糖尿病の頭痛は低血糖によるものかも|低血糖の症状や対策なども合わせて紹介します

糖尿病の方の頭痛は、「低血糖」により引き起こされている可能性があります。糖尿病の治療薬は、血糖値を下げる作用があるので、低血糖が生じることがあります。ここでは、糖尿病の人と頭痛の関連について、原因や危険性などについて、詳しく解説していきます。

Okada
岡田 里佳 医師監修
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

目次

  1. 01糖尿病の頭痛は低血糖のサインかも
  2. 02糖尿病の合併症による頭痛の可能性
  3. 03まとめ

糖尿病の頭痛は低血糖のサインかも

ここがポイント!

  • 糖尿病の人は血糖コントロールが上手くいかないと、血糖値が下がり過ぎて「低血糖」を起こすことがある
  • 低血糖になると「頭痛」の症状を感じることがある
  • 低血糖は昏睡状態になることもあり、速やかにブドウ糖か糖分の入ったジュース・お菓子などを摂取する

糖尿病は低血糖になりやすい

糖尿病の治療薬は、「血糖値を下げる作用」があります。
その中でも「スルホニル尿素(SU)薬」という経口薬や「インスリン注射薬」は、低血糖を起こしやすい特徴があり、注意が必要です。糖尿病の治療薬は、病気の状態や食事量、運動量などからその人に合った処方を医師により選ばれます。低血糖を予防するためには、医師から指示された、用法・容量・使用のタイミングなどは必ず守って使用しましょう。

低血糖には頭痛症状が現れる場合がある

「頭痛」は、低血糖を起こしている時に、現れることがある症状の一つです。
ただし、低血糖になっても、頭痛などの自覚症状を感じない人もいます。糖尿病の人は、自分が低血糖を起こしている時に、どのような状態になるかを理解しておくことが重要です。
低血糖で起こり得る症状

低血糖と感じたらブドウ糖を摂取しよう

先ほども触れましたが、低血糖では意識を失ってしまうような重度な症状を起こすこともあります。低血糖を起こしてしまった時には、適切で素早い対処が不可欠です。低血糖を起こしたら、速やかにブドウ糖か糖分の入ったジュース・お菓子などを摂取しましょう。

また、意識レベルが低下していて、自分でブドウ糖を摂取することが困難な場合は、応急処置として、ブドウ糖や砂糖などを口唇と歯肉の間に塗ってもらい、すぐに救急車を呼んでもらいしましょう。このような場合、周りの人に助けてもらう必要があるため、家族や身近な人たちとは、いざという時の対処方法について必ず確認しておくといいでしょう。
低血糖について詳しくは低血糖とは|眠気が生じるメカニズムなどを解説しますをご参照ください。

高血糖で頭痛が生じる可能性は低い

糖尿病は、血糖値が高い状態が続く病気です。しかし、糖尿病は自覚症状がほとんどありません。主に現れるのは、糖尿病の進行により発症する合併症の症状です。命に関わるほどの高血糖状態に陥らない限り、頭痛が自覚症状が現れる可能性は限りなく低いといえます。

参考

日本糖尿病学会|診療ガイド2016-2017
日本糖尿病学会|糖尿病診療ガイドライン2016
国立循環器研究センター|循環器病情報サービス
高血圧症発症チェック

糖尿病の合併症による頭痛の可能性

ここがポイント!

  • 高血糖は動脈硬化の進行させ、心血管病や脳卒中などの発症リスクを高める
  • 急に激しい痛みを伴う頭痛の場合は、脳の病気の可能性があるため注意が必要
  • 頭痛が続く場合には、他の病気の可能性があるため主治医に相談しよう

糖尿病は動脈硬化を進行させる

糖尿病になり、血糖値が高い状態が続くと、血管が次第にダメージを受けて「動脈硬化」が進行します。動脈硬化が進行すると、血管の内側にプラークを形成し、血管の幅が狭くなり、詰まりやすくなったりします。また、プラークの一部が剥がれ落ちると、血液に乗って流れていき、細い血管を詰まらせる原因にもなります。

突然の激しい頭痛は脳の病気かもしれない

糖尿病の方は、動脈硬化が進行するため、脳卒中を発症するリスクが高いです。脳卒中には、脳の血管が詰まる「脳梗塞」、脳の血管が破れて出血する「脳出血」「くも膜下出血」があります。「くも膜下出血」が起こると、突然バットで殴られたような激しい頭痛の症状が現れます。このように頭痛の原因には、脳の病気が隠れている場合もあります。
激しい頭痛を感じたら、速やかに病院を受診しましょう。

高血圧の治療薬の副作用による頭痛の可能性もある

糖尿病の方は、同じ生活習慣病である高血圧の治療を一緒に受けている方も多いでしょう。高血圧の治療薬である、Ca拮抗薬や血管拡張薬などでは、副作用として頭痛が生じる可能性があるとされています。もし、血圧を下げる薬を服用されている方で、頭痛に悩んでいる場合には一度主治医に相談してみてはいかがでしょうか。
ただし、自分の判断で薬を止めてしまうことは危険です。自己判断で薬を中断したり、量を変更したりすることはやめましょう。

参考

日本糖尿病学会|糖尿病診療ガイドライン2016
国立循環器研究センター|循環器病情報サービス
高血圧治療ガイドライン2014
厚生労働省e-ヘルスネット|脳血管障害・脳卒中

まとめ

頭痛は、風邪を引いた時など誰にでも起こりうる症状です。糖尿病に関連した頭痛では、低血糖が原因の場合があります。特に低血糖になりやすい飲み薬やインスリン療法を行っている方は、日頃から自分が低血糖になった時にどのような症状が現れるのかを理解し、低血糖になった際は早期に対処できるようにしましょう。
また、激しい頭痛は脳卒中(特にくも膜下出血)の可能性もあります。激しい痛みを伴う頭痛の場合は、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
Okada
岡田 里佳 医師
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

プロフィール

2008年名古屋市立大学医学部卒業。内科を中心に初期研修を行い、その後皮膚科へ進む。大学病院での勤務を経て、皮膚疾患を合併しやすいアレルギー・膠原病診療を経験するため、約3年間内科医として勤務。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本内科学会認定内科医、日本リウマチ学会認定リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医を取得。2017年11月、誰にでも最適な医療を提供するためTMクリニック 皮フ科を開設。

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