人毛かつらガイド決定版|その特徴や仕組みから髪の毛の寄付方法まで

脱毛の原因は、AGA(男性型脱毛症)や円形脱毛症などの脱毛症、抗がん剤などの薬剤の影響、生活習慣、加齢などさまざまです。脱毛は容姿に影響するため、大きな精神的なストレスを抱えてしまう方もいます。「かつら」は治療の手段ではないですが、精神的ストレスを軽減することを目的に使用されることがあります。かつらには「人毛かつら」と「人工毛かつら」がありますが、ここでは、見た目や手触りが自然であるなどの特徴を持つ、人毛かつらについて説明していきます。また、自分の髪の毛を寄付、または売る方法も紹介しますので、長い髪の毛を切る予定がある人は参考にしてみてください。

Okada
岡田 里佳 医師監修
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

目次

  1. 01人毛かつらとは
  2. 02どのような人の髪の毛が使われるのか
  3. 03へアドネーションの方法
  4. 04買い取り業者に髪の毛を売ることは可能か
  5. 05まとめ

人毛かつらとは

ここがポイント!

  • 人毛かつらとは「本物の人間の髪の毛を使ったかつら」
  • 見た目や手触りが自然であり、ヘアスタイルも自分好みに変更することが可能
  • しかし、紫外線などの影響によって傷みやすく高価である


かつらは使われている毛の種類によって「人毛かつら」と「人工毛かつら」に分類されます。

人毛かつら 本物の人間の毛を使ったかつら
人工毛かつら アクリルやポリエステルなどの合成繊維で出来ている毛を使ったかつら

人毛かつらは、人間の髪の毛を使っているため見た目や手触りが自然です。部分かつらとして利用する場合も、自分の髪の毛とかつらとの境目が目立ちづらいという特徴があります。また、パーマやカラーリングなどで自分好みのヘアスタイルにすることが可能です。
しかし、人間の髪の毛であるため、日差しやカラーリングなどの影響で髪の毛が傷み退色やすく、耐久性の点では人工毛に劣っており、値段もやや高価です。

人毛かつらと人工毛かつらのメリット・デメリットの比較については「【AGAや円形脱毛症でも使う医療用かつら(ウィッグ)とは】男性、女性、子ども用の違いや特徴、値段の相場と医療費控除や保険適用など」をご参照ください。

脱毛症診断チェック

どのような人の髪の毛が使われるのか

ここがポイント!

  • 国内で人毛を集める方法は、ボランティアによる寄付、買い取り業者による買取などがある
  • 海外からも人毛を輸入している
  • 自分の髪の毛を利用して、かつらを作ることも可能


人毛かつらに使われる髪の毛は、誰の髪の毛で、どこから提供されているのでしょうか。

国内で人毛が集められる仕組みとして、ボランティアによる寄付や、業者による買い取りなどがあります。集める際の髪の毛の長さや状態に関する条件に一定の基準はなく、団体や業者などが独自に設定しています。しかし、国内だけでは人毛が十分集まらないため、海外(中国など)から加工をしていない人間の髪の毛の輸入も行っています。

どのような人の髪の毛が使われているのか気になる方は、販売元の会社に問い合わせてみましょう。また、他人の髪の毛をもとに作られたかつらを使うことに抵抗がある方は、自分の髪の毛でかつらを作るサービスを提供している会社もありますので、参考にしてみてはいかがでしょうか。

へアドネーションの方法

ここがポイント!

  • ヘアドネーションとは、寄付による髪の毛からかつらを作り必要な人へ提供する仕組み
  • 日本では「JHDAC」という組織を通してヘアドネーションができる
  • 髪の毛の長さは31cm程度が必要だが、くせ毛やパーマなどを行っていても寄付は可能
  • 髪の毛を寄付する方法は、提携しているヘアサロンで髪の毛を切り郵送するだけ


ヘアドネーションとは

ヘアドネーション(Hair Donation)という言葉や仕組みを知っているでしょうか。散髪後の髪の毛を寄付し、様々な病気の影響で髪の毛を失った方に「かつら」として使用してもらう取り組みのことを言います。2009年まで日本では、髪の毛を寄付しようと思っても海外へ送るしか方法がありませんでした。しかし、2009年9月に特定非営利活動法人「Japan Hair Donation & Charity(JHDAC)」が設立され、ヘアドネーションが可能になりました。JHDACによるヘアドネーションは、主に病気や治療によって髪の毛を失った子ども達が対象になっており、フルオーダーメイドの医療用かつらを18歳以下の子どもへ無料で提供している日本で唯一の団体です。

