【高血圧におすすめの食事法】塩分の少ない食べ物・外食メニューまでを徹底解説

高血圧には普段の食事が大きく影響しています。つまり、食事の内容によって、高血圧は悪化したり改善したりするのです。
高血圧になると、全身の血管は徐々に傷付いていきます。そのため、高血圧を放置すると、やがて脳や心臓の血管に、命に関わる合併症を引き起こす場合があります。「そんな怖い病気を発症する前に高血圧を改善したい」と誰もが思うはずです。

食事の味に大きく関わる「塩分」には、血圧を上げる作用があります。日本人は世界の平均と比べると、塩分を多く摂取しています。そのため、高血圧の予防や改善につながる日本人の食事改善の大きなポイントは「減塩」となっています。
ここでは、高血圧の予防や改善につながる「減塩」を上手に行うポイントから、今日から使えるおいしい高血圧改善レシピまで、高血圧の食事に関するさまざまなトピックをご紹介していきます。

Ito
伊藤恭太郎 医師監修
日本救急医学会救急科専門医

目次

  1. 01高血圧の原因になる食事において知っておくべき4つのポイント
  2. 02一番重要なのは「減塩」
  3. 03高血圧の人が控えたい食べ物と積極的に取りたい食べ物
  4. 04高血圧の食事レシピ本やサイトを上手に活用してみよう
  5. 05高血圧の簡単レシピ
  6. 06外食・コンビニの食事の選び方と食べ方
  7. 07高血圧の高齢者に便利な宅配食事サービスもある
  8. 08医療機関で受けられる高血圧の「食事指導」とは
  9. 09おわりに

高血圧の原因になる食事において知っておくべき4つのポイント

ここがポイント!

  • 塩分の多い食事は「血液量の増加」と「血管の収縮」を起こし血圧を高くする
  • 肥満は「インスリンインスリン(いんすりん)膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞で作られるホルモン。血液中のブドウ糖を細胞や臓器に取り込ませる働きがあり、血糖値を下げる唯一のホルモンである。インスリンの分泌や効果に異常が生じると、糖尿病を発症することで知られている。」というホルモンを過剰に分泌させる
  • インスリンインスリン(いんすりん)膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞で作られるホルモン。血液中のブドウ糖を細胞や臓器に取り込ませる働きがあり、血糖値を下げる唯一のホルモンである。インスリンの分泌や効果に異常が生じると、糖尿病を発症することで知られている。」の過剰分泌は、ナトリウム(塩分)の蓄積と血管の収縮を起こし血圧を高くする
  • アルコール(お酒)を多量に飲むと「交感神経」が活発に働き、血圧を高くする
  • たばこは血圧を高くするだけでなく、味覚や嗅覚を鈍らせるという点でも食事に影響する
高血圧には普段の食生活が大きく影響しています。まずは高血圧の原因となる食事について、高血圧につながるメカニズムも併せて簡単にお話ししていきます。

1. しょっぱいもの(塩分)

食事による塩分の取り過ぎは高血圧の原因として広く知られています。最近では、高血圧の人のために、減塩の調味料や食材も多く売られています。

ではなぜ、塩分を取り過ぎると高血圧になるのでしょうか。
血液中に存在する「ナトリウム」という物質の濃度は、一連の体の仕組みにより常に一定に保たれています。
食塩には「ナトリウム」が含まれているため、塩分を取り過ぎると血液中のナトリウム濃度が高くなります。すると体は、濃くなったナトリウムを元の濃度に戻そうとします。その方法として、脳から「水分をたくさん取って血液中の塩分を薄め、ナトリウム濃度を一定に保て」と指令が出ます。しょっぱいものを食べたときに、のどが乾くのはこのためです。
さらに、腎臓でもナトリウムを薄めるための働きが促進されます。促進されるのは「水の再吸収」という働きです。水の再吸収により、体外に出る水分量が抑えられ、体内を循環する血液量が増えるので、結果的にナトリウム濃度が下がります。
塩分濃度が下がる一方で、同じ太さの血管に多くの血液が流れるようになるので、血管の壁にかかる圧力、すなわち「血圧」は高くなります。これは、同じ太さのホースにたくさん水を流した方が水の勢いが強いのと同じ原理です。
塩分過剰摂取によって高血圧に

