【妊娠高血圧症候群について】定義・治療法・帝王切開の必要性などを解説

妊婦さんは、酸素や栄養を自分の血液に乗せて赤ちゃんに届けます。そのため、通常よりも血圧が高くなりやすい状態になっています。妊婦さんの高血圧はお母さんと赤ちゃん両方の健康に影響するため、妊娠中の血圧管理はとても重要です。
これまで高血圧ではなかった人が、妊娠20週以降に初めて高血圧になった場合、「妊娠高血圧症候群(PIH)」と診断されます。妊娠高血圧症候群は、以前は「妊娠中毒症」と呼ばれていたもので、高血圧だけではなく、たんぱく尿やむくみなども主な症状として現れるという特徴があります。
妊娠高血圧症候群は、通常の高血圧と同じように自覚症状がほとんどないため、発見が遅れてしまう場合もあります。発見が遅れて高血圧が進行すると、お母さんの体や赤ちゃんの成長に悪い影響を与える合併症を引き起こす可能性があります。そうならないために、妊娠中は定期検診を受けて血圧管理をしていくのに加え、家でも自分で、高血圧予防のためにバランスのとれた食生活を送ったり、体重管理をしていったりすることが重要となります。
ここでは、まず妊娠高血圧症候群とはどんな病気なのかを解説しますので、それを知った上で、治療法や予防法、帝王切開の必要性から豆知識まで、順番に見ていきましょう。妊娠高血圧症候群についての漠然とした不安を解消するために、正しい知識を身に付けていきましょう。

Ito
伊藤恭太郎 医師監修
日本救急医学会救急科専門医

目次

  1. 01「妊娠高血圧症候群」とは
  2. 02妊娠高血圧症候群は出産後も続くのか
  3. 03妊娠高血圧症候群に頭痛などの特徴的な症状はあるのか
  4. 04妊娠高血圧症候群の治療
  5. 05妊娠高血圧症候群では帝王切開になるのか
  6. 06妊娠高血圧症候群を予防しよう
  7. 07まとめ

「妊娠高血圧症候群」とは

ここがポイント!

  • 妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。」は、妊娠して初めてなった高血圧で、たんぱく尿を伴う場合もあ
  • 高血圧のみの場合は「妊娠高血圧」、たんぱく尿を伴う場合は「妊娠高血圧腎症」とされる

妊婦さんの中には、これまでは高血圧になったことがなかったのに、妊娠20週頃から血圧が上がり、高血圧になる人がいます。この状態を妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。(PIH)」といいます。この妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。とはどのような病気なのか、詳しく解説していきます。

妊娠高血圧症候群の定義と分類

一般的な高血圧は、「収縮期血圧収縮期血圧(しゅうしゅくきけつあつ)心臓が縮んで、全身に血液を送り出すときに血管にかかる圧力。血圧を測定した時の最大の値のこと。140mmHg以上、または拡張期血圧拡張期血圧(かくちょうきけつあつ)心臓が縮んだ後もとの大きさになり、全身から血液が戻るときに血管にかかる圧力。血圧を測定した時の最小の値のこと。90mmHg以上(140/90mmHg以上)」とされています。妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。も同じで、140/90mmHg以上を高血圧とし、その状態が「妊娠20週以降産後12週まで」に発症した場合を妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。言います。

妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。発症する時期によって「早発型」と「遅発型」に分類されます。

早発型 妊娠32週未満に発症
遅発型 妊娠32週以降に発症

妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。は、高血圧のみの場合と、高血圧にたんぱく尿を伴う場合の2パターンあります。
妊娠高血圧症候群とは
日本妊娠高血圧学会による「妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。(PIH)管理ガイドライン2009」の中で、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。は、高血圧の発症時期やたんぱく尿の有無/発症時期により、次の3つの病型に分類されています。
1)妊娠高血圧 妊娠20週以降に初めて高血圧を発症し、産後12週までに正常に回復する場合
2)妊娠高血圧腎症 妊娠20週以降に初めて高血圧を発症し、かつたんぱく尿を伴うが、産後12週までに正常に回復する場合
3)加重型妊娠高血圧腎症 次の3通りの場合
1.妊娠前から高血圧、あるいは妊娠20週目までに高血圧になり、妊娠20週以降にたんぱく尿を認める場合
2.妊娠前から高血圧、あるいは妊娠20週目までに高血圧になり、妊娠20週以降に両症状またはどちらかが増悪する場合
3.腎臓の病気で妊娠前あるいは妊娠20週までにたんぱく尿が認められており、妊娠20週以降に初めて高血圧が発症する場合

