ウコンは血圧に影響を与えるのか|過剰摂取が引き起こす肝障害についても解説します

ウコンの摂取は、血圧に影響を与える場合があるのでしょうか。
ウコン配合の栄養ドリンクやサプリメントなど様々な商品が、コンビニやドラッグストアなどで販売されています。お酒を飲む人方は、ウコンを二日酔い防止のために摂取する人もいるでしょう。しかし、実際にウコンにはどのような効果があるのかご存知でしょうか。実は、ウコンの過剰摂取は、肝障害のリスクを上げてしまうことが報告されているのです。ここでは、ウコンと血圧の関連や、ウコンの過剰摂取が引き起こす肝障害の危険などについて解説していきます。

Okada
岡田 里佳 医師監修
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

目次

  1. 01ウコンとは
  2. 02ウコンは血圧に影響を与えるのか
  3. 03ウコンは過剰摂取で肝障害を引き起こす
  4. 04まとめ

ウコンとは

ここがポイント!

  • 日本でよく使われているウコンは「秋ウコン」と呼ばれている種類のもの
  • ウコンは英語で「ターメリック」といい、カレー粉に使われるなど日本でも馴染みのあるスパイス
  • ウコンは古くから民間療法として使用されてきた

そもそも、ウコンとは何なのか、どのような成分が含まれているのかについて説明します。

ウコンは植物の一種

ウコンは、ショウガ科の植物の一種で、インドやアジアが主な原産地ですが、世界各国で栽培されており、黒ウコン、秋ウコン、春ウコン、紫ウコンの4種類があります。ウコンは、黄色の色素が特徴的であり、カレー粉やマスタードなどに使用されています。
ウコンは、古来より肝臓や消化機能に良いと考えられていたため、民間療法の漢方薬として飲まれたり、直接皮膚に塗布して、湿疹や創傷治癒などに用いられていました。

ウコンにはクルクミンという成分が含まれている

クルクミンは、ウコンの特徴的な黄色の色素です。クルミクンには、動物実験などにより「抗炎症作用」「抗がん作用」「抗酸化作用」などが期待されています。しかし、人を対象とした試験では、その有効性や安全性について医学的な証明はされていません。

参考

厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』|「統合医療」情報発信サイト
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所|「健康食品」の安全性・有効性情報
厚生労働省 ℮‐ヘルスネット|鉄
Kocaadam B et all.Curcumin, an active component of turmeric (Curcuma longa), and its effects on health.2017 Sep
高血圧症発症チェック

ウコンは血圧に影響を与えるのか

ここがポイント!

  • ウコンの摂取が、血圧に影響を与える可能性は低い
  • ウコンの過剰摂取や長期間の摂取は、「消化管障害」を引き起こす可能性がある
  • 食事に含まれているウコンの量であれば、安全とされている
  • サプリメントなどで摂取する場合には、副作用の可能性があることを知っておこう

ここでは、ウコンが血圧にどのような影響を与えるのを解説します。

ウコンには血圧に影響を与える効果はない

ウコンを摂取することで、血圧に影響を与えたという医学的な論文は見当たりませんでした。高血圧の治療ガイドライン2014を確認しても、ウコンやクルクミンという成分についての記載はなく、ウコンの摂取が血圧に影響を与える可能性は低いでしょう。

ウコンの摂取で消化器障害を引き起こす場合がある

ウコンは血圧に直接的な影響は与えないと考えられますが、サプリメントなどの過剰摂取や長期間の摂取は、消化器障害を引き起こす事が明らかになっており、「日本医師会」のホームページで注意喚起がされています。そのため、以下に当てはまる人は、ウコンのサプリメントを飲む際には医師に相談することをおすすめします。

<秋ウコンの摂取が禁忌となる人>
・胃潰瘍の人
・胃酸過多の人
・胆道閉鎖症の人など

<秋ウコンの摂取する場合、医師に相談が必要な人>
・胆石のある人
・C型慢性肝炎の人
・B型慢性肝炎の人
・2型糖尿病糖尿病(とうにょうびょう)膵臓のβ細胞から分泌されるインスリンという、血糖値を下げるホルモンの分泌が減少したり、効果が弱まったりすることで、血液中のブドウ糖濃度が高くなる状態をいう。β細胞が破壊され、インスリンの分泌がほどんどなくなる1型糖尿病と生活習慣病の一つである2型糖尿病の2つに分類される。の人
・血液をサラサラにする治療薬(血液凝固抑制剤)を使用している人など

参考

日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン2014(PDF資料)
日本医師会|ウコンについて

ウコンは過剰摂取で肝障害を引き起こす

ここがポイント!

