コーヒーには痛風予防効果があるのか|研究結果をもとに解説します

皆さんは、コーヒーを飲む習慣があるでしょうか。実は、コーヒーには、痛風の発症を予防する効果が期待されており、コーヒーと痛風の関連性について調べた研究が複数あるのです。ここでは、それらの研究報告をもとに、コーヒーには痛風予防の効果があるのかを簡単に解説していきます。

Okada
岡田 里佳 医師監修
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

目次

  1. 01尿酸値が高いほど痛風の発症リスクが高まる
  2. 02コーヒーには痛風予防効果が期待できる

尿酸値が高いほど痛風の発症リスクが高まる

ここがポイント!

  • 痛風は、尿酸値が高い状態が続くことで、関節内に尿酸の結晶が蓄積し発症する関節炎
  • 痛風の発症予防には、尿酸値を下げることが最も重要

痛風は、尿酸値が高い状態が続くことで、関節内に尿酸の結晶が蓄積し発症する関節炎です。尿酸値が7.0mg/dL以上では、尿酸値が高くなればなるほど、痛風の発症リスクが高まることが明らかになっています。

そのため、痛風の発症予防には、尿酸値を下げることが最も重要なのです。高尿酸血症は、生活習慣病の一つであり改善には生活習慣の改善が必要です。また、生活習慣の改善で尿酸値が下がらない場合には、尿酸値を下げる薬を飲む必要があります。

参考

  • 高尿酸血症状・痛風の治療ガイドライン第2版
高血圧症発症チェック

コーヒーには痛風予防効果が期待できる

ここがポイント!

  • コーヒーを飲む量が多い人の方が、尿酸値が低い傾向にあり、痛風発症のリスクが低いという研究報告がある
  • 尿酸値とカフェイン量の関係はなく、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が尿酸値の低下に関与している可能性がある


コーヒーを飲むことで、痛風の発症リスクが下がることがいくつかの研究で報告されています。ここでは、研究結果をもとに、コーヒーには痛風予防効果があるのかを解説していきます。

コーヒーを飲む量が多いほど尿酸値が下がる

Choiらによる米国で行われた研究では、20歳以上の14,758人を対象に、コーヒー・紅茶・カフェインの摂取量と尿酸値の関係を6年間に渡り追跡調査しました。その結果、尿酸値はコーヒー摂取量の多い人ほど低下しており、「1日に4~5杯飲む人」「1日に6杯以上飲む人」は、,全く飲まない人と比べて、それぞれ「0.26mg/dL,」「0.43mg/dL」尿酸値が低いことがわかりました。
また、尿酸値とカフェイン量の相関性が見られなかったことから、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸が尿酸値の低下に関与しているのではないかと推察されています。このように、コーヒーを飲む量が多い人の方が、尿酸値が低い傾向にあることが明らかになったのです。

コーヒーを飲む量が多いほど痛風の発症リスクが下がる

Choiらは、45,869人の痛風のない男性を対象に12年間の追跡調査を行い、コーヒーの摂取量と痛風の発症リスクの関連性について研究結果を発表しました。12年間で対象者のうち757人が痛風を発症し、この757人のコーヒー摂取量を比較したところ、コーヒーを飲まない集団に比べて、摂取量が1日に「1杯未満」「1~3杯」「4~5杯」「6杯以上」の集団では、痛風発症のリスクがそれぞれ、「1.0倍」「0.9倍」「0.6倍」「0.4倍」低いことがわかりました。このように、コーヒー摂取量が多いほど痛風発症のリスクが低いことが明らかになったのです。

また、デカフェコーヒー(カフェインを含んでいないコーヒー)でも痛風発症リスクは低い傾向にありましたが、紅茶の摂取量や摂取したカフェイン量と痛風発症リスクの間には,相関は認めらませんでした。

参考

まとめ

この記事で紹介したように、コーヒーは1日に数杯摂取することで、尿酸値を下げたり、痛風の発症を予防したりする効果が期待できることがわかっています。しかし、これはあくまで統計であり、コーヒーの摂取が必ず全員の発症予防に繋がるわけではありません。最も重要なのは、尿酸のもとになる高プリン体食品や尿酸値をあげる作用があるお酒を控えるなど、生活週間を見直すことです。また、肥満も尿酸値をあげる原因になるため、食生活や運動量などを見直し、生活習慣の改善を心がけましょう。
Okada
岡田 里佳 医師
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

プロフィール

2008年名古屋市立大学医学部卒業。内科を中心に初期研修を行い、その後皮膚科へ進む。大学病院での勤務を経て、皮膚疾患を合併しやすいアレルギー・膠原病診療を経験するため、約3年間内科医として勤務。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本内科学会認定内科医、日本リウマチ学会認定リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医を取得。2017年11月、誰にでも最適な医療を提供するためTMクリニック 皮フ科を開設。

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