2. カロリーが高いもの

塩分だけでなく、カロリーの高い食事も高血圧の原因になります。なぜカロリーの高い食事を取っていると高血圧になるのでしょうか。
食べ過ぎは肥満につながりますが、特に甘いお菓子、揚げ物、脂身の多い肉など、カロリーが高いものの食べ過ぎは要注意です。肥満になると、血糖値を下げる働きをする「インスリンインスリン(いんすりん)膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞で作られるホルモン。血液中のブドウ糖を細胞や臓器に取り込ませる働きがあり、血糖値を下げる唯一のホルモンである。インスリンの分泌や効果に異常が生じると、糖尿病を発症することで知られている。」というホルモンが効きにくくなりますインスリンインスリン(いんすりん)膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞で作られるホルモン。血液中のブドウ糖を細胞や臓器に取り込ませる働きがあり、血糖値を下げる唯一のホルモンである。インスリンの分泌や効果に異常が生じると、糖尿病を発症することで知られている。の効きが悪くなると、当然血糖値が上がりやすくなります。すると体は、インスリンインスリン(いんすりん)膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞で作られるホルモン。血液中のブドウ糖を細胞や臓器に取り込ませる働きがあり、血糖値を下げる唯一のホルモンである。インスリンの分泌や効果に異常が生じると、糖尿病を発症することで知られている。の量が足りていないと判断し、すい臓からたくさんインスリンインスリン(いんすりん)膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞で作られるホルモン。血液中のブドウ糖を細胞や臓器に取り込ませる働きがあり、血糖値を下げる唯一のホルモンである。インスリンの分泌や効果に異常が生じると、糖尿病を発症することで知られている。を分泌させます。その結果、血液中にインスリンインスリン(いんすりん)膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞で作られるホルモン。血液中のブドウ糖を細胞や臓器に取り込ませる働きがあり、血糖値を下げる唯一のホルモンである。インスリンの分泌や効果に異常が生じると、糖尿病を発症することで知られている。が多過ぎる「高インスリンインスリン(いんすりん)膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞で作られるホルモン。血液中のブドウ糖を細胞や臓器に取り込ませる働きがあり、血糖値を下げる唯一のホルモンである。インスリンの分泌や効果に異常が生じると、糖尿病を発症することで知られている。血症」となります。
インスリンインスリン(いんすりん)膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞で作られるホルモン。血液中のブドウ糖を細胞や臓器に取り込ませる働きがあり、血糖値を下げる唯一のホルモンである。インスリンの分泌や効果に異常が生じると、糖尿病を発症することで知られている。血症になると、インスリンインスリン(いんすりん)膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞で作られるホルモン。血液中のブドウ糖を細胞や臓器に取り込ませる働きがあり、血糖値を下げる唯一のホルモンである。インスリンの分泌や効果に異常が生じると、糖尿病を発症することで知られている。の働きによって、腎臓での「ナトリウムの再吸収」という働きが進みます。ナトリウム再吸収とは、腎臓で作られた「原尿」から、エネルギーを使ってナトリウムを能動的に血液中へと吸収する働きです。ナトリウムは食塩の成分です。従ってナトリウムの再吸収が進むと、体内に塩分が蓄積します。すると脳は、塩分を薄めるために血管内に水分を溜め込むように指令を出します。その結果、血液量が増えて、血圧の上昇につながります。これは、同じ太さのホースにたくさん水を流した方が水の勢いが強いのと同じ原理です。
また、インスリンインスリン(いんすりん)膵臓のランゲルハンス島にあるβ細胞で作られるホルモン。血液中のブドウ糖を細胞や臓器に取り込ませる働きがあり、血糖値を下げる唯一のホルモンである。インスリンの分泌や効果に異常が生じると、糖尿病を発症することで知られている。が過剰に分泌されると交感神経という神経が刺激されて、血液中に「カテコールアミン」という物質が放出されます。「カテコールアミン」には末梢血管を収縮させる働きがあるため、血圧が上昇します。これは、太いホースと細いホースに同じ量の水を流したときに、細いホースの方が水の勢いが強くなるのと同じ原理です。
肥満が高血圧につながる
実際、肥満の人は肥満でない人に比べて高血圧になりやすいということが、厚生労働省の調査により明らかにされています。
厚生労働省は「循環器病の予防に関する調査(ニッポンデータ2010)」の中で、「適正体重(BMIBMI(びーえむあい)ボディマス指数という、肥満度を表す体格指数をいう。 BMI= 体重kg ÷ (身長m)2で求めることができ、BMIが25以上の場合には肥満と判定される。Body Mass Index。 18.5 以上 25 未満)の人に対して、肥満(BMIBMI(びーえむあい)ボディマス指数という、肥満度を表す体格指数をいう。 BMI= 体重kg ÷ (身長m)2で求めることができ、BMIが25以上の場合には肥満と判定される。Body Mass Index。 25 以上)の人が何倍高血圧になりやすいのか」についての分析を行いました。結果、2010年の時点で男性は 2.8 倍、女性は 3.5 倍、肥満の人の方が高血圧になる危険性が高いと分かりました。

