正しいシャンプーの方法とは|AGAの方におすすめの洗い方からシャンプー選びのポイントまで

AGAの発症を予防出来たり、薄毛の症状を改善出来たりする市販のシャンプーがあれば、毎日使いたいと思う人は大勢いるのではないでしょうか。実際にテレビのコマーシャルやインターネットの通販サイトなどでは「育毛効果」や「髪に優しい」など、薄毛の人の目を引くようなキャッチコピーを用いて宣伝しているシャンプーを良く見かけますが、それらのシャンプーの効果は医学的に証明されているものなのでしょうか。ここでは、多くのAGAの人たちが正しく知りたいと考えている「シャンプー中の抜け毛とAGAとの関連性」や「髪に優しいシャンプーのコツ」などに加え、育毛シャンプーの効果に医学的な根拠があるのかなどについて解説していきますので、毎日の洗髪のために、ぜひ正しいシャンプーの知識を身につけてください。

Ito
伊藤恭太郎 医師監修
日本救急医学会救急科専門医

目次

  1. 01AGAの進行とシャンプーの関係
  2. 02正しいシャンプーの方法
  3. 03気になる「シャンプー中の抜け毛」
  4. 04AGAの人におすすめのシャンプー
  5. 05市販の「育毛シャンプー」の育毛効果
  6. 06まとめ

AGAの進行とシャンプーの関係

ここがポイント!

  • シャンプーには、清潔を保ったり、血流を改善したりして健康な頭皮環境を保つ効果がある
  • シャンプーには、AGAの症状を直接改善する効果はないが、頭皮環境を整えて間接的にAGA改善に寄与する
  • 適切な方法で洗髪し、洗髪後はしっかりと髪を乾かすことが髪と頭皮の健康につながる

まずはシャンプーが髪の毛や頭皮にもたらす効果を見ていきましょう。

シャンプーは間接的にAGA改善につながる

直接的にAGAの進行を改善・予防する効果が医学的に認められているシャンプーは今のところありません。一方で、シャンプーを用いて洗髪を行うことは髪の毛や頭皮の健康増進のために重要で、髪の毛や頭皮の健康は、間接的にAGA症状の改善につながります。

シャンプーをしないと頭皮はどうなるのか

頭皮も皮膚の一部であり、汗をかきますが、頭部には髪の毛が密集して生えているため、頭皮はかいた汗が蒸発しにくく蒸れやすい状態です。汗をかいてじめじめとした頭皮を洗わないで放置しておくと、徐々に皮脂が溜まってきます。皮脂には頭皮の乾燥を防ぐ役割があるため、皮脂の存在自体は悪いことではありませんが、長く洗わないでおくと、皮脂や汚れが毛穴に詰まり、頭皮に微生物が繁殖しやすく不潔な状態になります。こうした環境は、ふけやかゆみの原因になるだけではなく、頭皮細胞の活動に悪影響を与えて髪の毛の健やかな成長を妨いだり、頭皮の血行不良をまねいたりするなど、悪い頭皮環境にもつながります。

シャンプーには頭皮の健康的な環境を保つ効果がある

シャンプーによる洗髪には、頭皮環境を清潔に保ち、トラブルを未然に防ぐ効果があります
シャンプーには「界面活性剤」という洗浄成分が含まれており、この成分に髪の毛や頭皮についた皮脂や汚れを落とす力があります。界面活性剤は、水になじむ「親水性」と油になじむ「親油性」の2つの性質を併せ持っているため、本来であれば混ざらない水と油を混ぜ合わせることで、髪の毛や頭皮の皮脂汚れを落とし水に流す効果を発揮します。

シャンプーには頭皮の血流を改善する役割もある

シャンプーで汚れを落とすことが健康な頭皮環境に大切だと分かりましたが、さらに、刺激が少なく、髪の毛に優しい成分のシャンプーを「正しい方法」で使うことで、より積極的に髪の毛や頭皮の健康を保つことが出来ます。正しい方法とは、「適温のお湯で頭皮を温め、指で優しくこすり洗いをしてマッサージすること」で、これにより得られる血流改善効果が、髪や頭皮の健康につながります。髪の毛や頭皮の細胞は、体の他の組織と同じく血液から必要な酸素や栄養素を取り入れているため、血流は髪の毛の成長に大切なのです。


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正しいシャンプーの方法


ここがポイント!

