【糖尿病のセルフチェック方法】気づかない間に発症している可能性も

もはや国民病といっても過言ではないほど日本人に多い「糖尿病」。あなたは、不規則な生活をしていながらも、「自分は大丈夫」と思っていませんか?糖尿病は誰でもかかる可能性のある病気です。自覚がないあなたも、実は糖尿病へと着実に近付いていっているという可能性が無いとは言い切れません。まずはセルフチェックをし、自分はどの程度糖尿病にかかるリスクがあるのを把握してみましょう。リスクの高かった人は、これを機に、ぜひ生活習慣を見直してみて下さい。

Okada
岡田 里佳 医師監修
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

目次

  1. 01まずは自分で!簡単にできる糖尿病セルフチェック
  2. 02自分では防ぎ切れない「遺伝」の要素
  3. 03「運動不足」は糖尿病につながる
  4. 04「肥満」は糖尿病以外の病気のリスクも上げる!
  5. 05糖尿病と同時に気をつけたい「その他の生活習慣病」
  6. 06年齢は関連するの?「加齢」について
  7. 07まとめ

まずは自分で!簡単にできる糖尿病セルフチェック

ここがポイント!

  • 糖尿病になりやすい人には特徴がある
  • 糖尿病の初期段階は、自覚症状が現れにくい
  • 日頃から生活習慣を整えつつ、定期的に健診に行くのが予防の基本

「家族に糖尿病の人がいたら絶対に自分も糖尿病になってしまうのだろうか?」
「もしかしたら自分は既に糖尿病かもしれない・・・」

日本人に多い糖尿病。糖尿病について不安を抱えている人も多いはずです。不安を感じているあなた、病院を受診する前にまず自分で「セルフチェック」をしてみませんか?
まずは「糖尿病になるリスクが高い人のチェックリスト」で調べてみましょう。



チェックが付いた項目の点数を合計した結果、
●3点以下の場合
特に心配はありません。ただし、油断は禁物です。日頃から食事や生活習慣には気をつけておきましょう。
●4〜5点の場合
少し注意が必要です。この段階であればまだ大丈夫ですが、これ以上の不摂生は糖尿病のリスクを高めてしまいます。
●6点以上の場合
危険な状態です。すぐに生活習慣の改善が必要となります。また、健康診断などをしばらく受けていない場合は、早めに受けるようにしてください。

このように、簡単なセルフチェックをするだけで、「自分がどれだけ糖尿病のリスクを抱えているのか」がある程度分かります

このチェックリストで高い点数となった人は、続いて「糖尿病の自覚症状チェックリスト」を行い、自身が既に糖尿病になってしまっていないかどうかも確認してみましょう。
糖尿病の自覚症状チェックリスト
<糖尿病の自覚症状のチェックリスト>


もしもこのリストに1つでチェックが入った場合は、早期に病院を受診しましょう。糖尿病は初期段階では全く症状がない場合もしばしばあります。そのため、自覚症状がはっきりと分かる段階では、既に糖尿病がかなり進行している可能性もあるのです。

結果はいかがでしたか?セルフチェックの結果に関わらず、日頃から不安を抱えている人は、早めの健診と日頃の生活習慣の改善を心かげましょう。

高血圧症発症チェック

自分では防ぎ切れない「遺伝」の要素

ここがポイント!

  • 糖尿病は大きく分けて「1型」と「2型」があり、どちらも遺伝的要素が関係している
  • 日本人は欧米人に比べて2型糖尿病になりやすい体質である
  • 2型糖尿病は遺伝的要素より環境的要素が強いため、生活改善でリスクが軽減できる

「糖尿病には遺伝が関係している。」

多くの人が何となく知っているこの事実。しかし、糖尿病は、全て遺伝で決まるという訳ではありません。そのことを説明するには、まず糖尿病のタイプを知っておく必要があります。

【1】糖尿病は大きく2つのタイプに分けられる
糖尿病は、大きく1型と2型の2つのタイプに分けられ、それぞれ次の表のような特徴があります。
タイプ 1型糖尿病 2型糖尿病
原因 先天的な体質、ウイルスなどによる膵臓の機能低下など 家庭内の遺伝、生活習慣の乱れなど
症状 喉の乾き、頻尿、体重の低下、疲労感など 皮膚のむくみや乾燥、手足の痺れや痛み、性機能低下*1型の症状に加えて
発症年齢 若年層に多い 中年層以降に多い
特徴 症状は突発的に出現する、痩せ型が多い 初期段階では自覚症状があまりない、症状はゆっくり進行する、肥満型が多い