重症とされる場合

妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の程度は、PIH管理ガイドラインの中で、血圧の値と尿中に認められるタンパク質の量により、軽症と重症に分類されています。
軽症
血圧 収縮期血圧収縮期血圧(しゅうしゅくきけつあつ)心臓が縮んで、全身に血液を送り出すときに血管にかかる圧力。血圧を測定した時の最大の値のこと。が140mmHg以上160mmHg未満、または拡張期血圧拡張期血圧(かくちょうきけつあつ)心臓が縮んだ後もとの大きさになり、全身から血液が戻るときに血管にかかる圧力。血圧を測定した時の最小の値のこと。が90mmHg以上110mmHg未満
たんぱく尿 1日分(24時間)の尿に認められるタンパク質が0.3以上2g未満
重症
血圧 収縮期血圧収縮期血圧(しゅうしゅくきけつあつ)心臓が縮んで、全身に血液を送り出すときに血管にかかる圧力。血圧を測定した時の最大の値のこと。が160mmHg以上、または拡張期血圧拡張期血圧(かくちょうきけつあつ)心臓が縮んだ後もとの大きさになり、全身から血液が戻るときに血管にかかる圧力。血圧を測定した時の最小の値のこと。が110mmHg以上
たんぱく尿 1日分(24時間)の尿に認められるタンパク質が2g以上

参考


あなたに合わせた生活・食事指導で高血圧改善

妊娠高血圧症候群は出産後も続くのか

ここがポイント!

  • 妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。は、出産後にほとんどの人が改善する
  • 重症や早発型などで、産後すぐに症状が改善しない場合には、薬物治療を続けることがある
  • 出産後84日以上経っても改善されない場合には、他の病気が隠れている可能性が疑われる

妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。は、出産して胎盤がお母さんの体から出ると、ほとんどが軽快すると知られています。
しかし、重症や早発型などの人では、すぐに症状が改善しない場合があります。そのような場合には、薬を飲んで治療を続けることもあります。
また、出産直後~48時間後には、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の合併症である「子癇子癇(しかん)妊娠20週行こうに初めて起きた痙攣(けいれん)発作をいう。また、てんかん、脳炎、脳血管障害、薬物中毒を原因としないものをいう。妊娠中から分娩後も発症する可能性があり、ほとんどは妊娠高血圧症候群の方である。子癇は、脳がむくむ脳ヘルニアを引き起こし、母子ともに命に関わる状態に陥る場合もある。(しかん)」「HELLP症候群HELLP症候群(へるぷしょうこうぐん)妊娠後期や分娩後に発症しやすい病気。溶血、肝機能障害、血小板減少の英名の頭文字をとってHELLP症候群と呼ばれている。血液中の赤血球が壊され(溶血)、肝機能が低下し、血小板が減少してしまう。 全てに妊産婦の0.2~0.6%、妊娠高血圧症候群の方の4~12%、子癇(しかん)の50%に発症する。」が起きやすいため、出産後3日間は厳重な血圧管理が必要とされています。この2つの病気については、次の章で詳しくお話しします。
出産後84日以上経っても血圧やたんぱく尿の値が改善しない場合には、他の病気が隠れている可能性が疑われるため、日本妊娠高血圧学会では、そのような場合には他の病気について詳しく調べるように推奨しています。
妊娠高血圧症候群っていつまで続くの
ちなみに、妊婦の血圧は、正常な妊娠であれば、妊娠直後から低下していき、妊娠12週頃を過ぎると徐々に上昇します。その後また徐々に低下し、妊娠20~32週頃までに妊娠前の値に戻ります。さらに妊娠32週を過ぎると、出産に向けてまた血圧は上がっていきます。正常な妊娠中の血圧は、このような経過をたどります。

参考



妊娠高血圧症候群に頭痛などの特徴的な症状はあるのか

ここがポイント!

  • 妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。に関連して見られる症状は、頭痛、倦怠感、むくみ、子宮が硬く収縮する感じなど
  • 頭痛は高血圧の合併症である脳卒中脳卒中(のうそっちゅう)脳卒中は、脳内の血管が破れたり詰まったりして、神経細胞が障害される病気をいう。脳の血管が詰まる「脳梗塞」、脳の血管が破れる「脳出血」「くも膜下出血」に分類される。脳卒中により年間約11万人が死亡しており、国内の死因割合で4位となっている。(平成27年度)のサインである可能性があるので要注意
  • こうした症状が出る原因は、妊娠初期に胎盤の血管が正常に作られなかったことによると考えられている
  • 特有の症状がある「子癇子癇(しかん)妊娠20週行こうに初めて起きた痙攣(けいれん)発作をいう。また、てんかん、脳炎、脳血管障害、薬物中毒を原因としないものをいう。妊娠中から分娩後も発症する可能性があり、ほとんどは妊娠高血圧症候群の方である。子癇は、脳がむくむ脳ヘルニアを引き起こし、母子ともに命に関わる状態に陥る場合もある。」「HELLP症候群HELLP症候群(へるぷしょうこうぐん)妊娠後期や分娩後に発症しやすい病気。溶血、肝機能障害、血小板減少の英名の頭文字をとってHELLP症候群と呼ばれている。血液中の赤血球が壊され(溶血)、肝機能が低下し、血小板が減少してしまう。 全てに妊産婦の0.2~0.6%、妊娠高血圧症候群の方の4~12%、子癇(しかん)の50%に発症する。」「常位胎盤早期剥離常位胎盤早期剥離(じょういそうきたいばんはくり)胎児がお腹の中にいる間に(妊娠20週以降)、胎盤が子宮から剥がれてしまう状態をいう。性器出血、激しい腹痛などの症状が現れたり、ショック状態に陥ったりする。胎盤が剥がれると、胎児に必要な酸素や栄養素が十分に届かなくなるため、胎児が危険な場合には、早期に分娩を行う場合もある。」などの合併症はお母さんと赤ちゃんの命に関わる

妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。になるとどのような症状が現れるのでしょうか。また、なぜ症状が現れるのでしょうか。ここでは主な症状と、それらの症状が現れる仕組みについて見ていきましょう。

妊娠高血圧症候群に関連して現れる症状

妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。も一般的な高血圧と同じで、自覚症状がほとんどないと知られています。そのために、異常が現れてから発見される場合も多くあります。
妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。で現れる症状は、頭痛、倦怠感、むくみ、子宮が硬く収縮する感じなどです。このような症状を感じた場合には、合併症が起きている可能性があるので、まず血圧を測ってみて、血圧が高くないか確認してみましょう。特に頭痛は、高血圧の合併症である脳卒中脳卒中(のうそっちゅう)脳卒中は、脳内の血管が破れたり詰まったりして、神経細胞が障害される病気をいう。脳の血管が詰まる「脳梗塞」、脳の血管が破れる「脳出血」「くも膜下出血」に分類される。脳卒中により年間約11万人が死亡しており、国内の死因割合で4位となっている。(平成27年度)のサインである可能性があります。頭痛がして血圧が高かったら、産婦人科の担当医に連絡をしましょう。

「むくみ」があったら妊娠高血圧症候群なのか

妊娠中は、赤ちゃんの成長や出産に伴う出血に備えて体内の血液量が増えているため、正常な経過をたどっている妊婦さんでも血圧が高くなりやすく、また、むくみやすくなっています。特に妊娠後期になると、赤ちゃんが大きくなり子宮が下半身から心臓に戻る血管を圧迫するため、血液の巡りが悪くなって足がむくみやすくなります。
以前、まだ「妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。」が「妊娠中毒症妊娠中毒症(にんしんちゅうどくしょう)妊娠高血圧症候群の旧名。2005年に妊娠中毒症から妊娠高血圧症候群に改称された。妊娠後に初めて発症した高血圧をいい、たんぱく尿を伴う場合もある」と呼ばれていたときには、むくみも診断基準に入っていました。しかしその後、むくみは妊婦さんなら誰でもなりやすい上に、むくみそのものはお母さんや赤ちゃんに悪い影響を与えないと分かり、日本妊娠高血圧学会により、「妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。」の診断基準からむくみは除外されました。

PIH管理ガイドラインには、むくみがある妊婦さんの方が、ない妊婦さんよりむしろ、出産に伴うトラブルが少なく、また、低出生体重児を生む割合なども少ないと示した論文もいくつか引用されています。高血圧がなく、むくみだけ出ている場合にはあまり心配をせず上手にむくみと付き合っていきましょう。

一方で、同ガイドラインによると、頻度は低いものの、妊娠28週未満から全身にむくみが見られる人のうちの約3割は高血圧になると示されています。また、突然のむくみが全身に現れる場合には、腎臓や心臓の病気が裏に隠れている可能性があります。むくみがひどく気になる場合には、産婦人科の担当医に相談するようにしましょう。