  • シャンプーには頭皮の皮脂や汚れを落とし、頭皮環境を清潔に保つ役割がある
  • しかし洗いすぎると頭皮の乾燥につながり、頭皮環境を悪化させる原因にもなる
  • 髪の毛の成長をサポートするためには、正しいシャンプー方法を身に付ける事が重要

正しいシャンプー方法を身につけることが重要

シャンプーには、頭皮を清潔に保ち、血流を改善する効果があり、髪の毛や頭皮の健康増進に繋がると考えられています。
そのため、シャンプーを怠ると毛穴が皮脂や汚れで詰まってしまい、頭皮環境が悪化して髪の毛が生えにくくなる可能性があります。また、毛穴の詰まりは炎症やかゆみなどを引き起こす原因にもなります。一方で、皮脂には「頭皮の乾燥を防ぐ」役割もあるため、洗い過ぎも頭皮が乾燥してしまい、髪の毛が生えにくくなる原因になります。髪の毛や頭皮へのダメージを最小限に抑えて、髪の毛の成長をサポートしていくためには、正しいシャンプーの方法を身につけることが重要なポイントなのです。間違った方法で髪を洗っていると、髪の毛や頭皮のダメージに繋がり、結果として脱毛を招く可能性もあります。
シャンプー時には、「洗い過ぎていないか」「シャンプー剤や汚れなど洗い残しはないか」などの点に注意し、頭皮への刺激を避けるよう気をつけましょう。

シャンプーの配合成分も髪の毛に優しいもの選ぶ

使用するシャンプーはなるべく刺激の少ないものを選ぶことも大切です。刺激が少ないシャンプーの一つに「アミノ酸シャンプー」があります。アミノ酸シャンプーの洗浄成分は、髪の毛を構成している「アミノ酸」なので、刺激が少ないとされています。シャンプーを選ぶ際には、配合されている成分に注目して選ぶことをオススメします。
ドラッグストアなどで売られているシャンプーの中には、「発毛効果がある」と宣伝している商品があります。しかし、現在発毛効果が医学的に証明されているシャンプーはありません。シャンプーはあくまでも、髪と頭皮の健康を保つという面から補助的に使うものと考えましょう。

正しいシャンプーの流れ

それでは、髪の毛や頭皮を健康に保つ「正しいシャンプーの方法」を、流れに沿って見ていきましょう。

シャンプーをする際のポイント

1)シャンプーの前にはブラッシングを行う
髪の毛が絡まっているまま髪を洗うと、髪の根元に無理な力がかかってしまい、髪が傷む原因となります。髪の絡まりは、濡れるとほぐしにくくなるので、必ず髪を濡らす「前」にブラッシングをしておきましょう。ブラシが無い場合には、手ぐしでもかまいません。この一手間で、髪の毛へのダメージを減らすことが出来ます。

2)熱すぎないお湯で、地肌までしっかりと濡らす
シャンプーをする前に、まずは地肌をしっかりと濡らしてほこりや大きな汚れを洗い流しておきましょう。こうしてあらかじめ髪をしっかり濡らしておくと、シャンプーの泡立ちが良くなります。お湯は熱すぎると頭皮を傷める原因になるため、体温程度の温度に設定しましょう。

3)シャンプーは手のひらで泡立ててから使用する
シャンプーは良く泡立てることで、洗浄効果が上がるほか、髪の毛同士や髪と指との摩擦が減りダメージを防ぐことにつながります。シャンプーを泡立てずに直接頭皮に付けて洗うと髪のダメージに繋がるので、必ず手のひらで泡立ててから使用しましょう。

4)爪を立てず、指の腹でマッサージするように洗う
頭皮を洗う際は、指の腹の部分で優しくマッサージをするように全体を洗っていきましょう。爪を立てると頭皮を傷付けてしまう恐れがあります。また、髪の毛は、強くこすり合わせて洗うとダメージにつながるため、シャンプーの泡が行き渡る程度に優しく洗いましょう。シャンプーには十分な洗浄成分が入っているので、強い力で洗わなくても汚れを落とすことが出来ます。