【2】患者数が多いのは2型糖尿病
日本人の糖尿病の中で1型は少なく、90%以上は2型です。1型糖尿病の発症には、遺伝的(先天的)な体質が関わっていると考えられています。一方、2型糖尿病は、遺伝的な要因が関わっているものの、その発症は遺伝だけで全てが決まるわけではないと知られています。さらに、遺伝的要因よりも、むしろ生活習慣などの環境的要因の方が発症に大きく関わるということも分かっています。つまり、日頃から生活習慣や食事に気をつけておけば、家族に糖尿病の人がいるからといって必ずしも自分が発症する訳ではないのです。

【3】日本人は欧米人に比べて2型糖尿病になりやすい
これまでの研究により、アジアと欧米では食習慣の歴史が異なるため、アジア人は体質的に、欧米人に比べてインスリンの分泌量が少なく、分泌も遅くなっていると分かっています。そのため、日本人に限らずアジア人全般は、「欧米人と比べてそこまで肥満でなくても2型糖尿病を発症しやすい」という特徴が見られます。日本人は体質的に2型糖尿病になりやすいということは、頭に入れておきましょう。

「運動不足」は糖尿病につながる

ここがポイント!

  • 「運動不足」は糖尿病の主要な原因の1つ
  • 糖尿病予防のためには、運動といっても「激しい運動」をする必要はない
  • 継続できる範囲の運動を、毎日続けていくことが大切

「運動不足」は糖尿病を招いてしまう代表的な原因の1つです。

健康な人の体では、食事の後に体内からインスリンが分泌されて、体の中の血糖値を正常に保ってくれます。しかし、糖尿病になると食事によって上昇した血糖値の調節がうまくできなくなり、血中に糖が過剰に残された「高血糖」の状態になってしまいます。

糖尿病の人は積極的に運動をして糖を消費し、体内の血糖値を調節する必要があります。治療においても「運動療法」というジャンルが確立されているほど、糖尿病にとって運動はとても大切です。糖尿病の人が運動をする場合において大切なポイントや注意点、オススメの運動方法などをご紹介しましょう。

【1】運動のポイント
□ウォーミングアップとクールダウンは必ず行う
□ハードな運動をする必要はなく、無理のない範囲でOK
□少しの時間でいいので、なるべく毎日行う
□こまめな水分補給を行う
□負荷の少ない有酸素運動がおすすめ
□食後1時間くらい行うと、血糖値のピークと重なり効果的

【2】運動の注意点
□血糖値を下げる薬を服用している場合、体内の血糖値が下がりすぎて「低血糖状態」になることがある(すでに治療中の人は、どのくらい運動したらいいかなど、必ず主治医と相談するようにしましょう)
□低血糖状態に備えて、砂糖やブドウ糖などは必ず携帯しておく
□低血糖の症状(動機、めまい、吐き気、痺れなど)が現れた場合はすぐに運動を中止する
糖尿病の人が運動を行う際の注意点
【3】オススメの運動
●ラジオ体操
少ない負荷で体をまんべんなく動かすことができる
●ウォーキング
30〜40分を目安に自分で背筋を伸ばして腕を振りながら行うと効果的
●自転車
こちらも30〜40分を目安に行う
ウォーキングよりも遠くまで行けるので、気分転換には最適
●水泳
しっかり泳ぐのであれば10分ほどで十分な効果が得られる
軽い負荷から運動を始めたい人は、泳がずに水中ウォーキングから始めても良い

【4】日常生活でできる工夫
●通勤はできる範囲で歩く
●エレベーターではなく階段を使う
●テレビを見ながらストレッチをする
●バスを待つときなどは爪先立ちで待ってみる

どうですか?すぐに始められそうな運動や、運動のヒントが得られましたか?糖尿病予防のためには、運動といっても「激しい運動」をする必要は決してありません。運動の強さよりも、継続できる範囲の運動を、毎日続けていくことが大切です。今日からぜひ、毎日の運動を始めまてみましょう。

高血圧症発症チェック

「肥満」は糖尿病以外の病気のリスクも上げる!

ここがポイント!