3. お酒の飲み過ぎ(アルコール)

アルコールは、適量であれば血圧を下げる効果もあるということが、これまでの研究により示されています。しかし長期に渡り多量に飲酒を続けると、お酒を飲んでいなくても常に「交感神経」が刺激され続けた状態を招きます。その結果、慢性的に血圧が高い状態となってしまいます。

4. たばこを吸っている人はさらに食事には要注意

喫煙者の中には食事の後にたばこを吸う、いわゆる「食後の一服」を好む人がいます。この食後の一服、果たして体をリラックスさせているのでしょうか。
喫煙をすると、たばこの煙に含まれる「ニコチン」などの有害物質が交感神経を刺激し血圧が上がるということがこれまでの研究により分かっています。喫煙をして血圧が上がるのでは、残念ながら体がリラックスしているとはとても言えません。
また、高血圧には直接関係ありませんが、たばこの有害物質は、食事をする上で大切な「味覚」や「嗅覚」にも悪影響を及ぼすと分かっています。味の情報は、食べ物の成分が舌の上にある「線毛(せんもう)」を刺激することで脳へと伝えられます。たばこの煙に含まれる「ニコチン」や「タール」などの有害物質は舌にある「線毛」の動きをまひさせてしまいます。そのため、喫煙をすると味の感覚が鈍くなるのです。においを感じる嗅覚でも味覚と同じようなことが言えます。食べ物から出るにおいの成分が鼻の中にある「線毛」を刺激することで、私たちは匂いを感じることが出来ます。たばこの煙に含まれる「シアン化水素」や「活性酸素活性酸素(かっせいさんそ)呼吸で取り込まれた酸素が、体内で還元され発生する物質。代謝を制御する働きがあるが、増えすぎると細胞にダメージを与える。老化、がん、動脈硬化の要因となる。」などは「線毛」の働きをまひさせ、匂いを感じにくくさせます。
食後の一服がおいしくても、食事そのものがおいしく感じられなくなってしまっては本末転倒と言えるのではないでしょうか。
たばこは味覚や嗅覚にも影響する

参考


あなたに合わせた生活・食事指導で高血圧改善

一番重要なのは「減塩」

ここがポイント!

  • 高血圧の人は減塩が必須で、1日の塩分摂取目標は6グラム
  • 日本人の塩分摂取量は世界的に見て多い方で、これが日本に高血圧が多い理由にもなっている
  • 日本の全人口の約3人に1人が高血圧だと推定されており、国を挙げて減塩する必要がある
高血圧の予防/改善の鍵となるのは「適切な食生活」です。その中でも「減塩」は特に重要です。

「減塩」はなぜ重要なのか

1980年代に世界32カ国52の研究機関によって行われた大規模な疫学研究「インターソルト研究」では、「塩分摂取量の多い地域では高血圧の人の割合も多い」という結果が得られました。この研究における「塩分摂取量の多い地域」には日本も含まれていました。
日本はみそやしょうゆなど、日本特有の食文化から、世界の中でも塩分摂取量が多い国です。厚生労働省の一般市民向けの健康情報サイト「e-ヘルスネット」によると、日本人は約4,300万人もが高血圧だと推定されています。これは全人口の約3人に1人が高血圧だという計算になります。
このように、塩分の取り過ぎは高血圧をまねくという科学的証拠もあり、高血圧の予防/改善には、高血圧の原因である塩分の取り過ぎを防ぐ、つまり「減塩」がとても重要と言えるのです。

高血圧の人は1日に塩分6gまでが目標

高血圧の人の1日塩分摂取目標量
出典:平成26年国民健康・栄養調査結果の概要/厚生労働省
日本人は塩分摂取量が多いとお話ししましたが、実際私たちは1日にどれくらいの塩分を取っているのでしょうか。
平成26年に厚生労働省が行った国民健康・栄養調査によると、日本人の1日あたりの平均塩分摂取量は男性10.9g、女性9.2gでした。一方で、国を挙げて減塩するために厚生労働省が目標値として掲げている、日本人の1日の塩分摂取量は、男性8g、女性7gとなっています。目標値と実際の平均値を見比べると、確かに塩分を取り過ぎていると確認出来ます。