5)洗い残しがないようにしっかりと洗い流す
シャンプーの洗い残しは、髪の毛や頭皮が傷む原因になるので、水が透明になるまでしっかりと洗い流しましょう。洗い残しが多いのは、襟足や耳の後ろなどです。これらの部分は、意識的にしっかりと洗い流すように心がけましょう。
髪と頭皮に優しいシャンプーの手順
上記のポイントに注意しながら、シャンプーを行ってみてください。また、シャンプー後には必ずタオルドライを行い、続いて必要に応じてドライヤーを使用して髪の毛をしっかりと乾かしましょう。その理由は、髪の毛や頭皮を傷めないためには、優しく洗った後にしっかりと乾かすことが重要だからです。

タオルドライでは、髪の毛を擦り合わせないよう、軽く叩くように水気を取っていきます。ドライヤーを使用する際は、頭皮から20センチメートル程度離して使用するように注意しましょう。

リンスやトリートメントはAGAに影響するのか

シャンプーをした後にリンスやトリートメントを使用している人もいるでしょう。
リンスには髪の表面をなめらかにすることで傷みを防ぐ効果があり、トリートメントには髪の毛内部に浸透して内側から髪の毛を補修する効果があります。どちらも髪の傷みを防いだり、補修したりする目的で使用するものなので、AGAの症状に直接的な影響を与えることはありません。必要に応じて使うようにしてください。

参考


気になる「シャンプー中の抜け毛」

ここがポイント!

  • 人間は1日に100本程度、髪の毛が抜けている
  • シャンプー中はある程度抜け毛が多いが、AGAの進行とシャンプー中の抜け毛の関連性を比較した研究はない

シャンプーをしているといつも以上に抜け毛が多く感じることがありますが、ここではシャンプー中の抜け毛について解説をします。

髪の毛は1日100本程度抜ける

髪の毛は「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルを繰り返して生え変わっており、これを「毛周期」と言います。毛周期によって髪の毛は毎日100本程度が抜けては再生しています。100本と聞くと多く感じる人もいるかも知れませんが1日に100本程度の抜け毛は正常範囲なのです。

毛周期について詳しくは「【AGAの原因について】原因物質「DHT」が薄毛スイッチを入れる仕組みから遺伝やストレスの影響・女性のAGAまで」をご参照ください。

シャンプー中は抜け毛が多いのか

手とシャンプーで髪の毛を洗っている時は、髪の毛が良く抜けるタイミングであると言えます。もしもシャンプー中に抜け毛が多いと感じたとしても、1日の抜け毛の総量が100本程度であれば、抜け過ぎということはなく、特に心配はありません。

AGAの進行とシャンプー中の抜け毛量は関連しているのか

AGAの進行とシャンプー中の抜け毛量の関連性を医学的に研究、証明している論文は今のところ報告されていません。髪の毛の抜ける量は、季節や個人差によっても大きく異なる上、シャンプーの最中以外にも毛は抜けているため、「シャンプー中の抜け毛量」だけでAGAの進行度を計るのは難しいと考えられています。従って、今のところは「分からない」というのが答えになります。

参考


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AGAの人におすすめのシャンプー

ここがポイント!

  • AGAの人は髪の毛や頭皮の健康を保つために刺激が弱いシャンプーを使うのがおすすめ
  • 刺激が弱いシャンプーは洗浄力が弱いため、時間をかけて丁寧に洗いましょう

シャンプーはAGAの症状である薄毛の直接的な改善には結びつきませんが、髪の毛や頭皮の健康増進を目的としてAGA治療のサポートをすることは出来ます。ここでは、シャンプーを選ぶ際のポイントをいくつか紹介していきます。

アミノ酸系シャンプー

洗浄成分である界面活性剤が、髪の毛や皮膚、筋肉など、私たちの体の構成成分である「アミノ酸」を含む成分となっているシャンプーです。洗浄力は強くありませんが、刺激が少なく頭皮に優しいシャンプーです。

ノンシリコンシャンプー

「シリコン」成分が入っているシャンプーは、髪に艶を与えたり、指通りが滑らかになったりと良い効果がある一方で、シリコンは吸着力が強いため、しっかりと洗い流さないと髪の毛や頭皮に残って頭皮の炎症や、髪の毛傷みにつながる場合があります。「ノンシリコンシャンプー」は、シリコン成分が含まれていないので、シリコンシャンプーで起こり得るようなトラブルを防ぐことが出来ます。髪の毛へ負担が少ないとされており、多くの場合「育毛シャンプー」という名前で売られています。

「高級アルコール系シャンプー」や「石鹸系シャンプー」は、洗浄力は強いものの、肌への刺激はどうしても強くなっていまいます。基本的に刺激の弱いシャンプーは、そうしたシャンプーに比べて洗浄力が低いので、長い時間をかけて丁寧に髪の毛を洗う必要があります。現在は各社から、さまざまな種類のシャンプーが売られています。自分に合ったシャンプーを見つけるために、いくつか試してみてはいかがでしょうか。

市販の「育毛シャンプー」の育毛効果

ここがポイント!