  • 肥満は糖尿病以外の生活習慣病も引き起こす危険な状態
  • BMIが25を超えると肥満
  • 肥満の中でも「内臓脂肪型肥満」は特に危険

「肥満はただ太っているだけだから、そこまで気にする必要はない。」

そんな風に思っていませんか?ついつい油断しがちですが、実は肥満はとても危険な状態です。どうして肥満は危険なのか、そして特に危険な肥満のタイプは何なのか、順を追ってみていきましょう。
肥満が体に及ぼす影響
【1】肥満はさまざまな病気のリスクを高める
肥満になると体内の血糖値を調節する機能がうまく働かなくなり、糖尿病になるリスクが高くなります。また、肥満は糖尿病に代表される「生活習慣病」だけでなく、以下のような理由から心臓病や変形性膝関節症などの病気のリスク増加にもつながります

●心臓への負担
肥満の人は太った体の隅々まで血液を送るために、健康な人に比べて毛細血管が長く伸びています。血管が長くなった分、心臓も血流を送り出す力を大きくしなければなりません。こうして心臓に多く負担がかかり、心臓病を発症するリスクが高くなってしまいます。

●膝や腰への負担
肥満は体を支える膝や腰に大きな負担を与えてしまいます。そのため、膝や腰の関節症へと繋がる場合があります。

●睡眠時無呼吸症候群
首の周囲に脂肪がつくと、脂肪によって気道が圧迫されて睡眠時無呼吸症候群を引き起こしてしまう場合があります。

●女性特有の病気
肥満は卵巣の機能異常を起こすことがあります。生理不順や不妊症、さらには卵巣がんや子宮がんなどの、婦人科系がんのリスクも高まります。

【2】肥満の基準は「BMIが25以上」
肥満は外見で判断されるものではなく、基準が存在するのをご存知でしょうか。肥満の基準は「Body Mass Index(ボディマスインデックス)」と呼ばれ、一般的には頭文字を取った省略形の「BMI」として広く知られています。

BMI値が25以上は肥満と判定されます。また、肥満は、その度合いによってさらに細かく分類されています。以下、BMIの計算式と判定基準です。

<BMIの計算式と判定基準>
体重(㎏)÷身長(m)÷(m)=BMI
※例えば身長170cm、体重90kgの場合
90÷1,7÷1,7=約31 →「肥満度2の判定」

BMIの基準 判定
18,5未満 やせ
18,5~24,9 ふつう
25,0~29,9 肥満度1
30,0~34,9 肥満度2
35,0~39,9 肥満度3
40,0~ 肥満度4
BMIの基準値
【3】「内臓脂肪型肥満」は危険
肥満には大きく分けて「内臓脂肪型肥満」と「皮下脂肪型肥満」の2つのタイプがあります。中でも内臓脂肪型肥満は、体内の血糖値を調節する機能が衰えることが指摘されており、特に危険な太り方として知られています。危険である一方で、内臓脂肪は皮下脂肪よりも比較的落ちやすいため、生活習慣を改善し適度な運動をすることで改善が可能です。

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肥満は、糖尿病以外の生活習慣病の原因になるだけではありません。
心筋梗塞の発症リスクを高めたり、腰や膝への負担も大きくなり関節症の原因にもなります。女性の場合、容姿だけでなく生理不順、不妊症などの発症リスクを高める危険性もあるのです。

減量は健康のために重要ですが、方法を間違えるとかえって体に悪影響を与えてしまう場合もあります。こちら減量方法がわからないという方は、スマホ一つで受けられる医師監修のダイエットプログラム「ドクターズダイエット」を試してみてはいかがでしょうか。2ヶ月間アドバイスを受けながら健康的に痩せることができますよ。
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糖尿病と同時に気をつけたい「その他の生活習慣病」

ここがポイント!