合併症に伴って現れる症状

先ほどもお話ししたように妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。にはほとんど自覚症状がありません。そのため発見が遅くなってしまう場合があります。発見が遅れると、「子癇子癇(しかん)妊娠20週行こうに初めて起きた痙攣(けいれん)発作をいう。また、てんかん、脳炎、脳血管障害、薬物中毒を原因としないものをいう。妊娠中から分娩後も発症する可能性があり、ほとんどは妊娠高血圧症候群の方である。子癇は、脳がむくむ脳ヘルニアを引き起こし、母子ともに命に関わる状態に陥る場合もある。(しかん)」「脳血管障害」「常位胎盤早期剥離常位胎盤早期剥離(じょういそうきたいばんはくり)胎児がお腹の中にいる間に(妊娠20週以降)、胎盤が子宮から剥がれてしまう状態をいう。性器出血、激しい腹痛などの症状が現れたり、ショック状態に陥ったりする。胎盤が剥がれると、胎児に必要な酸素や栄養素が十分に届かなくなるため、胎児が危険な場合には、早期に分娩を行う場合もある。(じょういたいばんそうきはくり)」「HELLP(ヘルプ)症候群」「肺水腫肺水腫(はいすいしゅ)肺水腫は、毛細血管から血液が肺胞に滲み出すことで、酸素の取り込みが十分に行われず、呼吸困難に陥る状態をいう。ピンク色の泡状の痰が見られる場合がある。 肺には、肺胞という空気を取り入れるための小さな袋状の構造物がある。肺胞の周囲には、毛細血管が取り巻いており、酸素や二酸化炭素の交換が行われている。」など、お母さんと赤ちゃんの状態を悪くする合併症を引き起こす可能性があります。
ここでは、合併症の中でも、妊娠中特有の症状である「子癇子癇(しかん)妊娠20週行こうに初めて起きた痙攣(けいれん)発作をいう。また、てんかん、脳炎、脳血管障害、薬物中毒を原因としないものをいう。妊娠中から分娩後も発症する可能性があり、ほとんどは妊娠高血圧症候群の方である。子癇は、脳がむくむ脳ヘルニアを引き起こし、母子ともに命に関わる状態に陥る場合もある。」「常位胎盤早期剥離常位胎盤早期剥離(じょういそうきたいばんはくり)胎児がお腹の中にいる間に(妊娠20週以降)、胎盤が子宮から剥がれてしまう状態をいう。性器出血、激しい腹痛などの症状が現れたり、ショック状態に陥ったりする。胎盤が剥がれると、胎児に必要な酸素や栄養素が十分に届かなくなるため、胎児が危険な場合には、早期に分娩を行う場合もある。」「HELLP症候群HELLP症候群(へるぷしょうこうぐん)妊娠後期や分娩後に発症しやすい病気。溶血、肝機能障害、血小板減少の英名の頭文字をとってHELLP症候群と呼ばれている。血液中の赤血球が壊され(溶血)、肝機能が低下し、血小板が減少してしまう。 全てに妊産婦の0.2~0.6%、妊娠高血圧症候群の方の4~12%、子癇(しかん)の50%に発症する。」について簡単に解説をします。
子癇(しかん)
妊娠20週以降に初めて妊産婦に起きるけいれん発作で、てんかん、脳炎、脳腫瘍、脳血管障害、薬物中毒を原因としないものを言います。急激に血圧が上がり、脳内の血液量が増えて脳がむくむことが原因で、けいれんが起こると考えられています。進行すると、「脳ヘルニア脳ヘルニア(のうへるにあ)頭部外傷などにより、血腫や脳のむくみが生じることで、頭蓋骨に囲まれた脳の圧力が高まり、脳の組織が本来あるべき場所から、押し出された状態をいう。脳ヘルニアが起こる場所によって、脳の他の組織にダメージを受け、意識障害、瞳孔異常などを引き起こし、死亡する場合もある。」という状態になりお母さん、赤ちゃんともに命の危険に晒される場合もあります。子癇子癇(しかん)妊娠20週行こうに初めて起きた痙攣(けいれん)発作をいう。また、てんかん、脳炎、脳血管障害、薬物中毒を原因としないものをいう。妊娠中から分娩後も発症する可能性があり、ほとんどは妊娠高血圧症候群の方である。子癇は、脳がむくむ脳ヘルニアを引き起こし、母子ともに命に関わる状態に陥る場合もある。は、妊娠中、分娩中、分娩後にかけて起きる可能性があります。
常位胎盤早期剥離(じょういたいばんそうきはくり)
正常な位置にあった胎盤が、赤ちゃんが生まれる前にはがれてしまう病気です。性器出血、腹痛、子宮が異常に硬くなる、胎児の動きが減少するなどの症状が見られます。発症の原因は不明で、予知することも難しいとされています。胎盤の剥がれる部分が大きいと、出血も多くなり出血性ショック出血性ショック(しゅっけつせいしょっく)外傷よる出血や体内で起こる出血などで、血液量が減少し、組織や臓器に必要な血液が運ばれない状態をいう(栄養や酸素が行き渡らなくなる)。皮膚が青白くなる、脈が弱くなる(血圧が下がる)、冷や汗、呼吸が浅くなるなどの症状が現れ、進行すると意識障害、多臓器不全を起こし、死亡する場合もある。を起こすこともあります。
HELLP(ヘルプ)症候群
肝臓が正常に機能しなくなり、血液中の赤血球や血小板が少なくなる病気で、発症の原因は不明です。進行すると血液が固まりにくくなったり、全身の臓器がダメージを受けたりして、命に関わる状態に陥る場合もあります。妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。と関係していると言われていますが、はっきりとした因果関係は今のところ明らかになっていません。

症状が現われる仕組み

なぜ、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。では、高血圧やたんぱく尿、また先ほどお話ししたような合併症が現れるのでしょうか。その原因はまだ完全には解明されていませんが、日本妊娠高血圧学会は、今後の研究により変わるかも知れないという前提のもとで、「妊娠初期に胎盤の血管が正常に作られなかったこと」が、現在原因として最も有力な考えであるとしています。