この塩分摂取の目標値は「高血圧ではない人」向けの目標値で、高血圧の人の目標値はもっと厳しく、少なく設定されています。
日本高血圧学会が作成している「高血圧治療ガイドライン」によると、高血圧の人が1日に取って良い塩分量は6gとされています。塩分6gを食事に直すとどのくらいになるか、具体例を使ってイメージしてみましょう。
例えば、梅干し1個の塩分は、約2gです。高血圧の人が梅干しを3個食べたら、その日はもうそれ以上は塩分を取るべきではないということになるのです。また、ラーメンは、汁も含めて全部食べると、1杯の塩分は約6gです。ラーメンを1杯食べたらその日の分の塩分は終了ということになります。
それでは高血圧の人はごはんを少量しか食べられないのかというと、決してそういうわけではありません。要は、上手に減塩をすれば良いのです。その方法を、次から具体的にお話ししていきます。
高血圧と塩分について詳しくは「高血圧を引き起こす原因を徹底解説〜塩分・アルコール摂取等の生活習慣から肥満・腎臓機能などの体質・高齢者などの年齢まで」をご参照ください。

参考


高血圧の人が控えたい食べ物と積極的に取りたい食べ物

ここがポイント!

  • 高血圧の人が控えたい食べ物は「高塩分」「高カロリー」な食べ物
  • ラーメンや定食などには塩分が多く含まれているので要注意
  • レトルトなどの加工食品、ハンバーガーなどのファストフードも塩分が多いので要注意
  • 定食、丼もの、ファストフードは高カロリーなので要注意
  • 広く好まれるケーキやスナック菓子などのおやつも、高塩分・高カロリーなものがあるので要注意
ここまで、塩分の多い食事や高カロリーな食事が高血圧につながるという話をしてきました。
この章では、高血圧の人が避けるべき食べ物と、反対に進んで取るべき食べ物について、具体的に紹介してきます。

控えたい食べ物…高塩分・高カロリーな食べ物

高血圧の人が控えたい、塩分が多い食べ物としてまず挙げられるのが、ラーメン、かけそば、焼きそば、焼き魚定食、天ぷら定食などです。食品成分表をはじめ、病院での食事指導などの資料となる書籍を多数出版している「女子栄養大学出版部」によると、これらのメニューは全て食塩を5g以上含みます。つまりこれらは、ほぼ1食で1日の塩分摂取目標量に達してしまうメニューです。
またインスタントラーメンやレトルトカレーなどの加工食品や、ハンバーガーとフライドポテトのセットなどにも塩分が多く含まれています。インスタント食品やファストフードはとても身近で、利用する人も多い一方で、塩分が多く含まれているメニューが多く、高血圧の人には要注意です。

次に、高血圧の人が控えたい、カロリーが高い食べ物を見てみましょう。カロリーが高い食べ物として、まず挙げられるのが、品数が多くごはんもしっかりついている「定食」です。例えば、しょうが焼き定食、天ぷら定食など、多くが高カロリーで、かつ塩分も多くなりがちです。またカツカレーカツ丼などは、単品でありながら高カロリーで、1食で1,000kcalを超えてしまう場合もあります。
照り焼きバーガーダブルチーズバーガーも高カロリー高塩分です。これらにフライドポテトを付けると、さらにカロリーや塩分がアップしてしまいます。食事の際には、これらの注意点を頭の片隅に留めておくと良いでしょう。
高塩分・高カロリーな食べ物の例
参考:塩分を減らす食べ方がひと目でわかる減塩のコツ早わかり|女子栄養大学出版部
塩分やカロリーに気を付ける必要があるのは食事だけではありません。多くの人が好むおやつにも、塩分やカロリーの高いものがあります。例えばショートケーキ1個は茶碗2杯分のごはんと同じくらいのカロリーです。また、ポテトチップスを一度に1袋など、スナック菓子の食べ過ぎは、塩分とカロリーの取り過ぎにつながります。食事に気を付けていても、おやつの食べ過ぎで、カロリーや塩分を取りすぎてしまっては元も子もありません。

余談ですが、おやつにスナック菓子を少しだけ食べようとして、ついつい食べ過ぎてしまった経験はありませんか。おやつを食べ過ぎてしまう秘密は「香料」にあります。スナック菓子に多く含まれている香料には、バターや牛肉などの香りを再現するものなどがあります。これらの香料には、嗅覚を強く刺激して食欲を止まりづらくさせる効果があるのです。