ヘアドネーションの方法

JHDACを通してヘアドネーションを行う場合、31cm以上の長さが必要ですが、くせ毛やパーマ、ヘアカラー、縮毛矯正などを行っていても寄付は可能です。JHDACに賛同しているサロンで散髪を行い寄付に参加することができます。また、行きつけの美容室で寄付に参加したい場合は、担当美容師へ相談してみましょう。自宅で散髪した場合でも、決められた方法で散髪を行い自分で髪の毛を郵送することで寄付が可能です。
以下、簡単にヘアドネーションの方法を紹介します。
1、カットする髪の毛の長さ、ヘアサロンを決める
2、髪の毛を切る(切った髪を輪ゴムなどで何本かに束ねる)
3、自身や髪の毛の状態に関する情報とともに髪の毛を送る
ヘアドネーション

間違った方法で行うと、ヘアドネーションしたにもかかわらずかつらが作れないこともあります。そのような事態を防ぐためにも、ヘアドネーションを実施する前は、下記のJHDACのホームページを参照しましょう。

最近では、芸能人がヘアドネーションを行い、それをSNSで公表し話題になっていました。髪の長い人はバッサリ切る時など、ヘアドネーションについて考えてみるのはいかがでしょうか。

参考


医師に脱毛症の相談をしませんか?脱毛症のお悩みを募集しています

買い取り業者に髪の毛を売ることは可能か

ここがポイント!

  • 髪の毛の買い取り業者は複数あるため、髪の毛を売ることは可能
  • 買い取りの条件が決まっているため、事前にホームページなどで確認する

髪の毛の買い取りを行っている業者は複数あるため、髪の毛を売ることはできます。
業者が髪の毛を買い取る際の条件として、以下のように定めている場合が多いようです。

  • 髪の毛の長さ:10~15cm以上
  • 重さ:40~50グラム以上
  • その他:パーマやカラーリングなどを行っていると買取出来ないなど

業者によって買取の対象となる髪の毛の条件は異なっているため、ホームページや電話で事前に確認をすることをお勧めします。

まとめ

人毛かつらは、見た目や手触りが自然なだけでなく、パーマやカラーリングなども行えるため自分好みのヘアスタイルを楽しむことができるという特徴があります。しかし、耐久性の面では人工毛に劣り、値段も高価です。人毛のメリットとデメリットを理解した上で、自分に合ったかつらを選択するようにしましょう。
また、人毛かつらに使用される髪の毛は、ヘアドネーションや髪の毛の買取などによって集められています。ヘアドネーションでは、髪の毛を寄付するためお金はもらえませんが、様々な病気の影響で髪の毛を失った子ども達にかつらを提供することができます。髪の毛の買い取りでは、髪の毛の長さや状態に合った金額を受け取ることができます。
ヘアドネーションは社会的な意義のある行動です。長い髪を切る予定がある人など、人毛かつらの材料として髪の毛の提供を考えてみてはいかがでしょうか。

円形脱毛症・前頭脱毛症などの脱毛症でお悩みの方へ

Okada
岡田 里佳 医師
TMクリニック院長、日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医、日本内科学会認定 認定内科医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

プロフィール

2008年名古屋市立大学医学部卒業。内科を中心に初期研修を行い、その後皮膚科へ進む。大学病院での勤務を経て、皮膚疾患を合併しやすいアレルギー・膠原病診療を経験するため、約3年間内科医として勤務。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本内科学会認定内科医、日本リウマチ学会認定リウマチ専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医を取得。2017年11月、誰にでも最適な医療を提供するためTMクリニック 皮フ科を開設。

この記事の情報の信憑性について

オンラインクリニックでは、医療従事経験者による記事編集、専任の監修医を設けることにより信頼性のある情報提供を心がけておりますが(詳細は「運営方針」をご確認ください)、ユーザーの方ご自身、またはご家族の具体的な医療上の問題を解決する必要がある場合には、医療機関へ相談されるか、または受診をするようにしてください(詳細は「利用規約」をご確認ください)。

記事についてのお問い合わせ