚炎」などがある
  • 「乾皮症」の治療には、保湿剤やステロイド外用薬が用いられる
  • アトピー性皮膚炎の治療では、主にステロイド外用薬が用いられる
  • 脂漏性皮膚炎では、原因菌である「マラセチア」の増殖を抑える「抗真菌薬」が用いられる
  • 接触性皮膚炎の原因は、パッチテストによって特定することができる

頭皮に湿疹が出来る原因とは

乾皮症

頭皮の乾燥が強い場合、かゆみの原因になり、掻いてしまうことで湿疹につながることがあります。この状態を「乾皮症」や「皮脂欠乏性湿疹」と呼びます。頻回なシャンプーなどで頭皮に必要な皮脂を洗い流してしまうことで、乾燥が生じます。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎については、「かゆみ」の見出しで説明しましたが、主な症状は、かゆみと湿疹であり、全身の皮膚に症状が現れるので、頭皮にも症状が現れることがあります。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎は、頭皮や顔などの皮脂を多く分泌する部分に、マラセチアというカビの一種である常在菌が増えることで炎症が起きる皮膚炎の一種です。頭皮に炎症が起きることによって湿疹ができやすくなります。

接触性皮膚炎

いわゆる「かぶれ」のことです。何らかの物質が皮膚に接触し、それが刺激やアレルギー反応となってかゆみを伴う湿疹が出ます。アレルギー反応を起こす物質は、体質によって異なり、スキンケア用品、金属、衣服、医薬品、紫外線、植物、動物など様々なものが原因になります。頭皮では、毛染めやトリートメントなどの成分による接触性皮膚炎が多いです。

皮膚科で受けられる湿疹に対する治療

乾皮症

シャンプーなどの生活習慣を見直したり保湿剤を使用することによって、乾燥を予防することが治療の基本になります。しかし、湿疹になってしまった場合は、ステロイド外用剤を併用し炎症を抑えることによって早期の改善を目指すことがあります。

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎は、体では「ステロイドの外用薬」、顔では「タクロリムス軟膏」などが主に使用されます。抗ヒスタミン剤(内服薬)が併用されることもあります。

脂漏性皮膚炎

脂漏性皮膚炎では、「ケトコナゾール」という真菌の繁殖を抑える有効成分が配合されたクリーム、ローション、スプレー剤が治療に用いられています。抗真菌薬により、真菌を減らすことによって湿疹を抑えます。また、同時に湿疹の改善を目的としてステロイド外用剤が使用されることもあります。

接触性皮膚炎

接触性皮膚炎(かぶれ)の治療には、ステロイド外用薬が使用されます。かゆみが強い場合には、抗ヒスタミン薬を内服し、かゆみを抑える治療も行われます。また、強いアレルギー反応が生じた場合、症状が全身に広がってしまうことがあり、その場合にはステロイドの内服が追加されます。
かぶれの原因となった成分は、「パッチテスト」という検査で特定できることがあります。これは、かぶれの原因として多いとされている幾つかの成分を皮膚に貼りつけて反応を見る検査です。症状を繰り返さないためには、原因となった成分との接触を避けることが大切です。

参考


東京には頭皮治療が受けられる皮膚科が多い

ここがポイント!

  • 東京には皮膚科の専門医がいるクリニックが非常に多く、980件程度あります
  • 自分の受けたい治療方がある医療機関を選択する事が重要

東京には皮膚科の専門医がいるクリニックが非常に多く、980件程度あります。
皮膚科といっても、主な診察を保険診療で行う「一般皮膚科」に力をいれているクリニックもあれば、自費診療を多く取り入れる「美容皮膚科」や「皮膚科形成外科」などもあります。自分が受けたい治療が行われている医療機関を選択すると良いでしょう。自由診療では、医療機関ごとに料金設定が異なるので、事前に確認しておくことも重要です。また、皮膚科の治療は長期に及ぶ場合もあるので、通いやすく、医師に相談しやすい環境であるかも、選ぶ上では重要なポイントになります。
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まとめ

頭皮のかゆみ・フケ・湿疹などの症状が現れたら、自分で対応することも可能ですが、改善しない場合は、皮膚科を受診して適切な治療を受けることが大切です。原因によって治療法も異なりますので、まずは医療機関を受診して症状の原因を特定しましょう。皮膚科の治療は、定期的な通院が必要になる場合が多いです。そのためは、通いやすさも重要となります。医師に相談しやすい環境であるかも含めて、自分に合った病院を見つけてみてはいかがでしょうか。

円形脱毛症・前頭脱毛症などの脱毛症でお悩みの方へ

Okada
岡田 里佳 医師
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

プロフィール

2008年名古屋市立大学医学部卒業。内科を中心に初期研修を行い、その後皮膚科へ進む。大学病院での勤務を経て、皮膚疾患を合併しやすいアレルギー・膠原病診療を経験するため、約3年間内科医として勤務。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本内科学会認定内科医、日本リウマチ学会認定リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医を取得。2017年11月、誰にでも最適な医療を提供するためTMクリニック 皮フ科を開設。

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