糖尿病予防にお茶は有効か|お茶に含まれる「カテキン」の効果からトクホの商品について

糖尿病の予防に、お茶は効果があるのでしょう。夏場などは喉が渇くため、ついついジュースや清涼飲料水を多量に飲んでしまう方がいます。しかし、ジュースや清涼飲料水には多くの糖が含まれており、多量に飲むことで糖尿病の発症リスクを高めたり、悪化させたりしてしまいます。よって、水分摂取には、甘くないお茶や水を飲むことが、糖尿病診療ガイドラインでも推奨されています。ここでは、お茶に糖尿病予防の効果が期待できるのか、含ませる成分であるカテキンの効果や、トクホ飲料などについて解説していきます。

Okada
岡田 里佳 医師監修
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

目次

  1. 01お茶は血糖値を下げるか
  2. 02トクホのお茶には糖尿病予防の効果があるのか
  3. 03血糖値が気になる方は、水かお茶で水分摂取をしよう
  4. 04まとめ

お茶は血糖値を下げるか

ここがポイント!

  • お茶には「カテキン」が含まれている
  • カテキンはポリフェノールの一種で、抗酸化作用があり、酸化を抑える効果がある
  • 1日にお茶を6杯以上飲む人は、糖尿病のリスクが減ったという研究もあり、糖尿病予防の効果が期待されている

茶カテキンの効果とは

お茶に含まれる成分の一つに「カテキン」があります。日本人にとってお茶は馴染みの深い飲み物なのでカテキンが健康に良いということは、一般的にも知られているのではないでしょうか。

具体的にカテキンとは何かというと、お茶を飲んだ時に感じる苦み成分の一つで、「ポリフェノール」の一種になります。そして、ポリフェノールには、「抗酸化作用」があります。「活性酸素」が身体の中で過剰に増えると、「過酸化脂質」という物質を作り出し、動脈硬化・がん・老化・免疫機能の低下などを引き起こします。カテキンはこの「過酸化脂質」を取り除き、酸化を抑える効果があります。

血糖値を下げる効果が期待されている

カテキンには、血糖値の改善効果が期待されています。40歳から65歳の男性6727人、女性10,686人の日本人を対象に行った研究では、1日に日本茶(緑茶)を6杯以上飲む人や、1日にコーヒーを3杯以上飲む人は、ほとんど飲まない人に比べ、2型糖尿病の発症率が低くなったという研究結果があります。また、糖尿病診療報酬ガイドライン2016でも、緑茶を飲むことで2型糖尿病のリスクを低下させる可能性があると記載されています。

参考

日本糖尿病学会|診療ガイドライン2016
e-ヘルスネット|抗酸化物質
Iso H.etall.The relationship between green tea and total caffeine intake and risk for self-reported type 2 diabetes among Japanese adults. 2006 Apr 18
高血圧症発症チェック

トクホのお茶には糖尿病予防の効果があるのか

ここがポイント!

  • トクホ(特定保健用食品)とは、消費者庁の許可を受けて特定の効果を表示できる商品
  • トクホ飲料には、血糖値が気になる人向けの商品も販売されている
  • 購入する時には、消費者庁のトクホのマークが付いていることを確認しよう

トクホマークとは

トクホ飲料は、コンビニやスーパーなどで誰でも手軽に購入することが出来ますが、他の飲み物と何が違うのかご存知でしょうか。トクホとは、正式には「特定保健用食品」と呼ばれます。特定の影響を与える働きのある成分を含み、その健康効果や安全性が科学的根拠に基づき証明されたことを、消費者庁が認めて始めてトクホ飲料は販売されます。

トクホのお茶を飲む際のポイントとは

トクホの商品には「血糖値」が気になる人向けのものや「コレステロール」が気になる人向けなど、含まれる成分によって期待される効果が異なります。トクホ飲料の中には、「難消化性デキストリン」という食物繊維が含まれている商品があります。食物繊維には、脂肪の吸収を抑え、糖の吸収を穏やかにする効果があるため、食後の急激な血糖値上昇を抑える手助けをする効果が期待があります。そのため、糖尿病予防では、血糖値の上昇を抑える効果がある飲料を選ぶとよいでしょう。

購入するときにはトクホマークが付いていることを確認しよう

実はトクホのマークは2種類あって、一方には『条件付き』と表示されています。この商品は、トクホの審査で要求される有効性の科学的根拠のレベルには届かないものの、一定の有効性が確認される食品と認められたマークです。
トクホに認められた商品は、消費者庁や販売元のホームページに詳しい情報や研究について公開されていますので、お試しになる前に確認してみてはいかがでしょうか。
           
トクホマーク.png


トクホ飲料を購入する前には、これらの消費者庁のトクホマークが付いていることを確認しましょう。また、トクホ飲料を多く飲めば健康になれたり、糖尿病の発症を予防できたりするわけではありません。あくまでも、生活習慣の改善の補助的な役割と心得て、摂取量を守って飲むようにしましょう。

参考

消費者庁|「機能性表示食品」って何?

血糖値が気になる方は、水かお茶で水分摂取をしよう

ここがポイント!

  • 糖尿病の人や糖尿病予備軍の人は、日常の水分摂取は、水かお茶を飲むようにしよう
  • 「カロリーオフ」や「カロリーゼロ」などと表示されている商品にも糖は含まれている場合があるので「栄養成分表示」を確認するようにしよう

一般的に身体の中の血糖値が高くなると、正常な濃度に戻そうとして糖を尿から排出させます。そのため、尿の回数が多くなり、喉が渇きやすくなるため水分を多く飲むようになります。ジュースや清涼飲料水には、多くの糖が含まれています。そのため、日常的に飲んでしまうと、自分で思うより糖を取り過ぎてしまいやすくなります。
糖尿病診療ガイドラインでも、清涼飲料水の摂取は2型糖尿病の発症リスクを上がるとそのリスクを示しているため、糖尿病の発症や悪化をさせないためにも、水かお茶を飲むようにしましょう。

飲む前に栄養成分表示を確認しよう

「カロリーオフ」や「カロリーゼロ」などと表記した商品も多く見かけますが、そのような飲み物にも糖は含まれている場合があります。ペットボトル飲料に、どれくらいの糖が含まれているのかチェックするようにするといいでしょう。商品には、必ず「栄養成分表示」が表記されています。ペットボトル飲料を購入する際には、カロリーや糖分量がどの程度含まれているのかチェックしてみましょう。

参考

日本糖尿病学会|診療ガイドライン2016
厚生労働省e-ヘルスネット|嗜好飲料(アルコール飲料を除く)
厚生労働省|栄養表示基準に基づく栄養成分表示
高血圧症発症チェック

まとめ

糖尿病の予防に、お茶に含まれるカテキンが有効と考えられています。また、ジュースや清涼飲料水には糖が多く含まれており2型糖尿病のリスクを上げてしまうこともあります。糖尿病の人や血糖値が気になる人は、水分摂取をする際には水やお茶を飲むようにしましょう。
Okada
岡田 里佳 医師
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

プロフィール

2008年名古屋市立大学医学部卒業。内科を中心に初期研修を行い、その後皮膚科へ進む。大学病院での勤務を経て、皮膚疾患を合併しやすいアレルギー・膠原病診療を経験するため、約3年間内科医として勤務。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本内科学会認定内科医、日本リウマチ学会認定リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医を取得。2017年11月、誰にでも最適な医療を提供するためTMクリニック 皮フ科を開設。

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