【女性も薄毛になる】考えられる原因と治療法について解説します

女性の薄毛の原因には様々なものがあります。男女を問わず、薄毛になると外見が変わってしまうことへの精神的な負担が生じやすいですが、女性のほうが負担を感じやすいかもしれません。男性型脱毛症(AGA)は女性にも発症し、「頭頂部が広範囲に薄毛になる」という特徴的な症状があり、AGAと区別され女性男性型脱毛症(FAGA)と呼ばれます。また、その特徴的な症状から「びまん性脱毛症」と呼ばれることもあります。ここでは、FAGAを中心に女性が薄毛になる原因と治療法、シャンプー、サプリメント、食べ物の発毛効果について解説していきます。さらに、薄毛を目立ちにくくするヘアスタイルについても紹介します。

Okada
岡田 里佳 医師監修
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

目次

  1. 01女性の薄毛で考えられる原因
  2. 02女性の薄毛に多い「びまん性脱毛症」とは
  3. 03女性のAGA(FAGA)はびまん性脱毛症に含まれることがある
  4. 04女性の薄毛治療について
  5. 05日常対策とその効果
  6. 06まとめ

女性の薄毛で考えられる原因

ここがポイント!

  • 女性の薄毛として考えられる主な原因には「AGA(FAGA)」「円形脱毛症」「加齢」「その他」がある

女性が薄毛になる主な原因には「AGA(FAGA)」「円形脱毛症」「加齢」「その他の病気による脱毛」があります。
AGA(FAGA)
30代男性の5人に1人が発症するAGAですが、女性でも発症する場合があり「FAGA(女性男性型脱毛症)」と言われます。AGAの主な発症要因として、「男性ホルモン」と「遺伝」の2つがありますが、FAGAの発症要因は明確には分かっていません。AGAと同様に男性ホルモンが関与する可能性はありますが、明確な根拠は得られていません。
円形脱毛症
円形脱毛症は、年齢や性別に関係なく発症するため、女性の薄毛の原因の一つになります。
加齢
男女に関係なく年齢を重ねるとともに、髪の毛は細くなったり量が減ることがあり、「加齢」も原因の一つであると考えられます。
他の病気による脱毛
AGA以外で、脱毛を引き起こす病気には、次のようなものがあります。

・休止期脱毛(毛周期の中の休止期にあたる毛包の割合が増えてしまうことにより生じる脱毛)
・内分泌の異常による脱毛
・栄養障害による脱毛
・皮膚炎など皮膚の病気による脱毛
・薬剤・化学物質による脱毛など

このように、女性では様々な原因によって薄毛になってしまう可能性があります。
びまん性脱毛症について詳しくは「【女性に多い「びまん性脱毛症」の治療と対策】主な3つの原因から病院の治療薬、シャンプーなどの日常対策まで解説」をご参照下さい。

参考


脱毛症診断チェック

女性の薄毛に多い「びまん性脱毛症」とは

びまん性脱毛症は症状や原因に関する明確な定義は定められておらず、円形脱毛症やAGAのように診療ガイドラインは作成されていません。しかし、一部の医学論文、大学病院のホームページ、治療薬として用いられている育毛剤の添付文書などで「頭部の広範囲の脱毛症」を指す言葉として使用されている場合があります。

びまん性脱毛症について詳しくは「【女性に多い「びまん性脱毛症」の治療と対策】主な3つの原因から病院の治療薬、シャンプーなどの日常対策まで解説」をご参照下さい。

女性のAGA(FAGA)はびまん性脱毛症に含まれることがある

AGA(男性型脱毛症)は、女性でも発症する場合があります。男女で症状の特徴が異なるため、女性で発症するAGAは男性と区別してとFAGA(女性男性型脱毛症)と言われます。男性の場合は「額の生え際の後退」と「頭頂部の薄毛」という特徴があるのに対して、女性の場合は「頭頂部の広範囲の薄毛」という特徴があります。この特徴からFAGAは、「びまん性脱毛症」に含まれることがあります。

びまん性脱毛症について詳しくは「【女性に多い「びまん性脱毛症」の治療と対策】主な3つの原因から病院の治療薬、シャンプーなどの日常対策まで解説」をご参照下さい。

脱毛症診断チェック

女性の薄毛治療について

ここがポイント!

  • 女性の薄毛治療は病院の皮膚科や脱毛症専門の外来・クリニックで受けられる
  • 女性のみを対象とする「女性の脱毛症専門外来」もある

女性の薄毛治療はどこで受けられるのでしょうか。
ここでは、女性の薄毛を治療できる医療機関と治療法について説明していきます。

治療は皮膚科で受けられる

女性の薄毛治療は、一般的な病院の皮膚科で受けることができます。最近では、脱毛症専門の外来やAGA(FAGA)の専門クリニックもあり、そこでも診断や治療を受けることができます。

女性専門の脱毛外来も

薄毛になると外見が変わってしまうため、治療を受けたくても男性がいる病院に行くのに抵抗を感じる女性もいるのではないでしょうか。女性のみを対象とする女性専門の脱毛症外来では、人目を気にすることなく、相談することができるでしょう。

