コレステロールが多い食品とは|推奨摂取量からコレステロールを下げる食品まで

コレステロールを多く含んでいる食品をご存知でしょうか。卵などをイメージする人も多いと思いますが、コレステロールが多い食品は他にも様々あります。
ここでは、どの程度なら食べてもいいのか、コレステロールを多く含むため控えたほうがいい食品と、コレステロールを下げるために積極的に食べたほうがいい食品について解説していきます。

Okada
岡田 里佳 医師監修
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

目次

  1. 01コレステロールの1日推奨摂取量とは
  2. 02コレステロールが多い食品とは
  3. 03コレステロールを下げる食品とは
  4. 04食品表示でコレステロール量を確認しよう
  5. 05まとめ

コレステロールの1日推奨摂取量とは

ここがポイント!

  • コレステロールは、身体にとって必要な脂肪の一つ
  • 厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2015年版」によると、コレステロールの摂取基準の記載は無い
  • 記載が無いからといって、いくら食べてもいいという訳ではない

コレステロールは体に必要な栄養素

コレステロールは、一般的に「HDL(善玉)コレステロール」「LDL(悪玉)コレステロール」と呼ばれますが、「悪玉コレステロール=有害物質」という訳ではないことをご存知でしょうか。
そもそも、コレステロールは、身体に必要な脂肪の一なので、極端に摂取を控える必要はありません。コレステロールは、細胞膜の構成成分で、ホルモンを作るための材料なので、過剰に不足しすぎると身体に影響が出てきてしまいます。

日本人の推奨摂取量

厚生労働省が作成した「日本人の食事摂取基準2015年版」から、コレステロールの摂取基準の記載は見送られています。しかし、コレステロールの基準値の記載が無いのは、いくら食べても大丈夫というわけではありません。

コレステロールは、身体の中でも生成され、食事から摂取されるコレステロールは、1日に必要なコレステロール値の約3割程度となっています。コレステロールの吸収は個人差が大きく、今回の選定では、食事で摂取するコレステロールと、血中コレステロール値について十分な関連性が認められなかったため記載は見送られたとされています。しかし、健康診断などでコレステロール値が高いと指摘されている方は、制限する必要があります。

参考

厚生労働省|日本人の食事摂取基準
日本動脈硬化学会|コレステロール摂取量に関する声明
高血圧症発症チェック

コレステロールが多い食品とは

ここがポイント!

  • 卵、魚介類の加工品にはコレステロールが多く含まれている
  • バターやラードや牛脂といった動物性脂肪食品は、LDLコレステロールを上げる「飽和脂肪酸」が多く含まれている

では具体的にどのような食品にコレステロールが多く含まれていて、注意が必要なのか確認していきましょう。

卵の食べ過ぎに注意しよう

コレステロールが多い食べ物といえば、卵をイメージする人も多いのではないでしょうか。
文部科学省が公表している食品成分データベースで、食材100gあたりのコレステロール含有量が多い食べ物を調べると、上位はほとんどが卵という結果になりました。食べてはいけないとは言い切れませんが、やはり卵は、コレステロールを多く含むため、食べ過ぎには注意が必要になります。健康診断などでコレステロール値を注意された人は、卵の食べ過ぎは控えるようにしましょう。

<コレステロール : 含有量Top 10>
順位 食品名 成分量100gあたりmg
1 卵類/鶏卵/卵黄/乾燥卵黄 2300
2 卵類/鶏卵/全卵/乾燥全卵 1500
3 卵類/鶏卵/卵黄/生 1400
3 卵類/鶏卵/卵黄/ゆで 1400
5 魚介類/にしん/かずのこ/乾 1000
6 魚介類/(いか類)/加工品/するめ 980
7 魚介類/(いか類)/ほたるいか/くん製 930
8 魚介類/ぼら/からすみ 860
9 卵類/鶏卵/卵黄/加糖卵黄 820
10 魚介類/(いわし類)/かたくちいわし/田作り 720
参照:文部科学省|食品成分データベース

魚介類の加工品の食べ過ぎに注意しよう

先ほどのコレステロール含有量のランキングを見てみると、5位~10位が魚介類の加工品という結果になりました。コレステロールを多く含んでいるのは卵だけではなく、魚介類の加工品の食べ過ぎにも注意が必要です。魚介類は身体に良い面もあり積極的に摂っている人もいると思いますが、イカやエビやたこなどはコレステロールを多く含んでいるため、コレステロール値が高い人は控えた方がいい食品といえます。

動物性脂肪食品の食べ過ぎに注意しよう

油には原料の違いによって様々な種類がありますが、バターやラードや牛脂は、動物性脂肪食品と分類されます。動物性脂肪は、血中のLDLコレステロールを上げる作用のある「飽和脂肪酸」が多く含んでいるため、取り過ぎには注意が必要です。


<コレステロール : 油脂類 : 含有量Top 10>
順位 食品名 成分量100gあたりmg
1 油脂類/(バター類)/発酵バター 230
2 油脂類/(バター類)/食塩不使用バター 220
3 油脂類/(バター類)/有塩バター 210
4 油脂類/(動物脂類)/ラード 100
4 油脂類/(動物脂類)/牛脂 100
参照:文部科学省|食品成分データベース


コレステロールが多い食品が何なのか知ることで、食べ過ぎてしまうことを防ぐことが出来ます。
特にコレステロール値が高いと指摘されている方などは、コレステロールが多い食品の食べる頻度を減らしたり、摂取し過ぎないよう注意するようにしましょう。

参考

日本動脈硬化学会| コレステロール摂取に関するQ&A
文部科学省|食品成分データベース

コレステロールを下げる食品とは

ここがポイント!