お母さんと赤ちゃんをつなぐ「胎盤」では、妊娠初期にお母さんの子宮側の血管の壁が一度壊されて赤ちゃんに血液が流れやすいように作り直されます。この作り直しがうまくいかず、血液が流れやすくならなかった場合、赤ちゃんに酸素や栄養素が行き渡りづらくなります。すると、お母さんの体は、赤ちゃんに酸素や栄養素を送るために、血液を無理に流そうと頑張ります。その結果、血圧が上がってしまうと考えられています。血圧が上がり、腎臓が障害を受けるとたんぱく尿、HELLP症候群HELLP症候群(へるぷしょうこうぐん)妊娠後期や分娩後に発症しやすい病気。溶血、肝機能障害、血小板減少の英名の頭文字をとってHELLP症候群と呼ばれている。血液中の赤血球が壊され(溶血)、肝機能が低下し、血小板が減少してしまう。 全てに妊産婦の0.2~0.6%、妊娠高血圧症候群の方の4~12%、子癇(しかん)の50%に発症する。が現れると血液が止まりにくくなるなどの、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の諸症状が現れます。これらの症状は、お母さんの健康を害するだけでなく、赤ちゃんの発育不全につながるため、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。は治療が必要になります。
妊娠高血圧症候群の理由として考えられている仕組み

参考


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妊娠高血圧症候群の治療

ここがポイント!

  • 赤ちゃんへの血液量を保ちつつ、お母さんの臓器に障害が現れないように血圧を調整する治療を行う
  • 軽症の場合は「生活習慣の改善」を中心とした治療を行う
  • 重症の場合(160/110mmHg以上)は、降圧薬による治療を行う
  • 高血圧治療ガイドライン2014では「160/110mmHg未満」が降圧目標とされている
  • 降圧薬治療の第一選択薬は「メチルドパ」「ヒドララジン」「ラベタロール」の3種類

妊娠中は一人の体ではなく、おなかに大切な命が宿っています。そのため、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の治療では、赤ちゃんの発育に影響がないように血液量を保ちつつ、お母さんの臓器に障害が現れて出産に影響が出ることがないように、治療目標や治療方法が確立されています。
一般的な高血圧の治療で用いられる降圧薬の中には、お母さんや赤ちゃんの状態を悪くしてしまうものもあり、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。では初めて飲む降圧薬(第一選択薬)が通常の高血圧とは異なっています。これから、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の治療について、治療方針から降圧薬の種類までを見ていきましょう。

軽症と重症での治療法の違い

妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。は、軽症であれば、一般的な高血圧と同じく食事や運動による「生活習慣の改善」を中心に治療を行います。

※[生活習慣の改善による高血圧の治療について詳しくは「【高血圧とは】高血圧の原因から予防法まで幅広く解説」をご覧ください。

一方、重症の場合には、お母さんの体に臓器障害が現れないように、妊娠中でも使用出来る降圧薬を用いて「薬物治療」を行い、速やかに血圧を下げます。日本高血圧学会によると、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の薬物治療開始の基準は「収縮期血圧収縮期血圧(しゅうしゅくきけつあつ)心臓が縮んで、全身に血液を送り出すときに血管にかかる圧力。血圧を測定した時の最大の値のこと。160mmHg、拡張期血圧拡張期血圧(かくちょうきけつあつ)心臓が縮んだ後もとの大きさになり、全身から血液が戻るときに血管にかかる圧力。血圧を測定した時の最小の値のこと。110mmHg以上」とされています。子癇子癇(しかん)妊娠20週行こうに初めて起きた痙攣(けいれん)発作をいう。また、てんかん、脳炎、脳血管障害、薬物中毒を原因としないものをいう。妊娠中から分娩後も発症する可能性があり、ほとんどは妊娠高血圧症候群の方である。子癇は、脳がむくむ脳ヘルニアを引き起こし、母子ともに命に関わる状態に陥る場合もある。の前兆がある場合には、これに限らず速やかに薬物治療を行います。
また、出産中に血圧が180/120mmHg以上になった場合には「高血圧緊急症」と診断され、点滴の降圧薬で迅速に血圧を下げる治療が行われます。

日本妊娠高血圧学会によると、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の治療においてお母さんの命が危険だと判断された場合、もちろん、お母さんも赤ちゃんも、両方の命を助けるために最善が尽くされますが、どうしてもの場合にはお母さんの命が優先されます。万が一の場合にはそのような選択肢を選ばなければならない場合もあると理解しておきましょう。
妊娠高血圧症候群の治療

減塩や血圧の目標値について

おなかに赤ちゃんがいる妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の場合には、胎盤への血液量を損なわない範囲で血圧を下げていく必要があります。軽症の場合、「過度の減塩」は血圧を低下させ赤ちゃんへの血流を減少させてしまう可能性があるため推奨されていません。