  • 育毛シャンプーの育毛効果は医学的に証明されていない
  • あくまでも、髪の毛や頭皮の健康増進目的で使用しましょう

市販のシャンプーには、宣伝に「育毛効果がある」と書かれているものもありますが、冒頭でお話しした通り、現在国内で製造販売されているシャンプーには、直接的な「育毛効果」が医学的に証明されているものはありません。一方で、シャンプーによっては前の章でご紹介したように、頭皮や髪の毛に優しい成分が含まれている商品もあります。「育毛シャンプー」は、髪の毛や頭皮の健康増進といった目的で使用しましょう。


育毛効果について詳しくは「育毛効果を最大化させるための実践法とは|AGA治療薬、市販の育毛剤、育毛シャンプーから食べ物まで医学的根拠の有無も解説」をご参照下さい。

市販の育毛シャンプーには、頭皮の環境を整える作用は合っても育毛効果が医学的に証明された成分が含まれていません。


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市販されているおすすめシャンプー一覧


ドラッグストアやスーパーなどのシャンプーコーナーには、様々な種類のシャンプーが並んでいます。現在、市販されているシャンプーで、抜け毛の予防や発毛に効果的であると医学的に証明されている商品はありません。あくまでも、髪の毛や頭皮の健康を保つために使用する程度と考えましょう。
ここでは、髪の毛や頭皮に優しいシャンプーをいくつか紹介していきます。

商品名 スカルプDシャンプー
内容量 350ml(約2ヶ月分)
価格 3,900円
URL http://scalp-d.angfa-store.jp/

商品名 チャップアップシャンプー
内容量 300ml(約2ヶ月分)
価格 4,180円
URL http://chapup.jp/product/detail/30

商品名 モンゴ流シャンプーEX
内容量 200ml(2ヶ月分)
価格 2,860円
URL http://www.mongoryu.com/

商品名 ウーマシャンプー
内容量 300ml(約2カ月分)
価格 4,320円
URL http://www.u-ma.co.jp/a8/af01/index.html

商品名 haruシャンプー
内容量 400ml(約4カ月分)
価格 3,888円
URL http://www.haru-shop.jp/lp/scalp/170410/index.html?ch=a8

商品名 マイナチュレシャンプー
内容量 200ml(約1カ月分)
価格 3,180円
URL https://www.my-nature.jp/products/shampoo

市販されているシャンプーは、種類によって配合されている成分や得られる効果が異なります。しかし、どのシャンプーを選んでも育毛・発毛効果が医学的に証明されているシャンプーは無く、直接AGAの症状を改善したり予防したりする効果が期待できる商品はありません。しかし、頭皮や髪の毛の環境を健康的に保つために、シャンプーは大切ですので、頭皮や髪の毛への刺激が少ない自分に合ったシャンプーを見つけましょう。

まとめ

シャンプーについて、主にAGAの人が使用する場合を想定しながら、いろいろ見てきました。シャンプーによって、直接AGAの症状を改善したり予防したりすることは出来ませんが、髪の毛や頭皮に優しい成分を含むシャンプーを選ぶことは出来、こうしたシャンプーを使用することにより髪の毛や頭皮の健康を保つことは、育毛にとって重要です。シャンプーの成分だけではなく、洗い方も少し気を付けて工夫するだけで、髪の毛や頭皮へのダメージを減らすことが出来ます。今回ご紹介した方法をぜひ参考にして、髪の毛や頭皮に優しい方法で毎日のシャンプーを行っていきましょう。

円形脱毛症・前頭脱毛症などの脱毛症でお悩みの方へ

Ito
伊藤恭太郎 医師
日本救急医学会救急科専門医

プロフィール

東北大学医学部卒業。東京大学医学部付属病院および聖路加国際病院の救命救急センターにて、救急集中治療医として診療に従事。聖路加国際病院では、救急部チーフレジデントを務め、救急科専門医資格を取得。一般内科外来や在宅診療、重症患者への高度救命処置まで、幅広い分野の診療を経験。

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