びまん性脱毛症の治療

びまん性脱毛症は、先ほど示したように「頭部の広範囲の脱毛症」を指していますが、明確な定義がないため、びまん性脱毛症の治療法というものは確立されていません。びまん性脱毛症を引き起こしている原因を特定し、それに合った治療を行う必要があります。

ここでは、びまん性脱毛症に含まれるFAGAの治療法について解説していきます。
医学的に発毛効果が認められているAGAの治療法には、「外用薬」と「内服薬」があります。AGAの発症は「男性ホルモン」が関与していますが、FAGAの発症要因は明確に分かっていないため、AGAとは治療法が異なる部分があります。
外用薬
「ミノキシジル」が配合されている外用剤は、男女を問わず使用が推奨されています。しかし、診療ガイドラインで推奨されている使用濃度は男女で異なり、男性は5%、女性は1%となっています。
現在、日本で製造販売が認可されている外用薬は、大正製薬株式会社の「リアップ」シリーズのみです。女性用として、ミノキシジル配合量が1%のリアップが販売されています。

内服薬

AGAに対して推奨されている内服薬は、「フィナステリド(プロペシアなど)」と「デュタステリド(ザガーロ)」の2種類です。どちらもAGAの原因物質である「DHT」という男性ホルモンの産生を抑制する働きがあります。FAGAへの男性ホルモンの関与については、明確な根拠が得られておらず、また海外の臨床試験で女性に対するフィナステリドの有用性が否定されたことより、FAGAに対して、内服薬は推奨されていません。

AGAの治療について詳しくは「【AGAの治療について】3つの治療方法・期間・薬の効果と副作用から保険適用まで網羅的に」をご参照下さい。

薄毛で悩んでいる女性の割合は、どんどん増えています。当院の薄毛で悩む患者さんの約40%が女性です。治療としては、外用薬やビタミン、ミネラルなどのサプリがあります。私の経験では、育毛メソセラピーが効果的であると考えています。

参考


日常対策とその効果

ここがポイント!

  • シャンプー、サプリメント、食べ物には発毛効果が医学的に証明されているものはない
  • あくまでも髪の毛や頭皮の健康をサポートする目的であると心得ておく必要がある
  • ヘアスタイルによって薄毛の部分を隠したり目立たなくしたりすることはできる

ここでは、薄毛の対策として取り上げられることの多い「シャンプー」「サプリメント」「食べ物」の効果の実際と、「ヘアスタイルの工夫」について紹介します。

シャンプー、サプリメント
薄毛に対して、日常生活の中で行える対策には「シャンプー」「サプリメント」などがあります。育毛効果や発毛効果をうたっている商品はありますが、その効果が医学的に証明されているものはほとんどありません。そのため、あくまでも頭皮や髪の毛の健康をサポートする目的で使用することを心得ておく必要があります。
食べ物
発毛作用があると医学的に証明されている食べ物はありません。しかし、髪の毛や頭皮は体の一部であり、その健康や成長には栄養が必要となります。髪の毛は主にケラチンというタンパク質で構成されています。そのため、タンパク質やタンパク質の合成をサポートする栄養素を摂取すれば、髪の毛の健康や成長をサポートすることはできると考えます。
⇒髪の毛に良い栄養素について詳しくは【「【AGAの予防と対策】食事やシャンプーなどの日常生活で出来る対策から予防薬の情報までを解説」をご参照下さい。
ヘアスタイル
薄毛症状を改善する手段として、「ヘアスタイルの工夫」も挙げられます。薄毛の範囲が狭い場合には、髪型を変えることで脱毛部分を隠したり、目立ちにくくすることができます。

脱毛症診断チェック

まとめ

薄毛は男性だけの悩みではなく、女性の悩みでもあり、特に女性は外見が変わってしまうことへの精神的な負担が大きいと思われます。女性が薄毛になる主な原因には「AGA」「円形脱毛症」「加齢」「その他」があり、中でもAGAは女性でも発症し、「FAGA(女性男性型脱毛症)」とも呼ばれます。AGAの症状は男女で異なり、男性の場合は「生え際の後退」と「頭頂部の薄毛」ですが、女性の場合は「頭頂部の広い範囲が薄毛になる」という特徴があります。女性のAGAはその特徴から、「頭部の広範囲の脱毛症」を指す言葉に使用される「びまん性脱毛症」に含まれることもあります。びまん性脱毛症の症状には明確な定義や原因がなく、広範囲の脱毛症がなぜ起きているのかその原因を明らかにして、それに適した治療を行う必要があります。女性の薄毛も男性と同様に、病院の皮膚科、脱毛症の専門外来などで診断・治療を受けることができます。最近では、女性のみを対象とした女性専門の病院やクリニックもあります。治療を希望される方は、自分に適した病院で早めに治療を受けることをお勧めします。

円形脱毛症・前頭脱毛症などの脱毛症でお悩みの方へ

Okada
岡田 里佳 医師
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

プロフィール

2008年名古屋市立大学医学部卒業。内科を中心に初期研修を行い、その後皮膚科へ進む。大学病院での勤務を経て、皮膚疾患を合併しやすいアレルギー・膠原病診療を経験するため、約3年間内科医として勤務。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本内科学会認定内科医、日本リウマチ学会認定リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医を取得。2017年11月、誰にでも最適な医療を提供するためTMクリニック 皮フ科を開設。

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