日本高血圧学会では、軽症の場合の1日の塩分摂取量の目安を7~8gとしています。一般的に高血圧の人は1日6gが目標量とされているので、それより少し多めに設定されています。ただし、妊娠前から1日6gまでと減塩指導をされている妊婦さんの場合は、そのままの量で減塩を続けても良いとされてます。

血圧は、赤ちゃんの成長を考えつつ、お母さんの体に臓器障害などが現れない程度の数値までに下げなくてはなりません。つまり、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。では、お母さんと赤ちゃんの両方にとってちょうど良い血圧になるように調整しながら保っていきます。「ちょうど良い血圧」は、その人の状態によって異なるため、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。には「どのくらい血圧を下げればいい」といった共通の降圧目標値は決められていません。
一方で、高血圧治療ガイドライン2014では、「収縮期血圧収縮期血圧(しゅうしゅくきけつあつ)心臓が縮んで、全身に血液を送り出すときに血管にかかる圧力。血圧を測定した時の最大の値のこと。160mmHg、拡張期血圧拡張期血圧(かくちょうきけつあつ)心臓が縮んだ後もとの大きさになり、全身から血液が戻るときに血管にかかる圧力。血圧を測定した時の最小の値のこと。110mmHg未満」を妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の降圧目標と、重症と診断される境界である高めの値を記載しています。

薬物療法で使用される降圧薬

妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の薬物療法における第一選択薬は、「メチルドパ」「ヒドララジン」「ラベタロール」の3種類です。
メチルドパ
妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の治療では、主に妊娠初期から使用できる「メチルドパ」が用いられています。
メチルドパは「中枢性交感神経阻害薬」と呼ばれる種類の薬で、血管を収縮させる作用のある「交感神経」の働きを抑えて血圧を下げます。明確な根拠はありませんが、40年以上に渡り妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の治療に使用されています。お母さんと赤ちゃんの両方に対して危険な副作用が報告されておらず、安心して使用できる薬であるとされています。一般的な副作用は、眠気、喉が渇く、体がだるくなる、貧血、などです。
ヒドララジン
「血管拡張薬」と呼ばれる種類の薬です。副作用が多く通常の高血圧の治療ではほとんど使用されていません。しかし、以前から妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の治療で用いられてきた背景から、現在も処方される場合があります。
ラベタロール
「αβ遮断薬」と呼ばれる種類の薬です。ストレスや緊張を感じると交感神経の働きが活発になり「カテコールアミン」という物質が放出されます。カテコールアミンには血管を収縮させて血圧を上げる作用があります。この薬はカテコールアミンの作用を邪魔することで血圧を下げます。
ラベタロールはヒドララジンよりもお母さんへの副作用が少ないと報告されており、欧米諸国では比較的よく用いられています。日本では平成23年に薬の添付文書が改訂され、「妊娠中または妊娠している可能性のある人は、服用による危険性よりも治療の有益性の方が高いと判断された場合にラベタロールを使用して良い」となりました。

血圧を下げる仕組みがそれぞれ異なるこれら3つの薬は、血圧の状態によって2種類が併用される場合もあります。妊娠20週以内では「メチルドパ」と「ヒドララジン」または「ラベタロール」と「ヒドララジン」の組み合わせが推奨されています。妊娠20週以降では、「メチルドパもしくはラベタロール」と「ヒドララジンもしくは徐放性ニフェジピン」いずれかの併用が推奨されており、医師の判断により処方されます。

降圧薬についてもっと詳しくは「降圧薬(降圧剤)について:知っておくべき主な4種類と効果・副作用を解説〜市販薬や併用に関する注意点やグレープフルーツで起こり得る危険性なども」をご参照ください。

入院治療が必要な場合もある

降圧薬を飲んでも血圧が下がらない場合や、出産中に血圧が上がり臓器障害が起きて母子の状態が危険になった場合(高血圧緊急症)などには、迅速に血圧を下げるために降圧薬を点滴する場合があります。降圧薬は強い薬なので、点滴は必ず赤ちゃんの心臓の動きを確認しながら行う必要があります。そのため降圧剤の点滴を受ける場合、基本的には入院をして治療が行われます。

産後の授乳中も降圧薬値用は可能か

ほとんどの妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。は、出産すると軽快し、治療は終了します。しかし、血圧の値が改善しない場合もあり、その場合には治療を継続する必要があります。以前は、授乳中の降圧薬の使用は原則禁止とされていました。現在は薬の量や種類によって母乳への影響は異なるために、いくつかの降圧薬は、授乳中も使用可能とされています。
北米では授乳に際して、降圧薬に限らずいろいろな薬を積極的には中止しないという考えが一般的とされています。

参考


妊娠高血圧症候群では帝王切開になるのか

ここがポイント!