  • 野菜、海藻、きのこ類などに豊富含まれる食物繊維はコレステロールを下げる
  • あじ・さんまなど青魚に含まれる不飽和脂肪酸はコレステロールを下げる
  • 1日に必要な適正エネルギー量(カロリー)を超えないようにしよう

食物繊維を摂取しよう

食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、特に水溶性食物繊維にはコレステロールの吸収抑制効果があると言われています。野菜、海藻、きのこ類、大豆製品、こんにゃくなどには、食物繊維が豊富に含まれているので、毎日の食事で積極的に摂取するようにしましょう。

青魚を摂取しよう

あじ・さんま・いわしといった青魚に多く含まれる「不飽和脂肪酸」は、善玉と言われるHDLコレステロールを下げずに、悪玉と言われるLDLコレステロールを減らす働きがあります。しかし、先ほど紹介したように、加工食品にはコレステロールが多く含まれているため、魚卵などの内臓や干物や塩辛などは控えるようにしましょう。

糖質や脂質の多い食品は避けよう


日本動脈硬化学会は、高LDLコレステロール血症の改善には、コレステロール摂取のみを制限するのではなく、全体的にバランスの良い食事を摂ることが大切になり、具体的なアドバイスとして伝統的な日本食のメニューを推奨しています。

伝統的な日本食は、「主食」「主菜」「副菜」で構成されていて、魚、肉、野菜、乳製品、海藻、豆類、果物、など多様な食品を摂ることが出来るため、栄養バランスも良くなります。ただし、日本食は塩分が多く含まれるメニューが多いため、塩分の摂りすぎには注意しましょう。

適正エネルギーを摂取しよう

コレステロールが高い「脂質異常症」の方は、過食を抑え、標準体重を維持することが必要になります。適正なエネルギー量は人によって違います。 代謝できる以上、エネルギーを摂りすぎてしまうと、肥満となり動脈硬化も進行させてしまいます。

1日に必要な適正なエネルギー量(カロリー)は、「標準体重×身体活動量」で求めることが出来ます。
標準体重の求め方.png


身体活動量は、1日どのくらい仕事で身体を動かしているかで判断出来ます。
身体活動量の目安 (1).png

性別、年齢や合併症の有無などによって、適正量は違ってきますが、
例えば170cmでデスクワークの人で、エネルギー摂取量の目安を算出すると、
170cmの標準体重が、1.7m×1.7m×22=63.58kg
デスクワークの場合の摂取カロリーの目安が、 25〜30kcal/kgになので、
30kcal×63.58kg=1907kca/1日となります。

いかがだったでしょうか。食べ過ぎにならないように、食品に含まれるエネルギー量(カロリー)がどのくらいなのか、確認する習慣を身につけましょう。

参考

厚生労働省e-ヘルスネット|LDLコレステロール
日本動脈硬化学会|動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症治療のエッセンス
日本動脈硬化学会| コレステロール摂取に関するQ&A
高血圧症発症チェック

食品表示でコレステロール量を確認しよう

ここがポイント!

  • 食品表示を見れば、その食品にどのような栄養成分が含まれているのか知ることが出来る
  • 脂質、カロリー、糖質がどのくらい含まれているのか確認しよう

食品表示の種類

食品を購入する時に、「食品表示」をチェックしていますか。
食品表示は商品に記載されていたり、シールとして貼られていて、その食品にどのような栄養成分が含まれているのかを知るためのものです。
コレステロール値は表示が義務付けられていないため、記載がない商品もありますが、脂質やカロリーは、表示が義務づけられているためチェックすることが出来ます。

多くの食品が売られていますが、このような「食品表示」もしっかり確認して選ぶようにしましょう。

カロリーや糖質もチェックしよう

過剰なカロリー摂取や、糖質の摂りすぎは、肥満につながり動脈硬化を進行させてしまう可能性があります。菓子類や甘いジュースには多くの糖が含まれているため、取り過ぎには注意しましょう。糖尿病などの他の病気になるリスクも上がるため、食品表示ではコレステロール以外にも、カロリーや糖質もどのくらい含まれているかチェックするようにしましょう。

参考

消費者庁|栄養成分表示を活用しよう
日本動脈硬化学会|動脈硬化性疾患予防のための脂質異常症治療のエッセンス

まとめ

コレステロールは身体に必要な栄養素であるため、健康な方での摂取制限は必要ありませんが、極端な摂りすぎは控えたほうがよいでしょう。また、コレステロール値が高いと指摘されている方は、コレステロールを多く含んでいる食品の過剰な摂取を避け、コレステロールを下げる効果のある食品を積極的に摂取しましょう。
コレステロール値は、採血検査でしか調べることは出来ません。自分のコレステロール値がどの程度なのか把握するためにも少なくとも年に一度は健康診断や人間ドックを受けることをお勧めします。
Okada
岡田 里佳 医師
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

プロフィール

2008年名古屋市立大学医学部卒業。内科を中心に初期研修を行い、その後皮膚科へ進む。大学病院での勤務を経て、皮膚疾患を合併しやすいアレルギー・膠原病診療を経験するため、約3年間内科医として勤務。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本内科学会認定内科医、日本リウマチ学会認定リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医を取得。2017年11月、誰にでも最適な医療を提供するためTMクリニック 皮フ科を開設。

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