進んで取るべき食べ物…血圧を下げてくれる食べ物


食品の中には、血圧を下げてくれる、高血圧の人には嬉しい食べ物があるのを知っていますか。
食品に含まれる成分で血圧を下げる働きをしてくれるのは「カリウム」という物質です。
食事などでカリウムを多く取ると、カリウムが体に取り込まれるのと引き換えに、体内にあったナトリウム(食塩の成分)が尿として体外へ排出されます。ナトリウムが排出されるとき、水分も一緒に出ていきます。そのため全身の血液量は減少し、血圧が下がります。このような仕組みで、カリウムは血圧を低下させるのです。
日本高血圧学会は、血圧が高い人に対し、減塩に加えて積極的にカリウムを取るように推奨しています。カリウムが多く含まれているのは、ほうれん草、かぼちゃ、たけのこ、とうもろこしなどの野菜です。加えてアボカド、バナナ、メロン、みかん、いちごなどの果物にも多く含まれています。
「カリウム」豊富な食材
血圧を下げる食材・飲み物について詳しくは「【血圧を下げる食べ物】食材から飲み物・レシピ情報まで幅広く紹介」をご参照ください。

参考


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高血圧の食事レシピ本やサイトを上手に活用してみよう

ここがポイント!

  • すぐに使える高血圧改善レシピを知りたい場合には、本やサイトを利用してみよう
  • 塩分やカロリーを抑えたメニューを紹介しているものを選ぼう
  • 外食やコンビニを多く利用する人は、外食メニューの塩分量や、塩分量を減らす食べ方などを紹介している本やサイトがお勧め
  • レシピ本やサイトをヒントに自分でオリジナルメニューを作って食事の楽しみを広げていこう
高血圧の人が避けるべき食材や進んで取るべき食材が分かったところで、高血圧を改善させる毎日の食事レシピが知りたくなった人もいると思います。こうした場合の参考になるのがレシピ本やレシピサイトです。

自分に合ったレシピ本やサイト選びのポイント

本屋の料理コーナーに行くと、料理のレシピ本が所狭しと並んでいます。その中から高血圧を改善するためのレシピ本を探すにはポイントがあります。
まずは、「減塩メニューのレシピ」や「低カロリー食のレシピ」といったように、塩分やカロリーを抑えたレシピを紹介しているものを選んでみましょう。
普段自分で料理をする人には、塩分量が少ない食材が多く紹介されているレシピ本やサイトをお勧めします。また、例えば「にぼしからだしを取る」など、化学調味料を使うのではなく、作り方を最初から説明しているレシピが多い本やサイトを選択すると良いでしょう。ステップが多い分、減塩のチャンスも多いためです。
一方、普段自分で料理をせず、外食やコンビニを多く利用する人は、外食メニューやコンビニ商品の塩分やカロリーが表示されている本やサイトを選択すると参考になるでしょう。外食やコンビニの商品を食べる時に、塩分量を減らす方法についてアドバイスしている本やサイトもあるので、ぜひチェックしてみてください。
高血圧改善のレシピ本・サイト探しのポイント

慣れてきたら本やサイトをヒントにオリジナルメニューを作ろう

レシピ本やサイトを参考にして食事を作ることで、塩分やカロリーの摂取量を抑えて高血圧を改善させていくことが出来るでしょう。高血圧の改善につながる食事は、続けていくことがとても重要です。何回か順番に作って食べ、そろそろメニューに飽きてきたなと思った人は、ぜひオリジナルメニューを作ってみましょう。
低塩分、低カロリーな食べ物は、あまり知らないだけで、意外にたくさんあるものです。レシピ本やサイトは、そんな気付きを豊富に与えてくれます。本やサイトでの調理法などをヒントに、低塩分・低カロリーな食材を組み合わせて自分でオリジナルメニューを作り、料理の幅を広げて楽しみましょう。

高血圧の簡単レシピ

ここがポイント!

  • 減塩や減カロリーの料理は、酸味・スパイス・香りなどを工夫しておいしく食べよう
  • 酸味のあるレモンに含まれるクエン酸は、食欲増進と疲労回復に効果があるので利用しよう
  • カレー粉などのスパイスは食欲増進につながるので利用しよう
  • 付け合わせの野菜を血圧を下げる効果のあるものにして、高血圧改善につなげよう
  • 三つ葉や長ネギなど香りのある薬味を使うことで、食事の満足度を上げよう
高血圧の治療には、減塩や減カロリーが必須です。食生活の改善が血圧低下につながることは、これまでのさまざまな研究により証明されています。それが分かっていても、「塩分やカロリーの少ない食べ物は味が薄くておいしくない」と思い込んで、食生活の改善が出来ていない人は割と多いのではないでしょうか。実際は、そんなことはありません。薄味の料理でも、例えばごま油の風味や、スパイスなどによる香りを工夫することで、おいしく食べることが出来るのです。