  • 糖尿病の他にもいくつか気をつけておきたい生活習慣病がある
  • 生活習慣病は自覚症状がないものが多い
  • 生活習慣病である2型糖尿病は日常生活の改善が重要

代表的な生活習慣病である糖尿病。生活が乱れていると、糖尿病以外の生活習慣病も併発してしまう可能性があります。また、生活習慣病はそのまま放置しておくと、下の図のような流れで重大な病気に繋がるリスクも増加します

それでは、糖尿病以外の代表的な生活習慣病について見ていきましょう。

【1】代表的な生活習慣病
●脂質異常症(高脂血症)
血中のコレステロールや中性脂肪が多くなる病気です。コレステロールの少ない食事を心がけたり、適度な運度を取り入れたりして改善に努めましょう。

●高血圧
塩分が多く含まれている味の濃い食事を続けたり、運動不足や過労が続いたりすると、高血圧になってしまいます。高血圧になると血管が傷ついたり動脈硬化になったりするだけでなく、さらにそこから脳梗塞などにつながってしまうこともあるため注意が必要です。

【2】生活習慣病は自覚症状がない場合が多い
糖尿病や脂質異常症、そして高血圧などの生活習慣病には「自覚症状が現れにくい」という特徴があります。そのため、病気に気付かずいきなり心筋梗塞や脳梗塞を起こし、命を落としてしまうことも少なくありません。「体はしんどくないから大丈夫」と思うのは、大きな間違いなのです。

【3】生活習慣病を予防・改善するための工夫
●運動
適度な運動は生活習慣予防の第一歩です。まずは1日に10分でもいいので、体を動かす習慣を身につけましょう。
●禁煙
たばこは百害あって一利なしです。生活習慣病が気になる人にとって、禁煙は必須事項と言えるでしょう。
●食事
食事の際は塩分と油分を控え目にして、魚や野菜をしっかり取るように心がけましょう。また、過度な飲酒は慎み、適度な量に抑えるようにしましょう。
●睡眠
十分な睡眠時間を確保しましょう。また、起床時間と就寝時間はできるだけ一定にするようにしましょう。
生活習慣病の予防・改善するためのポイント
正しい生活習慣を心がけ、糖尿病だけでなく、あらゆる生活習慣病の予防や改善につなげましょう。
高血圧症発症チェック

年齢は関連するの?「加齢」について

ここがポイント!

  • 糖尿病は若者よりも高齢者で多い傾向にある
  • 高齢者で糖尿病が多い主な原因は、加齢に伴う内臓機能の低下

糖尿病は若者よりも高齢者で多い病気なのです。その理由として、次のようなことが挙げられています。

【1】内臓機能の低下
年を重ねて内臓の調節機能が低下してくると、膵臓のインスリン分泌機能や末梢でのインスリンの効き具合などが衰えてきます。そのため、高齢者は若者よりも血糖値が高くなる傾向があります。

【2】体力の低下
年を重ねて体力や筋力などが低下することによって、日ごろ適度な運動が行えなくなり、糖の代謝がスムーズに行えなくなってしまいます。そのため、体内に糖が溜まりやすくなり、糖尿病のリスクが高まるのです。

【3】認知機能の低下
認知症など、認知機能の低下によって糖尿病の適切なコントロールや生活習慣病の適切な予防が行えなくなり、症状を悪化させてしまう場合があります。

若いうちから運動を続け、できるだけ体力を維持していくのも糖尿病予防の大切なポイントだと言えますね!

まとめ

糖尿病は誰でもなる可能性のある「国民病」であると同時に、初期症状が自覚しにくいという危険な病気でもあります。まずはセルフチェックをし、糖尿病になりやすい生活を送っていないか、糖尿病の症状が出ていないか、などを確認してみましょう。

糖尿病は一部遺伝が関係しているものの、生活習慣を改善すればある程度防ぐことができます。糖尿病の予防・改善には日頃からの運動の積み重ねや食生活への注意が必要です。年を重ねるごとに糖尿病になるリスクは高まるので、若いうちからセルフケアを習慣付けるように心がけましょう。

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参考

糖尿病ネットワーク
一般社団法人 日本予防医学協会
厚生労働省 平成26年 国民健康・栄養調査結果の概要
糖尿病をよく知ろう
LillyDiabetes 糖尿病ってどんな病気?
糖尿病ガイドシリーズ1 糖尿病をよく知ろう 監修 成宮学
Okada
岡田 里佳 医師
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

プロフィール

2008年名古屋市立大学医学部卒業。内科を中心に初期研修を行い、その後皮膚科へ進む。大学病院での勤務を経て、皮膚疾患を合併しやすいアレルギー・膠原病診療を経験するため、約3年間内科医として勤務。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本内科学会認定内科医、日本リウマチ学会認定リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医を取得。2017年11月、誰にでも最適な医療を提供するためTMクリニック 皮フ科を開設。

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