女性の痛風について|発症のメカニズムから、痛風患者が増えている原因までを解説します

痛風は、女性でも発症することを知っていますか。男性の病気というイメージが強いですが、痛風の方の5%程度は女性なのです。男性に比べると発症する確率はとても低いですが、0%ではありません。女性も尿酸値が高めの方は、生活習慣を気をつける必要があるのです。ここでは、痛風の発症メカニズムや女性がなりにくい理由などについて解説します。

Okada
岡田 里佳 医師監修
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

目次

  1. 01女性でも痛風になる
  2. 02なぜ女性の痛風患者は増加しているのか
  3. 03女性は尿酸値が基準値より低くても要注意
  4. 04まとめ

女性でも痛風になる

ここがポイント!

  • 女性も痛風を発症する可能性はある
  • 女性ホルモンに尿酸を体外へ排出しやすくする働きがあるため、女性は尿酸値が低く、痛風になりにくい
  • 閉経すると女性ホルモンの分泌が極端に減るので、尿酸値が上がりやすくなる

痛風は、尿酸値が高い状態が続くことで、関節内に尿酸の結晶が沈着し起こる関節炎をいいます。女性は、男性に比べて尿酸値が低いため、患者数は男性の方が圧倒的に多いですが、女性も痛風を発症する可能性はあります。男性に比べると確率はとても低いですが女性も気をつける必要はあります。

女性ホルモンが尿酸の排出を促す

女性で尿酸値が高い人が少ないのは、女性ホルモンに尿酸を体外へ排出しやすくする働きがあるためだと考えられています。閉経すると女性ホルモンの分泌が極端に減るので、尿酸値が上がりやすくなります。そのため、女性は、閉経後に高尿酸血症を発症する場合が多いです。

参考

  • 高尿酸血症・痛風治療ガイドライン第2版

高血圧症発症チェック

なぜ女性の痛風患者は増加しているのか

ここがポイント!

  • 痛風の患者数は、1986年から2004年にかけて、3.4倍も増加している
  • 増加の原因には性差はなく、食生活の変化やストレスなどが考えられている


痛風は、年々増加傾向にあることをご存知でしょうか。
2004年に行われた国民生活基礎調査で、痛風で通院中と答えた方は全国で87万人でした。これは、1986年の調査結果と比べると3.4倍も増えており、痛風の患者数は急速な増加傾向にあるとされています。
痛風の増加の原因には、性差はほとんどなく、食生活の欧米化による肥満の増加、プリン体の取りすぎ、ストレスなどが考えられています。

日本人女性の痛風の割合は比較的低い

日本では痛風専門外来に通う女性の割合は、全体の1.5%という報告があります。
一方、欧米の痛風患者の男女比は3.5:1程度とされています。また、台湾では女性の痛風の割合は全体の8%程度であり、日本の女性の痛風の割合が、比較的低いことがわかります。しかし、先ほども解説したように、痛風は年々増加傾向にあり、今後女性で発症する方も増えていくことが危惧されています。

参考

  • 高尿酸血症・痛風治療ガイドライン第2版

女性は尿酸値が基準値より低くても要注意

ここがポイント!

  • 女性の場合は尿酸値が7.0mg/dL以下であっても、尿酸値が上がるほど生活習慣病の発症リスクが高まる
  • 女性で尿酸値が高めの方は基準値以下でも生活習慣の改善を行うことが推奨されている

高尿酸血症は、血液中の尿酸値が7.0mg/dL以上で診断されます。男性の場合には、基準値を超えたあたりから、生活習慣の改善が必要とされています。また、9.0mg/dL以上もしくは8.0mg/dL以上で生活習慣病を合併している場合には、薬による治療が検討されます。

しかし、女性の場合は尿酸値が7.0mg/dL以下であっても、尿酸値が上がるほど生活習慣病の発症リスクが高まることが明らかになっており、早期に生活習慣の改善をはじめることが推奨されています。高尿酸血症ではない方も、尿酸値が高めの場合には、生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。

痛風の予防法について詳しくは「【痛風の予防法】尿酸値を下げる食事・運動・薬について徹底解説」をご参照ください。

参考

  • 高尿酸血症・痛風治療ガイドライン第2版

高血圧症発症チェック

まとめ

女性でも痛風を発症する可能性は十分にあります。特に、閉経後の女性は、女性ホルモンの分泌が低下しているので尿酸値が上がりやすくなるため注意が必要です。また、女性の場合は尿酸値が基準値に達していなくとも、高めの場合には生活習慣の改善を行うことが推奨されています。健康診断で尿酸値が高めと指摘された場合には、一度生活習慣を見直して見ましょう。
Okada
岡田 里佳 医師
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

プロフィール

2008年名古屋市立大学医学部卒業。内科を中心に初期研修を行い、その後皮膚科へ進む。大学病院での勤務を経て、皮膚疾患を合併しやすいアレルギー・膠原病診療を経験するため、約3年間内科医として勤務。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本内科学会認定内科医、日本リウマチ学会認定リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医を取得。2017年11月、誰にでも最適な医療を提供するためTMクリニック 皮フ科を開設。

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