ここでは、弊社管理栄養士による、高血圧改善のためのおいしい減塩・減カロリーレシピを3つご紹介します。

酸味を生かした減塩レシピ:黒酢中華ドレッシング

酸味を生かした減塩レシピ:黒酢中華ドレッシング
● 材料(4回分)
  • 黒酢:大さじ2
  • 砂糖(今回は三温糖を使用):小さじ1/2
  • しょうゆ:大さじ1/2
  • たまねぎ(すりおろし):大さじ2
  • ごま油:大さじ1/2

● 作り方
1)材料を上から順にボウルにいれて、その都度よく混ぜ合わせる
2)酢の風味が気になるようなら、電子レンジで30秒程加熱して風味を少し飛ばす

このドレッシングは、1回分の食塩量が、たった0.3グラムです。焼いた肉や魚にかけると、おいしくさっぱりと食べられます。黒酢の酸味で食欲が刺激され、塩分が少なくても食事が進むように工夫されています。
たまねぎは、すりおろさずにみじん切りにして入れると違った食感として楽しむことが出来ます。また、少量のしょうがをすりおろして加えてもおいしいドレッシングです。小さな工夫による味の変化を楽しみながら、レシピの幅を広げてみましょう。

スパイスをきかせた減塩レシピ:鶏肉のカレー粉焼き

スパイスをきかせた減塩レシピ:鶏肉のカレー粉焼き
● 材料(2人前)
  • 鶏もも肉:250g(塩1人あたり0.25)
  • 酒:大さじ2
A
  • 塩:小さじ1/4
  • コショウ:少々(3ふり程度)
  • カレー粉:小さじ2

  • 付け合わせ:水菜…1/2束

● 作り方
1)鶏肉は皮、脂肪をとりのぞいて1口大に切る。水菜は3cm幅に切る
2)酒をふりかけて10分ほどおく
3)2)にAをもみこむ
4)鍋にオリーブオイル(分量外)を敷き、③を焼く
5)器に水菜、鶏肉を盛り付ける

このレシピの1人分の食塩量は0.9グラムです。そのため主菜としてごはん、副菜としてサラダを付けても1食の塩分を2グラム未満に抑えることが出来ます。鶏もも肉を使っていることに加えて、スパイス(カレー粉、コショウ)を使っているため、それらの香りが食欲を刺激し食事による満足感につながります。さらに、付け合わせの野菜をカリウム豊富な水菜(50gで約240mg)にしており、より高血圧改善に効果的なレシピとなっています。

香りで満足度アップの減塩レシピ:トマトの香りパン粉焼き

香りで満足度アップの減塩レシピ:トマトの香りパン粉焼き
(写真は2人前)

● 材料(2人前)
  • トマト:1個
  • マッシュルーム:2個


  • パセリ(みじん切り):大さじ1
  • 粉チーズ:大さじ1.5
  • パン粉:大さじ1

● 作り方
1)トマトはヘタをとって輪切りにする。マッシュルームは2~3mm幅にスライスする
パセリは細かく刻んでおく
2)ボウルにAを全て入れて、よく混ぜる
3)耐熱皿にトマト、マッシュルームを並べ、その上に2)をふりかける
4)オーブンで焼き目がつくまで焼く

このレシピは、一人分の食塩量が0.4グラムと非常に少なくなっています。トマトやチーズなど、香りがある食材を上手に利用することで、食欲が刺激されて減塩レシピでもおいしく料理を食べることが出来るように工夫されています。焼けたパン粉のサクサク感がさらに食事に楽しみを与えてくれるので、ぜひ作ってみていただきたいレシピの1つです。

高血圧症発症チェック

外食・コンビニの食事の選び方と食べ方

ここがポイント!

  • 外食やコンビニ食は基本的に塩分、カロリーともに多めであるため、注意が必要
  • 血圧などを正常に保つ働きのある成分を含む「特定保健用食品(トクホ)」を上手に利用しよう
  • 食品を選ぶ時には、「栄養成分表示」で「塩分含有量」や「エネルギー量」を確認しよう
  • 外食やコンビニ食では、塩分の多い部分を残すなどの工夫をするのが上手な減塩ポイント

一人暮らしをしていると、料理を作るのが面倒という理由から、どうしても外食やコンビニを利用することが多くなるのではないでしょうか。外食やコンビニ食は便利でおいしい一方で、実は「おいしい」と思ってより多くの人に買ってもらえるように、派手な味付けをしていることが多いのです。そのためお店で出る料理やコンビニ食は塩分、カロリーともに多めになっている傾向にあります。
それでは、高血圧の人が、便利な外食・コンビニ食を上手に利用するためには、一体どのような工夫をすれば良いのかを見ていってみましょう。

