酢を飲むと高血圧は改善するのか
ここがポイント!
- お酢を毎日15ml程度摂取することで血圧を下げる効果が期待される
- 内臓脂肪の減少や食後血糖値の上昇を抑える効果が認められたとの報告もある
お酢は、酢酸を主成分とする有機酸の一つです。
日本食では身近な調味料の一つであり、日頃から摂取している方も多いのではないでしょうか。ここでは、お酢には血圧を下げる効果があるのかについて解説していきます。
毎日大さじ1杯のお酢を飲むと血圧が下がる
ミツカングループの中央研究所は、第三者機関に委託研究をし、お酢の血圧改善効果を調べました。研究の方法として、高血圧の軽症および中等症と診断されている36~65歳の男女57名を対象に「お酢を15ml混ぜた飲料を飲むグループ」「お酢を30ml混ぜた飲料を飲むグループ」「お酢を含んでいない飲料を飲むグループ(お酢の代わりに乳酸をまぜてあるもの)」の3つにわけて、8週間毎日摂取してもらい、血圧の変化を比較しました。
結果として、お酢を摂取しているグループは、お酢を摂取していないグループに比べて、11~15mmHg程度の血圧が低下しました。このことから、お酢には血圧を低下させる効果が認められました。しかし、お酢の摂取をやめると、血圧は元の状態に戻ったため、血圧を改善するには継続した摂取が重要と考えられます。
肥満や糖尿病予防への効果も期待されている
ミツカングループは、先ほどの研究の他にもお酢の効果について「内臓脂肪の減少」や「血糖値の上昇を抑える」なども期待できると発表しています。実際に、白米を食べる際にお酢を含む飲料をとった人とお酢を含まない飲料をとった人で、食後の血糖値の上昇率を比較したところ、お酢を摂取している人はそうでない人に比べて、血糖値の上昇が緩やかであったと報告されています。これらの研究結果については、株式会社 Mizkan Holdingsの公式ホームページに記載されてありますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。参考

お酢を飲む際のポイント
ここがポイント!
- お酢は毎日飲み続けることが重要である
- 納豆や牛乳など毎日摂取する食品に混ぜることもおすすめ
- お酢を含む飲料も複数の企業から販売されているので上手に活用していこう
お酢には血圧を下げる効果が期待されますが、前の章で解説したように、毎日摂取することが重要です。例えば、お酢を納豆に混ぜて食べる「酢納豆」やお酢を牛乳に混ぜる「酢牛乳」など、毎日摂取する食品に混ぜることで、継続しやすいのではないでしょうか。また、お酢を含む飲料は複数の企業から販売されていますので、そうした健康食品を活用することも良いかもしれません。
ただし、お酢の摂取が高血圧の改善に直接効果があるわけではありません。あくまでも高血圧治療の手助けとして考える事が重要です。血圧改善には、食事療法、運動療法、薬物療法などを医師の指示のもと、しっかりと継続していくことが最も重要なのです。