  • 妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。だからといって、帝王切開になるわけではない
  • 帝王切開はお母さんの健康状態と赤ちゃんの週数などを基にして判断されている
  • 安全な出産をするために、状態によっては自然分娩中に帝王切開に切り替わることもある

初めての出産は、どの女性でも少なからず不安を抱きます。自然分娩を希望していても、状態によっては「帝王切開」を選ばなくてはならない場合もあります。妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。は、出産方法の選択に影響するのでしょうか。

帝王切開になるケースとその理由

妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。は、重症であった場合でも、必ずしも帝王切開になるわけではありません。
PIH管理ガイドラインによると、妊娠高血圧腎症では、約半数(48%)が帝王切開となっており、残りの半数は自然分娩で出産をしています。

帝王切開を行うかどうかは、お母さんの健康状態と赤ちゃんの大きさや週数などをもとに、主治医が検討していきます。母子の状態だけではなく、病院のスタッフ体制、設備、新生児専門の医師がいるかどうかなど、出産する病院によっても帝王切開の判断は異なってきます。最終的には主治医の説明を受けた家族と一緒に出産方針を決定する場合がほとんどです。
なお、自然分娩を選んだ場合でも、出産中に異常が起きた場合には、帝王切開に切り替えられます。
妊娠高血圧症候群では帝王切開になる場合も

2人目は作れるのか

ここまで説明してきたように、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。は、ほとんどの場合出産後に症状が改善します。そのため、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。であったことは、2人目の妊娠に影響しません。
妊娠高血圧症行群が重症であった場合には、出産後も血圧が高い状態やたんぱく尿が続くことがあり、その場合には、授乳中でも使用可能な降圧薬を飲んで血圧を下げる治療を続けていきますが、こうした治療が2人目の出産に影響することは、基本的にはありません。
また、帝王切開をした場合も、2人目を正常に妊娠し出産することが出来ると知られています。1人目が帝王切開の場合は多くが2人目も帝王切開になりますが、母子の健康状態と条件がそろえば自然分娩に挑戦することも可能です。どうしても2人目は自然分娩にしたいという人は医師に相談してみましょう。

参考


あなたに合わせた生活・食事指導で高血圧改善

妊娠高血圧症候群を予防しよう

ここがポイント!

  • 妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の予防には、バランスのとれた食生活を送り体重管理を行うことが重要
  • 妊娠中期には副菜、主菜、果物を多めに食べて、妊娠後期から授乳中はさらに主食、乳製品も多めに食べよう

妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の予防法は今のところ確立されていません。しかし、偏った食事が妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の発症率を高めることは知られています。母子の健康のためにもバランスの取れた食生活を送ることはとても大切です。妊娠中にはどのような食事を取ったら良いのでか、今までの食生活と何か違いはあるのかなどについて、ここで一緒に確認していきましょう。

予防には、バランスのとれた食事が鍵

妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。の予防には、バランスの取れた食生活が重要です。
太り過ぎや塩分の取り過ぎは、発症のリスクを高めてます。しかし、「バランスのとれた食生活」とは具体的にどのようなものか、言葉だけではイメージしにくいと思います。そこで、厚生労働省と農林水産省でによって、国民の健康で豊かな食生活の実現を目的に策定された「食生活指針」を具体的に分かりやすく示した「食事バランスガイド」が作られました。

食事バランスガイドとは
食事バランスガイド.jpg

出典:農林水産省
食事バランスガイドとは、1日に「何を」「どれだけ」食べたら良いかを、図のようにコマをイメージしたイラストで示しています。コマは「主食」「副菜」「主菜」「牛乳・乳製品」「果物」の5つのグループから出来ています。コマの上に位置しているグループほど、しっかりと食べるように推奨されています。どのグループが欠けても、コマはバランスを崩して倒れてしまうので、倒れないようにバランスよく食べていく必要があります。
具体的に5つのグループをそれぞれどのくらい食べたらいいのかは、年齢や性別によって異なります。

※「食事バランスガイド」について詳しくは「【高血圧の原因】塩分・アルコール・運動不足などで血圧が上がるメカニズム」をご参照ください。

この「食事バランスガイド」を基にして、「妊産婦のための食事バランスガイド」も作られています。
妊娠前、妊娠前期には、通常の食事バランスガイドを基にして、やせ過ぎや肥満を防止するように推奨されています。妊娠中期には、「副菜」「主菜」「果物」をそれぞれ1つ分ずつ以前より多く取るように推奨されています。
例えば「副菜」であれば、野菜サラダや煮豆、きのこのソテー、ひじきの煮物などを1品多く取るようにしましょう。「主菜」では、納豆、目玉焼き、豆腐などをプラスしてはいかがでしょうか。魚や肉料理を1品プラスすると、2~3つ分となってしまうので、1つ分の量を増やすように気を付けてください。「果物」では、みかん1個、りんご半分、もも1個程度を食事にプラスしましょう。
妊娠後期から授乳期には、5つのグループすべてを1つ分多く取るように推奨されています。「副菜」「主菜」「果物」は、先ほどお話しした例を参考にしてください。「主食」では、ごはん小盛1杯、おにぎり1つ、食パン1枚、ロールパン2個程度をプラスしましょう。「牛乳・乳製品」では、牛乳コップ半分、スライスチーズ1枚、ヨーグルト1パック、チーズ1片程度をプラスするようにしてみてください。