トクホに注目

「トクホ」という言葉を、一度は聞いたり見かけたりしたことがあると思います。「トクホ」は「特定保健用食品」のことで、対象の食品の容器や外袋には専用のマークが付いています。
トクホは、「血圧や血中のコレステロールなどを正常値に保つ」「おなかの調子を整える」など、体に良い特定の働きがあると科学的に証明されている成分が含まれている食品です。科学的根拠のレベルには届かずとも、一定の有効性が確認され、限定的に科学的根拠が認められている食品は「条件付特定保健用食品」と呼ばれています。含まれている特定の成分によって、血圧が高めの人に適する食品、コレステロールが高めの人に適する食品、体脂肪がつきにくい食品などがあります。
そこで、コンビニなどで買い物をする時にはぜひトクホマークのある食品に注目してみてください。「トクホ」には食べ物だけでなく、飲み物もあります。コンビニでお弁当を買う際、毎回一緒に「トクホ」のお茶を買うなどという工夫をしてみてはいかがでしょうか。例えば、血圧の上昇を防ぐごまの成分「ゴマペプチド」が入ったお茶や、同じく血圧の上昇を防ぐ「ラクトトリペプチド」が入った乳酸菌飲料などが、「トクホ」飲料として販売されています。
トクホの食品には、1日当たりの摂取目安量も記載されています。トクホは1日に多く取るほど効果的というものではないのです。量よりも継続が大切であるというデータを示しているトクホ食品の販売メーカーも複数あります。参考にしてみてください。
※トクホについて詳しくは「【血圧を下げる3つの方法とは】食べ物・運動・薬について詳しくご紹介」をご参照ください。

「栄養成分表示」に注目

高血圧の人は塩分とカロリーの量に気を付けて食品を選択する必要があります。
食品の塩分とカロリーを調べる上で大いに役立つのが「栄養成分表示」です。栄養成分表示とは、食品の包装紙などに記載されている表で、その食品に特定の栄養素がどれだけ含まれているかが示されています。
食塩に関しては、この表で「食塩含有量」もしくは「食塩相当量」の欄をチェックしましょう。もし「食塩含有量」の記載がない場合は「ナトリウム量」をまず確認します。ナトリウムは食塩の成分の一種であり、下記の計算式から食塩量を求めることが出来ます。
ナトリウム量(g)×2.54=食塩量(g)
またカロリーに関しては「エネルギー量」の欄をチェックしましょう。
外食・コンビニ食で減塩、減カロリーをするヒント!

減塩、減カロリーにつながる食べ方

ここまで、外食やコンビニでの上手な食品の選び方をご紹介してきました。次は食べ方の工夫をお話しします。
まず、ラーメンやうどんなどの麺類を食べる場合、汁を全部飲み干すのではなく、ある程度残すようにしましょう。麺と具だけを食べてスープを全部残した場合、うどんやそばであれば約5割、ラーメンであれば約3割の塩分をカットすることが出来ます。
また、サラダにかけるドレッシングや、麺や天ぷらなどにつけるつゆなどの調味料は、つけすぎ・かけすぎに注意して、必ず残すようにしましょう。
さらに定食などを注文する際、ごはんの量を小盛りで注文すると、食べ過ぎを防げるのでお勧めです。
ぜひ、これらの工夫をするように、普段から心がけてみてください。

参考


高血圧の高齢者に便利な宅配食事サービスもある

ここがポイント!

  • 塩分やカロリーに気を付けて買い物や料理をするのが難しい場合は、宅配食事サービスがお勧め
  • 宅配食事サービスでは、業者が1食分、あるいは数食分の食事を、定期的に家などへ届けてくれる
  • 1食の塩分が2g以下で、料金は1食600〜700円程度
  • 宅配食事サービスを選ぶポイントは、食事プラン・メニュー・配達方法・価格など
年齢を重ねると、人によってはスーパーへ買い物に行くのが大変になってくる場合もあります。また、食材を買ってきても、減塩・減カロリーになるように料理するのを一苦労と感じる人もいると思います。そのような人にお勧めの便利なサービスがあります。それが「宅配食事サービス」です。

高血圧の宅配食事サービスはどのようなものなのか

宅配食事サービスは、1食分ずつに分けられた食事を、家などの指定した場所へ定期的に配達してくれるサービスです。食事内容は、目的に合わせて豪華なものから健康に気を付けたものまであり、その中の1つに「高血圧の人向けの減塩食」があります。業者が出している減塩食の大部分は、1食当たりの塩分を2g以下に抑えています。1食当たり2gにすることで、3食で6gとなり、高血圧の人の1日の塩分摂取目標量である6gに収まるのです。つまり、宅配食事サービスを利用することで、買い物や調理の手間をかけずに高血圧を改善させることが出来るのです。業者によって値段はさまざまですが、1食当たりおよそ600〜700円程度が多いようです。