  • ウコンの過剰摂取や長期間の摂取により、肝障害が生じる事例があり、日本医師会のホームページで注意喚起されている
  • サプリメントを摂取して体調に異常を感じた際は、使用を中止して主治医に相談しよう

ウコンは、肝臓に良いというイメージから、二日酔い防止のために摂取している人もいるのではないでしょうか。しかし、ウコンの過剰摂取は、むしろ肝機能に悪影響を与える事が明らかになってきています。
ここでは、ウコンの摂取が肝臓に与える影響について解説します。

ウコンの過剰摂取による健康被害が報告されている

最近では、ウコンに関連した商品をよく見かけますよね。CMで流れていたり、薬局などで売られているものも多く、健康のためにサプリメントを飲んでいる人も多いのではないでしょうか。しかし、サプリメントや健康食品などで、ウコンを過剰に摂取したり長期的に摂取すると、健康に悪影響が起こる可能性があります

ウコンの過剰摂取が肝障害を引き起こす場合もある

日本医師会のホームページでは、ウコンの過剰摂取により、肝障害が生じた事例がいくつか紹介されています。事例の一つは、58歳の女性で、疲労回復目的にウコンの内服を開始したところ、約1ヵ月後に「全身倦怠感」「発熱」「頭痛」といった症状が現れ、「肝機能障害」を起こしたというものです。この女性は、「ウコンによる肝障害」という診断を受けています。このような事例報告は複数あり、ウコンの摂取について注意喚起がなされているのです。

ウコンは、食事中に含まれる程度の量であれば、健康被害が起こることはないとされていますが、サプリメントなどで過剰に摂取したり、長期間摂り続けることは「消化管障害」を起こす可能性があるということを知っておきましょう。

サプリメントならいくら飲んでも大丈夫というわけではない

サプリメントといっても、過剰に摂取することで健康被害が生じる可能性はあります。また、アレルギー反応が起きたり、成分が合わずに体調不良を起こしてしまう場合もあります。そのため、体調に異常を感じた際には、使用を中止して医療機関を受診しましょう。

治療薬を飲んでいる人は、サプリメントを控えよう

治療薬とサプリメントを併用すると、飲み合わせが悪く、相互作用を起こしてしまったり、治療薬の効果に影響を与える可能性があります。ウコンのサプリメントは、血液をサラサラにする薬の効果を強くしてしまう可能性があります。医師から治療薬を処方されている人は、サプリメントの服用については、主治医に相談してから開始しましょう。

参考

日本医師会|ウコンについて
厚生労働省|健康食品の正しい利用法

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まとめ

ウコンのサプリメントや健康食品は過剰摂取により、体への悪影響が起こる危険があることを紹介してきました。誰でも手軽に購入することが出来るため、二日酔い防止や滋養強壮目的に日常的に飲んでいる方もいるのではないでしょうか。サプリメントなどでウコンを過剰に摂取してしまうと消化管障害を引き起こすこともあるので、消化管の病気や高血圧など持病がある人、まずは主治医にウコンのサプリメントを摂ってももいいか、確認するようにしましょう。

Okada
岡田 里佳 医師
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

プロフィール

2008年名古屋市立大学医学部卒業。内科を中心に初期研修を行い、その後皮膚科へ進む。大学病院での勤務を経て、皮膚疾患を合併しやすいアレルギー・膠原病診療を経験するため、約3年間内科医として勤務。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本内科学会認定内科医、日本リウマチ学会認定リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医を取得。2017年11月、誰にでも最適な医療を提供するためTMクリニック 皮フ科を開設。

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