このように具体的な食べ物で考えてみると、必ずしもたくさん食べなくてはいけないという訳ではないことが分かります。赤ちゃんの成長のために、1品ずつ増やす程度です。一方で、妊娠中だからといって好きなものを好きなだけ食べて良いというわけでは決してありません。妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。にならないためには、バランスのとれた食生活を送り、体重管理をしっかりと行うことが重要です。安全な出産のためにも、肥満にならないように気を付けていきましょう。

妊娠中はどのくらい体重が増えていいのか

先ほど、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。を予防するために、体重管理は重要であるとお話ししました。しかし、赤ちゃんや羊水などの重さで体重は増えてくるので、実際どのくらいの体重を目指せばいいのか分かりにくいかも知れません。

そこで厚生労働省による、「妊娠全期間を通しての推薦体重増加量」を紹介します。
体格区分 推薦体重増加量
低体重(やせ):BMIBMI(びーえむあい)ボディマス指数という、肥満度を表す体格指数をいう。 BMI= 体重kg ÷ (身長m)2で求めることができ、BMIが25以上の場合には肥満と判定される。Body Mass Index。18.5未満 9~12㎏
ふつう:BMIBMI(びーえむあい)ボディマス指数という、肥満度を表す体格指数をいう。 BMI= 体重kg ÷ (身長m)2で求めることができ、BMIが25以上の場合には肥満と判定される。Body Mass Index。18.5以上25.0未満 7~12㎏
肥満:BMIBMI(びーえむあい)ボディマス指数という、肥満度を表す体格指数をいう。 BMI= 体重kg ÷ (身長m)2で求めることができ、BMIが25以上の場合には肥満と判定される。Body Mass Index。25.0以上 個別対応

肥満の場合には5㎏の増加を目安としますが、肥満が著しい場合にはその人の健康状態を踏まえて個別に対応されます。自分のBMIBMI(びーえむあい)ボディマス指数という、肥満度を表す体格指数をいう。 BMI= 体重kg ÷ (身長m)2で求めることができ、BMIが25以上の場合には肥満と判定される。Body Mass Index。に合わせて、体重管理をしていくようにしましょう。BMIBMI(びーえむあい)ボディマス指数という、肥満度を表す体格指数をいう。 BMI= 体重kg ÷ (身長m)2で求めることができ、BMIが25以上の場合には肥満と判定される。Body Mass Index。とは体重と身長の関係から肥満度を示す体格指数のことで、「BMIBMI(びーえむあい)ボディマス指数という、肥満度を表す体格指数をいう。 BMI= 体重kg ÷ (身長m)2で求めることができ、BMIが25以上の場合には肥満と判定される。Body Mass Index。=体重(㎏)÷(身長(m)×身長(m))」で求めることができます。

こまめな検診も大切

妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。にならないように予防することはとても大切です。一方で、どんなに気を付けていても発症してしまう場合もあります。また、先ほどもお話ししたように、妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。は初期症状がほとんどないために自分では気が付きにくい病気で、知らない間に進行している場合もあります。妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。に限らず、妊娠に関するあらゆるトラブルがあれば早期発見出来るように、定期的な妊婦健診はしっかりと受けるようにしましょう。

参考


まとめ

妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。は、妊娠して初めて発症する高血圧です。症状がほとんどないため、気付きにくいのですが、進行するとお母さんの健康と赤ちゃんの発育の両方に悪い影響を与えます。早期発見のためにも、定期検診をしっかり受けることが重要です。
治療は、赤ちゃんに必要な血液量をを保ちつつ、お母さんの体が臓器障害を起こさないように血圧を下げていきます。軽症では主に生活習慣の改善により治療を進めていきます。重症の場合は、妊娠中でも使用出来る降圧薬を飲んで治療を行っていきます。
妊娠高血圧症候群妊娠高血圧症候群(にんしんこうけつあつしょうこうぐん)妊娠20週以降産後12週までに、初めて発症した高血圧をいう。タンパク尿を伴う場合には、妊娠高血圧腎症に分類される。妊婦の約20人に1人の割合で起こり、重症の場合子癇(しかん)、肝・腎機能障害、HELLP症候群などを引き起こす。を予防するために、妊娠中もバランスの取れた食生活を送り、体重が増え過ぎないように気を付けていきましょう。

Ito
伊藤恭太郎 医師
日本救急医学会救急科専門医

プロフィール

東北大学医学部卒業。東京大学医学部付属病院および聖路加国際病院の救命救急センターにて、救急集中治療医として診療に従事。聖路加国際病院では、救急部チーフレジデントを務め、救急科専門医資格を取得。一般内科外来や在宅診療、重症患者への高度救命処置まで、幅広い分野の診療を経験。

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