宅配食事サービスを選ぶポイント

宅配食事サービスを選ぶポイント!
高血圧の人向けの宅配食事サービスはさまざまな業者が行っているため、たくさんの候補の中から選ばなければなりません。選ぶ際のポイントをご紹介しますので、参考にしてみてください。

1)目的に合った食事のプランがあるか(減塩なのか、減カロリーなのか、など)
2)メニューが好みに合うか(見た目、量、味など)
3)配達方法がライフスタイルに合うか(数日分をまとめて配達なのか、毎日配達なのか、など)
4)価格が妥当か
サービスによっては、減塩食などの健康食を取り扱っていない場合もあるので、最初に「取り扱っているかどうか」を確認しましょう。取り扱っているサービスが分かったら、次は、具体的なメニューの内容、配達方法、価格を比較して、自分に最も合っていると思われるサービスを選んでみましょう。

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医療機関で受けられる高血圧の「食事指導」とは

ここがポイント!

  • 高血圧の食事指導は主に病院などの医療施設で受けられる
  • 高血圧の食事指導を主に行うのは、厚生労働省の国家資格を持つ「管理栄養士」
  • 病院で高血圧の食事指導を受けるのは、主に高血圧に関連した病気で入院している人、もしくは外来通院している人
  • 高血圧の食事指導は、退院後も家で高血圧改善のための食生活を続けていかれるようにするために受ける
  • 無理なく継続出来るように、自分の生活習慣に合った方法を食事指導を受けながら見つけていくことが大切
高血圧の「食事指導」は主に病院などの医療施設で行われます。病院で行われる「食事指導」は専門のスタッフによって行われます。高血圧に対する「食事指導」とはどのようなものか一緒に見ていきましょう。
高血圧の食事指導とは

高血圧で食事指導を受けるのはこんな人

病院で「高血圧の食事指導」を受けるのは、主に高血圧に関連した病気で入院している人、もしくは外来通院している人です。高血圧の本人はもちろん、家で食事を作る人が一緒に食事指導を受ける場合も多くあります。入院中は塩分などが調整された病院食が出ますが、退院すれば高血圧を改善するために自分で食事をコントロールしていく必要があります。そのため、退院する前などに食事指導を受け、家でも食事をコントロールして高血圧の改善を継続していかれるようにします。これが、食事指導の目的です。

高血圧の食事指導をしてくれるスタッフ

病院で食事指導をするのは主に「管理栄養士」という資格を持った人たちです。「管理栄養士」とは、個人や集団に対して食事や栄養に関するアドバイスをしたり、実際に人に出す食事の管理をしたりする国家資格を持った人です。
他にも、医師や看護師などが食事指導に加わる場合もあります。

高血圧の食事指導の流れ

食事指導のメリットは、無理なく継続できるような方法を紹介してもらえることです。「夜遅くまで仕事をしている」「一人暮らし」など、その人の生活スタイルに合わせて、食品の選び方、量、調理方法などを考え、提案してもらえます。必要であれば食事内容をシートに記録し、次回の食事指導時に、本人とスタッフとで食事内容を振り返り、再度食事内容などを修正していったりもします。
また実際に弁当箱を使って主食・主菜・副菜のバランスを目で確認したり、実際の食材を使うことで、1日で使える量を確認したりします。
こうして、家でもすんなりと減塩食を続けられるようにしてくれるのが、食事指導なのです。

参考


おわりに

高血圧を改善するには、選んだ対策を「長続きさせる」ことが最も大切です。
「長続き」を難しくする一番の大敵は「つらさ」です。健康を取り戻すためには、つらい食事制限や、つらい減塩生活を、我慢して何とか「乗り越えるもの」とつい考えがちです。
しかし、重要なのは「乗り越える」ことではなく、「日常生活にほとんど負担がかからない程度の小さな工夫を続ける」ことです。高血圧対策を続けるために、食事を楽しみながら高血圧を改善する工夫をしていきましょう。

Ito
伊藤恭太郎 医師
日本救急医学会救急科専門医

プロフィール

東北大学医学部卒業。東京大学医学部付属病院および聖路加国際病院の救命救急センターにて、救急集中治療医として診療に従事。聖路加国際病院では、救急部チーフレジデントを務め、救急科専門医資格を取得。一般内科外来や在宅診療、重症患者への高度救命処置まで、幅広い分野の診療を経験。

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